社会課題を解決したい!ドルトン1期生が目指す将来とは

ドルトン東京学園中等部・高等部
ドルトン東京学園中等部・高等部(以下、ドルトン)の1期生が5年生(高校2年生)となり、進路を具体化する時期に差し掛かってきました。今回は、5年生の2名に、中等部から現在に至るまでの体験や将来について、先生にドルトンが目指す“進路支援”についてうかがいました。

自ら学びを創造し、自ら成長するドルトンの生徒たち

L.K.さん

プロフィール画像

所属委員会: DSC(Dalton Student Council:生徒会)企画委員長
ドルトンを受験したきっかけ:詰め込みではなく、自由な学びができる学校と父から紹介されたこと

A.H.さん

プロフィール画像

所属クラブ:サッカークラブキャプテン
ドルトンを受験したきっかけ:1期生として、自分たちで学校を作っていけるところに魅力を感じたこと

熱量を持って取り組める「ラボラトリー」

ドルトンには、生徒が自由に探究できる学びの機会が豊富にあり、その代表格が「ラボラトリー」です。生徒2名に、ラボラトリーでの体験をうかがいました。

ラボラトリーの取り組みで印象に残っていることを教えてください。

L.K.さん 私はミュージカルが好きなのですが、学校に活動の場がありませんでした。そこで、3年生のときに、秋に開催されるアートフェス(学園祭・現ドルトンフェス)での舞台発表を目標に、「ミュージカル・ラボ」を3人で立ち上げました。メンバーを募集し、演劇経験がある先生やダンス経験があるメンバーに協力してもらいながら、脚本を作ったり、ダンスレッスンをしたり、すべて一から作り上げました。初めての舞台発表に向けて取り組んできたことが印象に残っています。

ミュージカル・ラボ、アートフェスで舞台発表の様子
「ミュージカル・ラボ」メンバーによる舞台発表は大好評!

A.H.さん 2年生のときに参加した、外部の企業とコラボして取り組む「起業ゼミ」です。事業アイデアを考えたり、アイデアをブラッシュアップするために外部の方にヒアリングをするなかで、普段の授業では絶対聞けないような内容が知れたりと、楽しい授業でした。実際に起業ゼミにて、飲食店の食品ロスを解決するアイデアを形にすることができました。

起業ゼミでの取り組みで出資が決まった授賞式の様子
アイデアが評価され、企業から200万の出資を受けたA.H.さん

将来やりたいことが明確になる「卒業研究」

5年生では、通年で一つの論文を書き上げる「卒業研究」があります。これまでの興味・関心や経験を将来に繋げる機会となります。

卒業研究のテーマとこれからの進路目標を教えてください。

L.K.さん 日本の教育システムを変えたい、教育格差の問題を解決したいという想いがあり、卒業研究テーマに「教育」を選びました。教育を改善するために活動されている方にコンタクトを取ってインタビューする予定です。卒業後は教育学が進んでいるアメリカの大学か、日本の国際教養の大学への進学を考えています。

現在、DSC(Dalton Student Council:生徒会)の委員長を務めているR.K.さん
L.K.さんは中学1年生のときからDSCに携わり、さまざまな企画をメンバーと考案し、一から組織を作り上げてきました

A.H.さん 卒業研究のテーマは「東京ヴェルディ」です。Jリーグの年間データを分析した際、唯一ホームタウンにホームスタジアムを有していないチームという点から、集客や地域との密着がしづらいという課題解決に向けた研究をしています。大学では行政や経営、ビジネスを学び、将来は社会問題を解決する会社を起業したいと思っています。

視野が広がることで学びの幅も広くなる!

さまざまな経験を積んできた1期生。ドルトンとの出会いで、自身の変化をどのように感じているのでしょうか?

ドルトンに入ったからできたこと、自身が変わったと思うところを教えてください。

L.K.さん 私は4年生のアジア研修でベトナムに行き、知的障害を持つ方の就業をサポートする会社を訪ねました。その方々が描いた絵をプリントした服やバッグなどを商品化しているのですが、新型コロナの影響で売り上げが落ちていました。その対策として私たちは、これまでそこが扱ったことのないペアルック商品の導入を提案しました。

アジア研修、ディスカッションの様子
アジア研修は、長期にわたる事前研修を経て、現地に10日間滞在します
アジア研修、店頭での様子
現地では街行く人へのヒアリングや店頭での接客も行いました

A.H.さん ドルトンに入ってから変わった点は、行動に移す積極性が高まったこと、好奇心旺盛になったことです。また、実際に学校の外に出て社会問題を自分の肌で感じたり、企業の方の話を聞いたりすることで、視野が広がりました。海外に全然興味がなかった自分が、4年生のときに1年間アメリカ留学へ行ったのも、視野が広がったおかげだと思います。

「進路指導」ではなく「進路支援」、自己決定を促す手厚いサポート

2025年3月に1期生が卒業となるドルトン。現在どういった進路支援を行っているのでしょうか。数学科・探究教育部(進路担当)守屋歩先生にうかがいました。

ドルトン東京学園の数学科・探究教育部(進路担当)守屋歩先生
数学科・探究教育部(進路担当)守屋歩先生

進路支援の取り組みを教えてください。

守屋先生 キャリア教育の一環として、1年生では保護者の方に職業紹介をしていただく「よのなか教室」や、ラボラトリーを通して職業体験の機会を実施しました。また、夏休みには、参加を希望した高校生を対象に「ジョブシャドウ」という職業体験の研修を行いました。有名企業のオフィスに出向き、社員の方の側で仕事の様子を見る機会は、生徒にとって大きな刺激となったようです。

国内大学進学に向けて、どのようなサポートをしていますか?

守屋先生 河合塾と連携して、総合型選抜や一般選抜など多様な大学入試にも対応できるような支援を行っています。志望理由書作成などのアドバイスや、放課後を利用した河合塾講師による大学受験対策講座(有料)の機会も設けています。

海外大学進学希望者に対してはいかがでしょうか?

守屋先生 海外大学への進学をサポートするカレッジ・カウンセラーを配置し、1期生の進学を見据えて出願のサポート体制を整えたり、TOEFLなどの英語資格対策講座を選択科目で設置したりしています。また、すべての生徒に対して、海外大学を知らないまま国内大学を選ぶのではなく、海外大学進学をイメージした上で進路選択ができるよう、国際担当と連携し、進路行事を実施しています。

進路支援をする上で、先生が大事にしたいことを教えてください。

守屋先生 大切にしていることが3つあります。1つ目は視野を広げること、2つ目は選択肢を具体的にすること、3つ目は自己決定をすることです。自分の興味だけでなく、さまざまな世界を見て視野を広げて欲しい。その上で、自分のやりたいことを実現できるルートを、生徒と教員が一緒に具体化し、自分自身の人生を切り拓いていってほしいと思っています。

将来に繋がる学びをとことん追求できる学校!

最後に、生徒2名から受験生へのメッセージをお届けします。

L.K.さん ドルトンはやりたいことが100%できる学校です。自分がやりたい分野の専門の先生がいて手厚くサポートしてくれますし、設備や環境が整っているので、ぜひ来てください。

A.H.さん 授業以外のことでも、自分の興味があることを探究できるのがドルトンの強みですし、それが結果的に将来の自分の強みにもできる学校なので、おすすめです!

編集後記

ドルトンでのさまざまな実体験を通して、将来に繋がる学びの機会を生徒自らが生み出していることを感じさせる取材でした。興味を持たれた方は、教育内容をより詳しく知ることができる、ドルトンの学校公式サイトをチェックしてみてください。

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2024年1月8日(月・祝)