反抗期の子どもたちの自己肯定感はどうなっている?−知っているようで知らない本当の「自己肯定感」とは(6)

これまでの回で思春期は自己肯定感の危機ということを解説してきました。一方で思春期は反抗期とも言われる時期にあたります。反抗期の子どもたちの自己肯定感はさらにどのような状態になっているのでしょうか。
子どもの発達科学研究所所長・子育て博士の和久田学先生に解説していただきました。

【疑問】一見自己肯定感が高いようにも見えるけど実際は?

【疑問】反抗期の子どもたちは一見自己肯定感が高いようにも見えるけど実際は?

反抗期の子どもたちの多くは、傍若無人で、親の気持ちをまったく気にせず、自意識過剰。一見、自己肯定感が高いように見えます。
反抗的な行動の裏で、子どもたちの自己肯定感はどのように変化しているのでしょうか。

【子育て博士の回答不安定な時期だからこそ、自己肯定感も上がったり下がったりするんです

和久田先生によると反抗期は「『自分とは一体なんだろう』と確認作業をする時期」とも言われているといいます。そうした時期に、情動や脳の発達が相まって自己肯定感が上がったり下がったりするのだそうです。

動画ではこの時期のお子さまと接する上でのアドバイスもお話しいただきました。
また「自己肯定感の危機をちゃんと味わう必要がある」ともお話しされています。

お知らせ

子どもの発達科学研究所では、今回の連載の内容を含めたスペシャルセミナーを開催します!
子育て博士 和久田学が、「本当の自己肯定感」についての正しい知識や研究結果をお伝えするとともに、今注目の「アクティブラーニング」の観点から、自己肯定感を高めるコツを提案します。
本当の自己肯定感について知りたい方、アクティブラーニングを取り入れた学びをご検討中の方、お子さまの将来のために備えておきたいとお考えの方、ぜひご参加ください。

セミナーバナー

回答者紹介

和久田 学(わくた まなぶ)先生

和久田 学(わくた まなぶ)先生

公益社団法人子どもの発達科学研究所 所長・主席研究員。小児発達学博士。大阪大学大学院招聘教員、日本児童青年精神医学会会員及び教育に関する委員会委員他歴任。

教員経験ののち、博士号を取得した稀有な経歴を持つ研究者。日本の教育、子育ての世界に科学的根拠に基づく先進的な研究やプログラムを導入。「愛と科学は両立する」を信条に、子どもたちが本来持っている能力を存分に発揮できるよう、研究・開発・社会実装に力を注いでいる。
著書に『科学的に考える子育て~エビデンスに基づく10の真実~』(緑書房)、『学校を変える いじめの科学』(日本評論社)。その他論文多数。
本メディアでは、2021年7月から10月にかけて「反抗期を科学する」をテーマに全12回に渡り連載。

公益社団法人子どもの発達科学研究所 とは?

子育て、発達障害、いじめ予防、就労支援等に関し、科学的根拠に基づくプログラムの研究開発と提供を行う日本では数少ない社会実装団体です。
いじめ予防に関するオリジナル動画コンテンツの制作やプログラムの普及を行うほか、子どもの「こころ」の発達や「学び」に関する正しい支援・対応が学べる講座をシリーズで提供し、教育関係者や保護者の方々から高い評価を得ています。
すべての子どもの幼児期から思春期における成長を科学で支え、健やかな未来へと導くため、研究、開発、コンサルティングなど、幅広く活動しています。

公式サイト:https://kodomolove.org/

YouTube:「子育て応援チャンネル」