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【1226615】高校での物理の履修率が低いのはなぜ

投稿者: 地方出身者   (ID:7LRR4tNyf4c) 投稿日時:2009年 03月 15日 16:29

立花隆さんが書いた記事を読んで、物理の
履修率がとっても低いことを知り、改めて
いろいろ調べてさらにびっくり。

物理を履修せずに大学の工学部に進むような事態になっているんですね。
立花さんや江沢洋さんが書かれているように物理は理系の基本です。
数学で三角関数や虚数を習うのも、物理で使うからでしょう。
化学や生物だって量子力学の基本ぐらい理解してないと、
分子軌道や電子伝達系の理解が難しいんじゃないかなぁ。
一般生活でも、放射線や放射能に対する怖さとか理解できないと
思うんだけど。

原因は物理を知らんどこかの官僚どもが決めた指導要領だそうですが、
この低い履修率には危機感を感じざるをえません。
これじゃ第二の益川さんや小林さんは出ないでしょうね。

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  1. 【1302549】 投稿者: 何処の工学部?  (ID:eYO7jmxKEPA) 投稿日時:2009年 05月 24日 17:26

    工学部に進まない一般の学生には理科総合で良いと前に言いましたが、
    実は私は理系からの文転組み。しかもあなた方よりず~っと昔世代だと思う。という訳で、理系コースの卒業に必要なカリキュラム上数Ⅲ、物理、化学、は履修しなければならなかった。日本史、世界史、地理、政治経済、倫理社会、地学、生物も勝手に組み込まれていた。高校時代何をとるか聞かれたのは、芸術だけ。他に体育と保健と技術家庭もあった。
     最初から文系だったら物理や化学は薄っぺらい教科書だったと思う。でも彼らも一応やっていたようだ。
     相当昔です。内容の深さが今ほどではないでしょうが一応すべてに触れました。今はそれが理科総合というような科目になっているものと理解しています。違うのでしょうか?だから一般人は理科総合で十分だと思っていた。
     わが子はというとまず教科書からもっていない科目(倫社、地学)があるらしい。受験科目にあわせて効率よく履修するので、物・化音痴の文系大学生と歴史音痴の企業戦士がいる。そして目下その後に続こうとしている子どもたちがいる。
    彼らは言う
    「興味が出たり必要になったらいつでも学べる。いまは受験に必要なもので手一杯」
     人間の幅を広げるために幅広い教養が大切といわれた我が学生時代とは随分事情が違う。学ぶ前に必要かどうか決めている。学びもしないで捨てている。面白いかどうか考える余地もないらしい。
     高校では一日8時間で土曜も授業をして全員同じカリキュラムで学ばせて、学んだあとで進路を決めさせましょう。全員が履修する物理の授業が面白ければ工学志望者も増えるはず。
     なんて理想を言ってもこんな事物理的に無理です。
     中学の理科、小学校の理科を魅力的にして下さい。
     高校ではもうおそずぎる。

  2. 【1302864】 投稿者: 地方出身者  (ID:7LRR4tNyf4c) 投稿日時:2009年 05月 24日 22:38

    授業を面白くしなきゃいけないのはもちろんと思います。
    で、授業が面白くない場合に、昔は市販されている
    一般の書籍に算数や理科を面白く扱っている本が
    ありました。
    いまは書店に行ってもそういうものがないように思います。
    そういや、ブルーバックスってまだ出ているんですよね。
    あまり書店で見かけないけど。

    小学生のころあれを読んでいて、保健の先生から「相性のことを云々するのは
    早い。」と言われたっけ。

  3. 【1302919】 投稿者: ちょっと違うな  (ID:AZkKFl56njU) 投稿日時:2009年 05月 24日 23:21

    トホホさん、ご丁寧にありがとうございます。


    今は、昔の中学校の内容を高校1年の時に理科総合として学ぶ感じです。
    それに選択理科は、ほとんどの学校で化学が事実上の必修になっているので、理科総合Aはどうしても化学分野に重点が置かれてしまうようです。


    小学校の先生は、概ね文系なので、大多数の先生にとって、理科を教えるのは、けっこう厳しいのではないでしょうか?
    理系出身で、子供に教えるのが上手な人が、もっと小学校の理科のお手伝いができると良いのですけどね。



    でも、大学受験段階で、決して理系離れではないのです。
    就職に直結している医系分野は、ますます人気ですから。
    私が受験生の頃は、工学部は電気電子系が人気で倍率が高く、情報系の学科・学部の新設も相次いでいたのですが、その分野が日本の強みのある分野と言われ、製造メーカーやソフトウエア産業への就職がイメージできたからだと思います。
    今では、日本のこの分野の産業は、とても苦戦しているイメージですが、大学入試でも、ずっと倍率低下が続いています。



    私自身は、子供の頃、タミヤのリモコンカーを組み立てたりするのが好きで、小学校卒業の頃は、将来の夢に「エンジニア」なんて書いてました。
    今では、技術がハイテクになりすぎて、システムの中身がブラックボックス化していますね。

  4. 【1303763】 投稿者: 何処の工学部?  (ID:XSvgV6k5VLA) 投稿日時:2009年 05月 25日 17:16

    >理系出身で、子供に教えるのが上手な人が、もっと小学校の理科のお手伝いができると良いのですけどね。
    これ絶対必要です!
    理系離れじゃなくすれぬしさんの危惧は工学部離れ物理離れでしょ?
    日本が工学分野で発展するべしと決まったわけでもないのですよね。
    今までは物理だったけどこれからは生物の分野でも芸術の分野でもサービスの分野でも何でも良いから世界に日本ありって言う分野があればいいわけでしょ?
    その分野が富を生めばいいわけでしょ。
    国力アップには絶対物理分野でなくてもいいわけでしょ。
    ちょっと水を差しちゃうけど、
    高度先端技術開発ってお金がかかるけど、
    見返りと正比例とは限らない。
    いつも数がさばける商品になるわけじゃない。
    一方薬は成功すると大きな富を生む、バイオもそう。
    農学部とか薬学部って子どもの友達の女子には人気らしいけど・・・
    それならそれでいいでしょ。
    無理に物理でなくてもいいでしょという考えは日本にとって駄目なの?
    工学部が衰退するのは関係者だけの危機感じゃないの?
    新型インフルエンザ治療薬は工学部では作れない。でしょ?
    学問にも斜陽の時代はあるよね。

  5. 【1303871】 投稿者: 国民へのツケ  (ID:08c1OEVX1iw) 投稿日時:2009年 05月 25日 19:04

    食料自給率が30〜40%の日本が成り立つためには、海外から食料を買うことが必要不可欠です。ですから、その外貨が得られるのであれば、製薬だろうが、サービスだろうが、バイオだろうが、金融だろうがなんでもいいわけです。つまり、外貨を稼ぐ産業があり、皆がそれを支えるという構造で十分です。

    外貨をかせぐことは、個人が優秀であることと無関係です。東大出の官僚も地方公務員も自衛隊員も外貨をかせぎません。医者も弁護士も外貨を稼ぎません。今まで、外貨をかせいできたのは、鉄鋼、造船、自動車、精密機械、ロボット産業、電気機器、電子機器などで、ほとんどが工学部の物理に関係の深い分野です。

    この問題を解決するには、食料自給率を100%にすることが一つの解で、この場合、皆が好きな事をやっても飢え死にはしないので(生活レベルは下がりそうですが)、工学部がどうとか、物理の履修がどうと言う必要はありません。

    しかし、現実問題としては、食料自給率は簡単に上がりそうもないので外貨が必要です。
    最近の学生の傾向では、薬学や看護などの医療関係、農業系や生物系のバイオ関連などが学生の人気を集めていますが、これらは現状では内向き(国内向き=医師や弁護士と同じ)で、将来外貨を稼ぐか否かも不明です。

    そして、これまで外貨を稼いできた鉄鋼、造船、自動車、精密機械、ロボット産業、電気機器、電子機器産業等は、先進国に追いつこうとする勢力との人件費争いでは完全に負けているので、低付加価値すなわち技術レベルの低い製品は作れない状況です。

    現状では、これまで外貨を稼いできた産業が、高度な技術開発を継続して開発しつづけることが、国民が飢えないために必要不可欠なのです。従って、工学部卒で物理を履修している優秀な学生は必要なのに、一方では、物理履修を行わなくても卒業できるような状況があり、それは、ゆとり教育の弊害に他なりません。

    物理、やりたい奴がやればいいと言うにしても、裾野の広がりが重要なので、履修しなければ興味も湧かないでしょう。物理履修の低下はボディーブローのように効いてくると思っています。

    物理でなくてもかまいません。外貨が稼げる産業があればよいのです。
    政治家や官僚、特に文部官僚はどのような国家像を持っているのでしょうか?私が古くて理解できないだけならばよいのですが。

  6. 【1304010】 投稿者: ちょっと違うな  (ID:AZkKFl56njU) 投稿日時:2009年 05月 25日 21:03

    21世紀はライフサイエンス(バイオ)の時代と言われていますね。
    実際、政府の研究開発投資も、ライフサイエンス分野を年々増額させていて、今は約20%を占めるに至っています。ここ数年、毎年1ポイントくらいずつ増加している模様です。
    あとは、ナノテクノロジー・材料科学分野が約7%と小さいながらも、数年でほぼ倍増しています。急成長分野といって良いでしょう。
    情報通信分野は横ばいで、ここ数年、政府の研究開発投資の約9%を占めています。
    また、20世紀に最も力を入れていたエネルギー分野(大半が原子力の研究開発)は、ここ数年、毎年2ポイントほどシェアを下げていて、今や約26%です。


    つまり、原子力関連予算の削減分をライフサイエンス分野とナノテクノロジー・材料科学分野に振り向けている、といえると思います。



    したがって、高校の教育課程の化学重視というのは、政府の研究開発投資の傾向にも合致していると言えなくもないですね。



    問題は、それだけ国費を投入しているライフサイエンス分野の産業の国際競争力が欧米と張り合えていないことです。



    実は、ライフサイエンス(バイオ)も、ナノテクノロジーも、最先端の領域は、生物学や化学ではなく、物理学なんですよね。
    物理軽視がボディーブローのように効いてくる、というのは、全くその通りだと思います。



    物理を知らないままに理工系に進む人が少なからずいる。しかも、北大ですら半数というのですから、とても深刻だと思います。
    私は、理工系の学部では、物理の基礎をしっかり学ぶカリキュラムを充実させ、物理をマスターできなければ、修士進学を認めないくらい厳しくする必要があると思います。逆に、それくらい厳しくすれば一生懸命勉強するので、かえって物理の面白さがわかろうというもの。単位だけ取ればいい、という中途半端な勉強では駄目だと思うのです。
    そのかわり、理系の修士以上の人材は、しっかり物理をマスターできているという学力水準の品質保証ができます。


    また、産業界に進む博士には、せまい専門領域を掘り下げるだけはなく、異なる分野の副専攻もマスターして新しい領域を切り開く力を身につけて欲しいですね。それを支える学問の世界の共通言語が物理であり数学だと思います。
    新領域を切り拓く力が、日本の産業競争力の源泉になるように思います。

  7. 【1304218】 投稿者: トホホ  (ID:tJUuxOcRdGY) 投稿日時:2009年 05月 25日 22:58

    私は、理系コースでしたが、物理Ⅰ、化学Ⅰ、地学Ⅰ、生物Ⅰ、日本史、世界史、地理、政治経済、倫理社会、全て必須でした。理系は、数Ⅲ、物理Ⅱ、化学Ⅱが追加でした。家庭はなかったな。今は、ジェンダーフリーの時代なので必須ですね。


    物理Ⅰ+化学Ⅰ+地学Ⅰ+生物Ⅰ=>理科総合になったんですね。
    内容が落ちていなければ、それでもいいと思います。


    >今では、技術がハイテクになりすぎて、システムの中身がブラックボックス化していますね。
    今は、回路の設計方法も全く変わりました。昔はロジックICを複雑に組み合わせて神業のような設計をしていましたが、今はVHDLとかを使って、言語で設計してますから。回路図を見ても何も分かりません。

  8. 【1304288】 投稿者: ちょっと違うな  (ID:AZkKFl56njU) 投稿日時:2009年 05月 25日 23:33

    理科総合は、旧課程(近代化カリキュラムと言われた70年代の学習指導要領)の中学理科の内容のうち、中学校で終えられなかった部分です。



    選択理科として、物理I、IIや化学I、II、生物I、II、地学I、IIがあります。
    この選択理科の内容が、昔の高校理科だと思って差し支えないと思います。



    先輩方の時代と違い、土曜日はお休み、小学校低学年に理科はなく、総合学習や情報など、昔はなかった新しい科目が追加され、社会科は地歴と公民の2教科となって必修科目数が減らず、技術と家庭は、男女とも必修になりました。その結果、従来の各教科の内容は、近代化カリキュラムの頃に較べ、理科と数学では、3割以上が中学校の内容だったものが高校へと後ろ送りになっています。
    つまり、今の高校生で理系を選択すると、高校3年間で、昔の4年分(中学校の1年分+高校3年分)を学ぶことになっています。



    今の高校理科の要卒業履修条件は次の通りです。
    理科総合A又は理科総合Bのいずれか1科目と、物理I、化学I、生物I、地学Iのいずれか1科目の計2科目を履修する。
    理科総合Aは、中学理科の第一分野に相当しています。そのため、かなりの高校が、生徒に理科総合Aと化学Iを履修させることで、要卒業単位をクリアするという方法をとっています。
    そこで問題とされているのは、理科総合Aから化学Iへの接続を考えるあまり、理科総合Aの物理分野の学習がやや疎かになっている傾向にあるとの指摘が見られることです。
    その上で、理系であっても、大学入試が理科1科目(といって、理科総合の内容を含み、IとIIを合わせて名目では3科目)で済む学校が少なくない状況です。



    ちなみに、物・化・生・地の各Iが必修だったのは、70年代の学習指導要領が施行されていた十年間だけです。
    この世代の方(現在、40歳代半ば~50歳代前半)は、日本の歴史上、もっとも手厚い理数教育を受けた世代と言われています。

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