入試も教科横断型へ! 次年度は算理入試も実施
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目黒日本大学中学校・高等学校(以下、目黒日大)は、次年度の入試に初の試みである「算理入試」を実施することが決定しました。今回は算理入試導入の理由と模擬試験を実際に解いた中1生のインタビューを交えながら、その内容に迫ります。
2020年度の目黒日大入試概要
今年度は2科・4科・適性検査に加え、数学的思考力を持った生徒を募集する算数1科入試を実施した目黒日大。その結果、算数1科入試で合格した生徒が先日の中間テストで学年総合成績1位を取るなど、目覚ましい実績を残しています。そして次年度は算数1科をさらに進化させるべく、理科の設問で算数力を問う問題を加えた「算理入試」を実施します。
理科の問題で算数の力を問う「算理入試」
入試広報部長・数学科担当の天野先生に具体的な内容についてうかがいました。
インターエデュ(以下、エデュ):算数1科から算理入試に切り替えた意図を教えてください。
天野先生:昨年、算数1科入試を取り入れたのは、数学的思考力、物事を順序立てて考えて検証する力を持っている子に入学してほしかったからです。それができる子は必ずほかの教科でも実力を発揮すると考えていましたが、中1生の中間テストの結果でその狙いが的中した形になりました。ただ、昨年度は試験時間を2科・4科入試の算数と同じ50分に設定したので、本当は入れたかった難易度の高い設問がうまく入りきらなかったという印象がありました。その反省を踏まえ、今年は受験生の数学的思考、独自の考えがより発揮できるよう、目黒日大の目指す「教科横断型」の教育とも繋がる算理入試を設け、70分設定で実施の予定です。
エデュ:算理入試ではどのような問題が出題されますか。
天野先生:あくまでこの入試は算数がメインです。理科の問題では理科の知識を問わず、読解力や計算力を問います。例えばペプチド結合や体心立法格子などの理科の用語や図は出しますが、設問をきちんと読み、そこから法則を見つけることができれば、あとは算数の問題として解けるようにしてあります。
エデュ:算理入試に合格した生徒の進路はどのように考えていらっしゃいますか。
天野先生:目黒日大の中高一貫校は、基本的には全員国公立大学を目指しますが、日大付属校の強みとして、日大と国公立併願も可能です。最終的に日大を選んだ場合は、医学部・歯学部・薬学部に進学してもらいたいと思います。授業でも生徒の理解度に合わせた個別対応を行っていく予定です。ただし、完全に我々がレールをひくのではなく、その子の持つ力を最大限に伸ばしてあげて、進路の選択肢を広げるイメージです。
目黒日大の募集要項をもっと詳しく ≫実際に算理入試を解いてみた! 中1生にインタビュー
模擬試験にチャレンジした目黒日大の中1生に、率直な感想をうかがいました。
エデュ:実際に算理入試の問題を解いてみていかがでしたか。
Kくん:前半の算数は見慣れた問題だったので解けました。後半の理科は難しかったけど、崖の図から水位を計算する問題が面白かったです。いろんな解き方ができそうだったのですが、僕は「算数の比例で解けばいいのかな?」と考えました。自分で工夫して解く問題が多かったので、時間ギリギリまで粘りました。
Hさん:算数は答えだけでなく途中式をきちんと書かないと正解にならない問題もありました。私は途中式をたくさん書くタイプなので、考え方を見てもらえている感じがしました。
Sくん:理科は知らない用語が出てきましたが、よく読むと、「アミノ酸がペプチド結合をして水分子ができる」というのが分かり、問題を解きながら新しい知識を得られたのが新鮮でワクワクしました。理科より算数の方が面白いと思っていたのですが、こんな理科の問題もあるんだと興味が湧きました。
エデュ:算理入試で合格した子は、目黒日大でどんな活躍ができると思いますか。
Kくん:算理入試の理科の問題は天野先生もおっしゃっている通り、理科の知識ではなく読解力や計算力が試されます。中学の理科でもそれは同じなので、算理入試に受かった子の力が生かせるんじゃないかなと思います。
Sくん:周りの皆がその子に注目して競争意識が芽生え、皆の成績が上がりそうです。僕も今年算数1科に合格しましたが、隣のクラスにライバルがいますよ。
エデュ:目黒日大の数学の授業は楽しいですか。
Sくん:僕のクラスの数学科担当の堀先生が大好きです。授業にメリハリがあって、内容も頭に残りやすくてわかりやすいし、個別対応もしっかりしてくれます。1回50分の授業があっという間です!
エデュ:理科の授業はどうですか。
Hさん:教科書に載っていないことも教えてもらえますし、習った知識をちゃんと復習して、理解しないとついていけないくらいレベルが高いと感じます。また、先生が問題の答えを簡単に教えてくれないため、自分で考える機会がたくさんあります。先日は「船はなぜ浮くのか」という浮力の問題が出され、必死で考えました。理科が好きでこの学校に入学するのもいいと思います。
中1担任・数学科担当の堀先生にも普段の授業のようすをうかがいました。
エデュ:2学期には1年生の学習範囲を終えるとのことですが、生徒たちはついてきていますか。
堀先生:1学期に早いテンポで授業についてこさせることで、それが定着した印象があります。最初は生徒たちに早い早いと言われていましたが、今はそういう声はあまり聞きませんね。
エデュ:掘先生が数学の授業で工夫をしていることはありますか。
堀先生:基本的に生徒主体になるような授業を心がけています。一人ひとりに「どう思う?」と問いかけ、僕が教えるというよりは生徒に考え方を発見させることを大切にしています。
また、隣の子同士で考え方を共有して、教え合うことも指導しています。自分はこの問題を解くときにどんな工夫をしたのか、その道筋を整理して人に教える力が、大学入試における数学の記述問題の解答力にもつながると考えているからです。
編集者から見たポイント
算理入試を考案した天野先生の「試行錯誤してたどり着いた答えが同じでも、人それぞれにプロセスが全然違って構わないのが算数や数学の魅力。そこに生徒の可能性を信じたい」という言葉が印象的でした。単純に新しい入試形態を取り入れるのではなく、算数に強い生徒のポテンシャルの高さに気づき、文系、理系の垣根を超えた未来志向の発想で次々と学校改革を進める目黒日大の今後に注目していきたいと思いました。
目黒日大の公式サイトをチェック ≫今後のイベントスケジュール
中学校
イベント名 | 日程 | 時間 | 備考 |
---|---|---|---|
第3回 学校説明会 | 2019年11月17日(日) | 10:00〜 | 要予約 |
入試解説会 | 2019年12月14日(土) | 14:30〜 | 要予約 小学6年生のみ申込可※保護者説明会あり |
第4回 学校説明会 | 2020年1月11日(土) | 14:30〜 | 要予約 |
高等学校
イベント名 | 日程 | 時間 | 備考 |
---|---|---|---|
第4回 学校説明会 | 2019年11月17日(日) | 14:30〜 | 要予約 |
第5回 学校説明会 | 2019年11月24日(日) | 14:30〜 | 要予約 |
第6回 学校説明会 | 2019年12月7日(土) | 14:30〜 | 要予約 |
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