これも算数!? お子さまを算数好きにする3つの問題

エデュナビニュース
2015年10月28日[PR]

これも算数!? お子さまを算数好きにする3つの問題

inter-edu’s eye
「わが子を算数嫌いにしたくない」というのは、多くのお母さまの願いですよね。算数と聞くと、難しい公式を覚えたり、計算をしたりしなければいけない教科だと思うお子さまがほとんどかもしれません。しかし、本当の算数や数学の世界は、もっと身近で、意外なものに通じているのをご存知ですか?
今回は、お子さまに算数への興味を持たせるための小ネタを、ポプラ社の『世界一おもしろい数の本』から紹介します!

読書で算数好きに?暗号クイズに親子で挑戦!

読書で算数好きに?暗号クイズに親子で挑戦!

まずは、身近な例として「暗号」を紹介します。暗号とは、秘密の情報を第三者にわからないようにするためものです。「鍵」という規則をもとに、文字と文字の位置を変えたり、文字を別のものに置き換えたりして作られています。

中でも、古代ローマの英雄シーザーが作った「シーザー暗号」は、有名な暗号。アルファベットの文字を決められた数だけずらすのですが、このずらす数が「鍵」です。
例えば鍵が「3」なら A→D、B→E……W→Z、X→A、Y→B、Z→Cとなります。従って、解読するときは、鍵の数だけアルファベットの順番を戻せばよいのです。

では、問題です。
鍵が「5」のシーザー暗号で書かれた次の文は、何と書かれているでしょうか?
DFYYFSJ! PFNITPZ ST RJNONS IF.
(『世界一おもしろい数の本』の62ページより)
※答えは一番下にあります。

暗号は、さまざまな物語にも登場します。エドガー・アラン・ポーの『黄金虫』、コナン・ドイルの『踊る人形』、ジュール・ベルヌの『ジャンガダ』などが、暗号が登場する作品として有名です。読書を通して、暗号に触れてみるのもいいですね。

一筆書きが“つながり”を調べる理論に!

電話網や道路網、インターネットなど、わたしたちの世界の「網」のつながりを、点と線による「グラフ」であらわしたものを「グラフ理論」といいます。

例えば路線図で、駅を点、路線を線であらわせばグラフができ、ふたつの駅の最短ルートを探すときなどに役立ちます。
また、グラフ理論は友だち関係もあらわすことができます。Facebookの友だちの友だちを紹介するシステムは、どういう人と友だちになりやすいかというグラフ理論を使った研究から生まれました。

一見難しそうですが、実はグラフ理論の始まりは、18世紀の“一筆書き”の問題にあります。その問題を見てみましょう。

一筆書きの問題が“つながり”を調べる理論に!

「川の中に大小2つの島がある。大きい島には両岸から2本ずつ、小さい島には1本ずつ橋がかかっている。島と島は1本の橋で無ずばれている。2つの岸と2つの島のうちのどれかから出発して、全部の橋をきっかり一回ずつ通って出発点にもどってこれるだろうか」
(『世界一おもしろい数の本』の66ページより)

18世紀の数学者オイラーは、岸と島を点で、橋を線であらわしたグラフを書き、一筆書きできるかを考え、「できない」ことを証明しました。

実は、一筆書きができる図形は決まっています。線が集まる場所を点としたとき、各点に集まる線の数がすべて偶数のときか、集まる線が奇数となる点が2つしかないときのいずれかです。お子さまと一緒に、一筆書きの問題を作ってみてはいかがでしょうか。

美しいプロポーションかどうかは比でわかる!

美しいプロポーションかどうかは比でわかる!

算数は芸術の中にも潜んでいます。古代ギリシャ時代に建てられた、アテネのパルテノン神殿には、「黄金数」が使われています。黄金数とは「1.618」のこと。黄金数が使われた「1.618:1」の比は、最も美しく見える比とされています。

ルネサンス時代には多くの画家が黄金数を使った絵を描き、中でもレオナルド・ダ・ビンチの「ウィトルウィウス的人体図」は有名です。ダ・ビンチはこの図の中で、人間の体のいろいろな部分の比が、「理想的な比」になるように描きました。

それでは、お子さまやお母さまのプロポーションを調べてみましょう。

まず、自分の伸長を「x」とし、足元からおへそまでの長さを「y」とします。そして、おへそから頭のてっぺんまでを「z」とします。この時、「x÷y」、「y÷z」の答えが、黄金数の1.618か、それに近い数なら、とても均整の取れた体つきとしているといえます。
(『世界一おもしろい数の本』の72ページより)

「黄金数」は、お子さまが使っている教科書やノート、お父さまの名刺など、身近なものにも使われています。ご家庭で黄金数が使われているものを探してみましょう。

身近になれば算数好きに!

算数や数学は、説明だけを聞くと難しく感じますが、実は身近なものと関係しています。「数」という視点から世の中を見ると、おもしろい発見がたくさんあることでしょう。ぜひ、公式や計算とは違う視点から、算数や数学の世界に触れてみてください。

【暗号の答え】
YATTANE! KAIDOKU NO MEIJIN DA.
(やったね! 解読の名人だ。)

提供:株式会社 ポプラ社

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