2020年中学受験の入試動向 男子校・女子校・共学校

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私立中高一貫校の2020年募集要項から、昨今の入試傾向を踏まえて2020年における中学受験の動向を探りました。さらに、2020年に新設される入試の日程と試験内容を、東京都・神奈川県の男子校・女子校・共学校別に、一覧にまとめました。（※2019年9月25日の記事を加筆）

2020年中学受験の動向①～入試の多様化さらに進む～

算数1科入試

中学受験の入試科目は、首都圏では国・算・理・社の4教科が主流ですが、昨今入試が多様化し、適性検査型入試をはじめとした思考力入試など、受験生の得意な分野でチャレンジできる入試がかなり広まってきました。その一つとして注目を浴びているのが「算数1科入試」です。
2019年の中学入試では、男子校の巣鴨中学校・巣鴨高等学校、世田谷学園 中学校・高等学校で2月1日の午後に実施されました。実倍率（受験者数÷合格者数）は、前者で2.8倍、後者で2.4倍（森上教育研究所調べ）と人気だったことがうかがえます。よって2020年の入試では偏差値が上がる可能性があります。
2020年においては、女子校の湘南白百合学園中学・高等学校、田園調布学園中等部・高等部、富士見中学高等学校の3校にて「算数1科」が実施されることが決まり、注目されています。

英語入試

2019年で話題となったのは、慶應義塾湘南藤沢中等部の英語選択入試。英検2級から準1級を持った受験生が対象で、難易度の高い問題が出題されたようです。英語入試導入の動きはここ数年続いており、2020年も導入校が増えることが予想されます。小学校での英語必修化やグローバル教育を掲げる学校が人気であることも影響しているでしょう。

男子校・女子校・共学校【新設入試】日程一覧

これらの動向を踏まえて、東京都・神奈川県の私立中高一貫校で2020年に新設される入試の日程と試験内容を見ていきましょう。

※学校名をクリックすると各学校の2020年入試要項ページを見ることができます。

※試験日や試験内容が変更となる場合もありますので、正確な情報は学校公式サイトをご確認いただくか、学校へのお問合せをお願いします。

2020年に新設される入試の試験内容を見ると、英語科目を入試に導入する学校が増えていることが分かります。やはり大学入試改革や英語教育の高まりを受けてのことでしょう。また、受験科目を1科、2科で受けられる入試を行う学校、プレゼン型入試を導入する学校も増えてきました。こういった入試が増えることで、子どもが得意なことやりたいこと、たとえば習い事やスポーツの打ち込む時間を確保し、受験勉強の負担を減らして得意な分野で中学受験をするスタイルも今後増えていくことでしょう。

2020年中学受験の動向②～共学化～

2020年も共学化の動きが続く

続いて共学化の動きです。女子校の小野学園女子中学・高等学校は、2020年に共学化され、品川翔英中学校-品川翔英高等学校に校名が変わります。同校はアクセスの良さからも人気が高まることが予想されます。同じく女子校から共学となる聖ヨゼフ学園中学校・高等学校は神奈川県内初のカトリック共学校として注目を集めています。
さらに2021年には、男子校の芝浦工業大学附属中学校、女子校の聖徳大学附属女子中学校・高等学校が共学となります。芝浦工業大学附属中学校においては、「女性研究者・技術者を増やす」という社会の要請に応えるために2017年に高校が共学化をうけて、さらに中学の共学化にも踏み切るとのこと。女の子に理系教育を、と考えるご家庭も増えていることから、受験者数の増加が予想されます。聖徳大学付属女子中学校・高等学校においては、校名も変更し「さらなる進学実績を上げる文武両道の学校」としてスタートするとのこと。また音楽科の生徒募集の休止も発表しています。

2020年中学受験の動向③～プチ・サンデーショック～

プチサンデーショック

2020年の中学受験動向において、プラスアルファとして知っておきたいのが「プチ・サンデーショック」です。2月2日が日曜日となるため、キリスト教系の学校が入試日をずらすことで併願校への影響があることを称してそう言います。2020年は、青山学院中等部の入試日が2月2日から2月3日に、東洋英和女学院 中学部・高等部のB日程が2月2日から2月3日に変更となります。受験者の併願計画が例年と変わるため、インターエデュの掲示板でも話題となり、「【5392158】2020年 青山学院中等部 入試日 変更 2/2→2/3に」では、併願校について語られています。

中学受験は世の中を映す鏡!?

昨今の教育事情の影響を受けて中学受験も変化します。最新の入試情報を得ながら、お子さまに合った中学受験ができるよう模索してみてください。