鉛筆の持ち方で学力が変わる!?
2016年11月16日発行のバックナンバーです。
エリート育成「中学受験」サポートメール 2016/11/16号 鉛筆の持ち方で学力が変わる!? 監修:西村則康(プロ家庭教師) by inter-edu.com |
【今週の必修語】三日坊主(みっかぼうず)
「黒木くんのお母さん、健康のためにジム通いを始めたんだって?」
「そうなんだよ。三日坊主にならないといいけれど……」
三日坊主とは、物事に飽きやすく、長続きしないこと。また、そういった性質の人を指します。お坊さんになっても修行が厳しく、3日でやめてしまう人が多かったことが由来になっています。
いよいよ寒さが厳しくなってきましたね。冬になると毎年必ず風邪を引いてしまうという方も多いのではないでしょうか?
冬は空気が乾燥し、細菌やウイルスの活動が盛んになります。乾燥すると喉や鼻の粘膜の抵抗も弱まるので、風邪を引きやすくなってしまうのです。
加湿や手洗い・うがい、マスクをするといった対策に加え、十分な睡眠やバランスのよい食事、適度な運動を心がけ、冬を元気に乗り切りましょう。
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お子さまは、鉛筆を正しく持っていますか?
「間違っていても、大した問題ではないだろう」と思っている親御さんも多いかもしれません。しかし、実は鉛筆の持ち方は、成績の良し悪しや学習の能率に大きく関係しているのです。
鉛筆が正しく持てないお子さまは、字がきれいに書けないことが非常に多いです。読みにくい字だと「0」と書いたつもりが「6」に見えてしまったり、筆算の数字が揃わなかったりするため、計算ミスを起こしやすくなります。
授業中のメモや問題文への書き込みを見直す時も、自分でも読みにくいので、サッと振り返ることができません。誤った持ち方できれいな字が書ける子もいますが、変に力が入るため安定感がなく、書くのが遅かったり、疲れやすくなります。
鉛筆の持ち方が誤っていると、勉強がはかどらないのです。
高学年でも誤った持ち方をしているお子さまはとても多いので、ぜひ鉛筆の持ち方を確認してみてください。
鉛筆を正しく持てていると、鉛筆の角度は自然と45度程度になり、右目だけで見ても左目だけで見ても、鉛筆の先端がよく見えます。すると、字の形も自ずと整うようになるのです。
とはいえ、誤った鉛筆の持ち方をしている場合、叱って直させるのはよくありません。成長してから鉛筆の持ち方を直すのは苦労しますから、穏やかに、少しずつ直してあげてください。
ていねいな読みやすい字を書くには、紙を置く位置にも注意が必要です。
右利きの場合、紙の中心が右目のまっすぐ下にくるように置きましょう。体の真正面に紙を置くと、どうしても腕がきゅうくつになり、鉛筆が真横を向いてしまいます。書きにくいので紙がだんだん傾き、ひどくなるとひじが机の上に載ってしまう姿勢になり、手首が内側に曲がってしまいます。
この状態が続くと学習に影響を与えるだけでなく、脊椎側弯症になることもあります。
塾の講師も鉛筆の持ち方や紙の位置が正しいかどうかにまで気を配ることは難しいので、注意してあげられるのは親御さんだけです。お子さまが正しい姿勢で効率よく学習が続けられるように、サポートしてあげてください。
(塾ソムリエ&プロ家庭教師の西村則康)
学年別・今週のスポットアドバイス
【 1~3年生 】 国語の入塾テストは小学生新聞で対策を
国語の入塾テスト対策としておすすめしたいのが、『小学生新聞』です。
「うちの子は読書が好きだから、国語は対策しなくても大丈夫だろう」とお考えの親御さんもいらっしゃるかと思いますが、読書好きなお子さまでも、好んで読む本はストーリーが面白いものが中心で、どちらかと言えば情感を育む物語文がほとんどです。
しかし、入塾テストでは物語文だけではなく、説明文も出題されるため、論理的な文章に慣れておく必要があります。小学生新聞は科学や社会の出来事も知ることができるので、非常に役立ちますよ。
【 4年生 】子どもの「だいたいわかった」は危険
家庭学習は時間の長さよりも、深く理解しているかどうかが重要になります。
子どもは自己判断が甘く、「だいたいわかったからいいや」と、中途半端な理解で次の問題に進んでしまいがちです。ときどき、「なぜこの答えが出たの? お母さんにも教えて」と質問して、理解できているかチェックしてあげてください。
きちんと答えまでの過程が説明できたら、褒めてあげましょう。できなかった場合は叱らずに、「ここまでわかっていたんだね。もう少しだったね」といった具合に、次も頑張ってみようと思える言葉をかけてあげてください。
【 5年生 】 『浮力』はリアルな体験と結びつけて理解を
苦手な子が多い理科の『浮力』は、リアルな体験と結び付けて学習するのがおすすめです。プールに浮かんで浮力を感じる、お風呂の浴槽に桶を押し込んで水面の変化を見るなど、実際の体験を通して理解を深めてください。
また、理科が苦手なお子さまに実験教室を受けさせようかと悩んでいる親御さんもいるかと思います。
こういった教室は、自ら実験をやってみたいと思うタイプの子には効果的ですが、実験をただ見るだけで終わってしまうタイプの子には効果が期待できません。参加を検討している親御さんは、お子さまがどちらのタイプなのか、考えてみてください。
【 6年生 】 理科の覚え直しは植物と動物に重点を置く
受験に向けた知識の覚え直しは順調ですか?そろそろ、理科の覚え直しに取りかかりましょう。
この時注意したいのが、植物と動物の単元をしっかりと固めておくこと。近年、『身近な植物・動物』の出題が増えていますが、横断的に習うのが4年生のときなので、知識が抜けてしまっていることが多いのです。
4年生の頃のテキストを引っ張りだしてきて、12月後半から受験直前までに覚え直しをするのがおすすめです。
【 6年生 最難関志望 】第二志望以下の学校も大切に
第一志望校ばかりに気持ちが向いていませんか?もちろん第一志望校に熱い想いを持つのはいいことですが、第二志望以下の学校も大切にするように心がけてください。
最難関校の倍率は平均約2倍程度ですから、単純に計算すると受験者の半分が不合格になります。
第一志望校以外を軽んじていると、第二志望以下の学校に通うことになったときに、お子さまが「仕方なく行く」という気持ちになる可能性が高いです。
こういったネガティブな気持ちで入学すると、その後の学力の伸びにも影響が出かねません。
「第二志望校もすてきな学校よね」「受ける学校は全部あなたにぴったりよ」と、お子さまに伝え続けておくことが大切です。
これで成功! 先輩ママの声かけ実例
受験勉強を始めてから、頻繁に「腰が痛い」と言っていた娘。そのたびに揉んであげていましたが、「子どもの腰痛なんて大したことないだろう」と軽く考えていました。
しかし、5年生の冬に腰痛が悪化し、長時間座っていられなくなってしまったのです。塾の授業中はなんとか我慢して席に着いているようですが、自宅学習では立ったり座ったりを繰り返して集中できないようすでした。
そこで腕がいいと評判の整体を予約して診てもらい、症状は少し軽くなりました。でも、元々娘は姿勢が悪くて、猫背です。運動も学校の体育の授業以外はまったくしないため、今の生活のままでは腰痛は改善しないだろうと思い、そのことを整体師さんに相談したところ、ラジオ体操とウォーキングを勧められました
。「毎朝のラジオ体操を日課にしよう」と娘に提案したところ、「運動している時間があるなら勉強したい」と乗り気ではありませんでしたが、「勉強は十分頑張っているから大丈夫よ。受験当日に100%の力を発揮するためにも、体の調子を整えよう。お母さんも一緒にやるから!」と、説得。
さらに、塾へは私が車で送り迎えをしていたのを徒歩に切り替えて、往復30分歩くようにしたところ、徐々に腰痛は軽減していきました。
そして、無事に第一志望校に合格をいただき、受験を終えた娘と話していたところ、「ラジオ体操は毎日気分転換になったなぁ。受験当日も朝起きたときは緊張していたのに、ラジオ体操をしたら自然と落ち着いたよ」と言ってくれ、体にも心にもいい影響があったのだな、と感じました。
適度な運動には集中力を高める効果もあるようですから、ぜひ取り入れてみてください。(TKG)
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