第125回 中学受験生のいる家庭の世帯年収は?
inter-edu’s eye
中学受験生を持つママが多く集まるインターエデュ。ご家庭の年収はどのくらいなのか、アンケートを実施しました。さらに東大生の出身家庭と比べてみました。
◆1000万円~1500万円が27.8%
エデュママのご家庭の年収についてうかがったところ、いちばん多い収入帯は、1000万円~1500万円になりました。以前にも何度か同様のアンケートを実施していますが、過去5年、インターエデュに集まってこられる方々の年収分布にはほとんど変化はないようです。中学受験をするご家庭は、だいたいこのようなものなのかもしれません。
ところで、厚生労働省「国民生活基礎調査」で、“児童のいる世帯”の所得をみると、平均所得金額が696.3万円、ほぼ700万円になっています。これに対して、今回の調査結果について、それぞれの金額帯の中間値で平均を出してみると、約1500万円になります。あくまでも概算ですが、エデュママの世帯年収の平均は、全国平均の倍以上の金額になります。
いちばん新しい平成26年の「子どもの学習費調査」(文部科学省)で、公立・私立の学習費の違いを見ると、私立校に通う場合、公立に比べて小学校で4.8倍、中学校で2.8倍、高等学校では2.4倍の学習費がかかっています。学習費は、学校教育費、学校給食費、学校外教育費(塾や習い事など)の3つに分かれていますが、中学校の場合、学校外教育費に差はなく、学校教育費が公立約13万円に対して私立約102万円と大きな差がついています。こうみると中学受験をして私立一貫校に入るという選択は、家計に大きな影響を及ぼすことは確かです。ただ最近は、特待生制度のある私立校もあります。志望校を上手に選択することでお金の問題は解決できるかもしれません。
◆東大生の出身家庭と比較してみると
参考までに、以前もご紹介した東京大学の「学生生活実態調査」を見てみましょう。東大生の出身家庭の年収は、「450万円未満」が13.6%、「450万円以上750万円未満」が16.3%、「750万円以上950万円未満」が15.3%、「950万円以上1,050万円未満」が19.0%、「1,050万円以上1,250万円未満」が10.4%、「1,250万円以上1,550万円未満」が11.8%、「1,550万円以上」が13.6%です。
今回の結果を比べてみると、金額の区分けが異なっているので正確なところはわかりませんが、おおよそ年収800万円から1500万円くらいまでの世帯が占める割合が、どちらも全体の半分ぐらいになります。これに対して1500万円以上の占める割合はエデュママ家庭のほうがずっと多く、逆に800万円より下の層が占める割合は東大生の出身家庭が倍近く多くなっています。東大生10人のうち約3人は、年収750万円未満の家庭出身です。東大生の親は皆お金持ち、というわけでもないのですね。
●厚生労働省:「平成26年 国民生活基礎調査の概況」各種世帯の所得等の状況
●文部科学省:平成26年度「子どもの学習費調査」の結果について
●東京大学:「学生生活実態調査」(2014年詳細)
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