第126回 勉強場所は子ども部屋?リビング?
inter-edu’s eye
中学受験生を持つ方が多いエデュママに、お子さまが自宅のどこで勉強しているのかをアンケート。リビング学習が多数派でしたが、その比率には驚きました。
◆高学年も9割近くがリビング学習
なんと86%の方が、お子さまがリビングで勉強していると回答。子ども部屋はたったの12%です。今回は、低学年、中学年、高学年に分けて回答していただいたのですが、結果的には低・中・高学年とも比率はほとんど同じでした。
ここ数年リビング学習が推奨されてきたことが定着しているようです。ちなみに、ベネッセ教育総合研究所の「小中学生の学びに関する実態調査」でも、“学校の授業以外でよく勉強する場所”として、小学生は、自分の家のリビングルーム(家族で過ごす部屋)が84.3%で第1位、自分の部屋が48.1%で第2位でした(複数回答)。中学生になると、順位は同じですがリビングが68.7%、自分の部屋が66.6%になっています。
なぜリビング学習がおすすめなのか、おさらいしておきましょう。子ども部屋とのいちばんの違いは、親の目が届くということ。小さいうちは親が見てくれているという安心感が勉強への集中を促します。そして勉強でわからないときに、すぐに親のサポートが得られるということも小学生のうちは大事です。
親の立場で言えば、子どもの勉強姿勢をしっかり把握でき、子どもの得意・不得意もわざわざ聞かなくても自然とわかってきます。家事などの生活雑音が勉強への集中を阻害するのでは?という疑問には、むしろちょっとした雑音の中で勉強したほうが集中できるものだと言われています。それに加えて、同じところで大人も家事や仕事をしているということは、子どもにとって勉強への動機付けとしても力強いものになるというわけです。
◆勉強場所以上に大事なことがある!
こんな興味深いレポートもありました。お子さまが名門私立中学に合格した保護者214名へのアンケート調査です。合格した中学の偏差値が65以上の最難関中学合格者と、65未満のグループに分けて分析したところ、いずれも低学年時の勉強場所は約9割がリビングだったが、子どもが勉強中の親の関わり方には大きな違いがあったというのです。
この記事の筆者は、「最難関中学合格のご家庭では、『保護者が○つけし、できないところなどをチェックする』といった、お子さんの自立的な学習をサポートする関わりを重視していたことが伺えました」と語り、「お子さんの成績が伸びるかどうかは、勉強する場所の問題ではないではなくて、保護者の関わり方である」と結論づけています。2011年とちょっと古い記事ですが、勉強場所以上に大事なことが何であるか、あらためて認識させられました。
●ベネッセ教育総合研究所:「小中学生の学びに関する実態調査 報告書 [2014]」資料編PDF
●All About:「勉強部屋はリビング? 子供部屋?」
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