共働きの中学受験で、親子ともに成長しよう!
inter-edu’s eye
共働き世帯は年々増加の一方で、お母さま世代が中学受験を経験した20年、30年前と比べると、共働きでの中学受験が増えてきたと感じる方も多いでしょう。そこで今回は、共働きでの中学受験についてアンケートし、どんなことが大変なのか、また共働きだからこそできる中学受験について考えてみました。
共働きの中学受験、大変なことは?
Q1: 中学受験を目指すお子さまがいる親御さん、共働きですか?
アンケート結果は、はい…57.2%、いいえ…42.8%となりました。
中学受験を目指す共働き家庭が57.2%という数字、本当にこんなに多いの?と感じる方もいるかもしれません。
内閣府男女共同参画局の配偶関係・年齢階級別女性の労働力率の推移を見てみましょう。中学受験を目指すお子さま(小4~小6)を持つお母さまの年齢区分を35歳~49歳と考え、有配偶(平成26年)の数字を見ると、35歳~39歳…63.8%、40歳~44歳…69.3%、45歳~49歳…73.8%となり、この年齢区分での共働き世帯は、平均約7割にものぼります。
中学受験は「親の受験」と言われることもあり、親のサポートが必須です。
ところが、忙しい共働きの親御さんにとって、特にお母さまがフルタイム勤務の場合、中学受験のサポートは容易ではありません。では何が大変なのでしょうか。
Q2: 共働きでの中学受験、大変なことは何ですか?
上位3つは、塾の送り迎え…15.3%、学習のスケジュール管理…14.5%、塾弁…13.4%となりました。
塾の送り迎えは、退社時間のタイミングを見計らう必要があるので、夫婦の連携が必要でしょう。学習スケジュールに関しては、お子さま一人で組み立てるのは難しく、親が考えるケースが多いので、作成時間や、進み具体を確認する時間の確保に大変さがあります。塾弁については、塾に行かせる前に持たせるとなると、いつ作るか、どうやって持たせるかなどに悩みが出てきます。
その他には、自由回答として、
「入試・合格発表掲示・繰り上げの連絡受け・銀行支払い・書類の受け取り…どうしたらいいのかわかりません。お休みがなくて。」という意見も。
短い期間で入学手続きを行う必要があり、また、入学の意思を学校側が確認するため、必ず学校に行かなければならない日もあります。受験日前後の2~3週間は、出勤がままならなくなるケースも考えられます。
大変なことばかり!と思ってしまいますが、はたして共働きの中学受験はマイナス面ばかりなのでしょうか?
共働きの中学受験をプラスに考えよう
共働きは、時間がないことで子どもへの十分なサポートが行えないのではないかと、不安になる親御さんも多いでしょう。確かに、自ら勉強を進めることがまだ難しい年齢なので、学習の進行具合やテストの振り返りで、しっかり親がサポートできるに越したことはありません。
やはり共働き家庭は中学受験にむいていないのでしょうか。しかし、掲示板にはこのようなご意見がありました。
※掲示板からの引用文は、一部の編集をのぞき、原文を尊重して、そのまま掲載しています。
【4212399】共働きで中学受験 どうですか?やめるか…?
中学受験のサポートは専業主婦であれば、いくらでもサポートが可能ですが、実はそこまでのサポートは不要です。働いていて制限のある中でできることだけをしてあげる程度でよかったと後悔しています。中学入学後もサポートが必要な自立のできていない子になってしまいました。専業主婦である必要はないと思います。【投稿者: 転居さん】
フルサポートでないからこそ、子ども自身が自分で考え、学習を進めざるを得ないという環境が自主性を育てます。それが学習の進度が早い私立中高一貫校で活きてくるのではないでしょうか。
また、時間のない共働きの中学受験をうまく進めるコツは、有効な時間の使い方にあるといってもいいでしょう。そのためには、受験勉強が本格的に始まる前の低学年からできることがあるようです。
【3832806】共働き 中学受験塾選び
自分で朝起きて、自分で支度をする。歯磨きもお風呂も自分でできる。小学校に入ったら、ランドセルの中身も自分でそろえる。そんな自立心を早めに持たせることが、共働き中学受験を乗り切るコツです。これだけは早すぎることはないと思います!! 受験も最後は間違いなく、心身ともの健康がものを言いますから、逞しく健康にね。子どもがのろのろしていると、つい手を出したくなりますが、そこは辛抱のしどころです。【投稿者: やっぱり生徒ですねさん 】
低学年のうちに、自分のことは自分でできるような自立心を育てると、あれしなさい、これしなさいと、日常生活の細かい指示がなくなるので、受験期の親の負担は減るでしょう。また自立心が勉強への自主性にも繋がり、子どもがぐんと成長しそうです。
「共働きには共働きの中学受験がある!」と自信をもって
共働きでの中学受験は想像した以上に大変で、不安になったり、やめてしまいたくなることもあるでしょう。 ですが、不自由を感じる分、親子の成長に繋がる場面がたくさん用意されています。
そのうち子どもに関しては、2つ考えられます。
「子どもの自主性が高まる」
上記で述べたように、子どもに「自分でやろう!」という気持ちが芽生える場面が多いので、それが自主性の向上に繋がります。子どもがここで身につけた力は、中学、高校、大学、そして大人になっても活きてくるでしょう。
「受験への自信が生まれる」
親は、時間が限られている分、他に気を取られることなく、自分の子どもだけを見て中学受験に集中できます。他人と比較しない中学受験は、子どもの自信にも繋がります。自信は受験を乗り越える上で大切な要素です。
そしてお母さまには、「忙しくても気持ちに余裕が持てるようになる」という、人としての成長の機会があります。
受験期では、忙しいからと子どもをせかしたり、溜まったストレスをぶつけたりすることは、子どもに最もよくない影響を及ぼします。そのため、働くお母さまほど「忙しい時こそ気持ちに余裕を持とう!」と自分を鍛錬するようになります。この努力は、仕事にも活かされますし、反抗期のお子さまとの対峙や、家庭生活においても活かされることでしょう。
このように、親も子も成長できるチャンスがある「共働き中学受験」。受験の結果よりもその成長が、中学受験を経験した親子に与えられる最高の「プレゼント」と考えてみてはいかがでしょうか。
いつもエデュナビをご覧いただきありがとうございます。
この度「エデュナビ」は、リニューアルいたしました。
URLが変更になっているので、ブックマークやお気に入りの変更をお願いいたします。
これからも、皆さまの受験や子育てをサポートできるよう、コンテンツの充実とサービスの向上に努めてまいります。