第68回　どの偏差値レベルの大学を志望しますか？

中高生の子どもを持つ人、約3,200名のみなさんに、どのレベルの大学へ行ってほしいと考えているか、偏差値でうかがったところ、4分の3近い方が偏差値65％以上と回答。そして90％以上の方が偏差値60以上の大学を目指したいという結果になりました。

そこで偏差値65以上の大学とは、60の大学とはどんな大学なのだろうと調べてみたところ、偏差値65以上は、全国的に名前が知られている有名大学、60以上は、少なくともその地域ではほぼ誰もが知っている大学でした。わが子に行ってほしい大学と考えると、確かに当然のことかもしれません。

ところで偏差値ってどういう指標なのか、正確な意味をご存じですか？　平均点からの離れ具合（プラスであれマイナスであれ）を示しているということぐらいはわかっていても、では偏差値60は？　偏差値65は？というと、どうだったかな、と思う人も多いでしょう。

偏差値65は上から7％程度、つまり100人いたら7番くらいまで、偏差値60だと上から16％、16番くらいまでということになります。エデュママの多くは、わが子にそれくらい上位の学校に行ってほしいと思っていることになるわけです。

ただ、ちょっと気をつけておきたいことがあります。それは、偏差値を算出しているのが予備校や塾だということ。偏差値算出のベースは、予備校が実施している全国規模の統一模試の参加者の成績なのです。だから模試参加者が小数で合格者も少なめの大学や学部だと、偏差値の信頼性は低くなります。

また中学受験や高校受験も、大学受験よりベースの母集団が少ないか、かたよりがちなため、信頼性が低くなる可能性があります。ちなみに、「大学受験合格.COM」という個人の方が運営しているサイトに、河合塾、代ゼミ、駿台予備校が発表している偏差値の推移がのっています。予備校ごとにどれくらい違いがあるか、参考になると思います。

ところで、わが子の偏差値についても、2，3点という小さな変化には一喜一憂する必要はありません。偏差値は志望校と現在の成績の隔たりを知るためには、とても役に立ちます。要はその活用法。目標は「合格」なのですから、そのためにすべき勉強は何か、を見つけるためにこそ活用してください。

■参照サイト

• ●偏差値のお話（大阪進研）
• ●大学受験合格.COM