こんにちは。
SS-1副代表の馬屋原と申します。
続いて、中学受験を志す6年生が春の時期に「何をやるべきか」を、教科ごとに具体的にお話ししていきます。
どこまでやるか・どうやるか
算数
これは全科目に共通することでもありますが、「理解」を伴った勉強ができているかどうかでこの先の展開が大きく分かれます。
目標とする学校のレベルが高く、ある程度お子さんの実力も伴っているのであれば、四の五の言わずに塾のテキストは全部やったほうが良いでしょう。
「家でテキストを進めるだけでも精一杯」というお子さまの場合は、確認問題だけ、もしくは塾から配信された動画で理解できる範囲だけでも構いません。その代わり、「理解の伴わない解法の単純暗記」や「なんとなく」解いている問題があるのであれば、それをできるだけ放置しないよう心がけましょう。
この時期、対面の授業が受けられないこと以上に怖いのが、テストがなくなったり、自宅での受験になったりすることで、正確な自分の立ち位置を知ることができなくなることです。
「理解の伴わない暗記」や「なんとなく」の学習は、「テストになるとできない病」の温床です。再び、外部でテストが受けられるようになったとき、予想外の急降下を招かないよう、根拠をもって解ける問題を1問でも増やしておきましょう。
保護者の方も時間の余裕はないかもしれませんし、素直に対応してくれるお子さんもあまりいませんが、家にホワイトボードなどがあれば、お子さんのことを「先生!」と呼んで「授業」をしてもらうのがいちばん理想的な学習サポートです。
国語
国語はこういった状況において、もっとも後回しにされがちな科目かもしれません。
とにかく漢字と語句の学習の習慣だけは失わせないようにしましょう。漢字と語句の学習量は、そのままお子さまの語彙の量、すなわち読解問題の得点力に直結します。この二週間でこの習慣が失われているのであれば、できるだけ早めに取り戻しましょう。
ご家庭だけで読解問題にチャレンジされる際は、一度解いた後でもよいので、できる限り「音読」することをオススメします。お子さんが読むのでも、親御さんと交代で読んでいくのでも構いません。お子さんが読んでくれるのを横で聞いているだけでも、意味を理解できている言葉とそうでない言葉が驚くほど分かるものです。
6年生にもなると音読を「幼稚」ととらえてやりたがらないお子さんも出てきます。ですが、国語で伸び悩んでいるお子さんの多くは音読が下手です。そして、音読は数をこなすことで必ず上手くなっていき、その分、黙読における読解の精度も上がっていきます。
志望校を考えたとき、記述までトレーニングする必要があるのであれば、まずは塾の先生を頼りましょう。塾の先生の添削も期待できないという状況が5月6日以降も続いてしまうようであれば、オンラインのサービスなどを別途検討したほうが良いかもしれません。記述の採点は、甘すぎると得点力が下がりますし、厳しすぎるとお子さんのモチベーションが下がります。難しいものです。