宮本哲也『算数と国語を同時に伸ばすパズル』セミナー案内:エデュママリサーチ第34回

宮本哲也『算数と国語を同時に伸ばすパズル』セミナー案内2014年6月20日

宮本先生セミナー案内&『算数と国語を同時に伸ばすパズル』

以前、この欄でご紹介したカリスマ算数講師・宮本哲也先生の著書『算数と国語を同時に伸ばす方法』が評判を呼び、ついに算数と国語の能力を同時に伸ばす宮本先生作成のパズルが発刊されます。タイトルもズバリ『算数と国語を同時に伸ばすパズル』。その発刊記念の無料講演会『基礎学力を育てるために、親がやるべきこと、やるべきでないこと』が東京・渋谷の書店で実施されます。関心のある方はぜひご参加ください(発刊記念講演会については下欄参照)

◆考える力を養うパズルで基礎学力をつける

「算数と国語の力は同時に伸ばすことができる」という宮本先生の主張に対して、“本当ならうれしいけれど、ホントにホントなの? どうして伸ばせるの? なぜパズルなの?“ と思われる方も多いでしょう。そこで、宮本先生にそのまま質問してみました。

「まずパズルを使っているのは、考える力を養うのにとてもよいからです。子どもはもともと試行錯誤が苦手です。すぐに答えを出したがります。でも考える力を養うには、自分でああでもないこうでもないと考えて、試行錯誤するプロセスがどうしても必要です。パズルだと、子どもは抵抗感なく受け入れてくれ、いろいろ考えて答えにたどり着く過程を楽しんでくれます。

パズルによって考える行為そのものが楽しくなり、しかも正解が出せた達成感を味わえ、さらに難しいパズルに取り組みたくなる…という好循環が作れるのです。パズルは、考える力を養うための入り口だと思ってください

それでは、なぜパズルで算数と国語を同時に伸ばすことができるのでしょう?

「国語も算数も論理的に解いていくという意味では全く同じです。それなのに算数はできるが国語はダメという子が確かにいます。なぜかといえば国語という科目が嫌い、興味がない、だから問題をちゃんと読んでいない、早く終わらせようと適当に答えを書いているからです。ですから、算数と同じように解けばいいんだよと言ってやらせてみると、みるみる国語の成績があがる子もいます。

論理的に解いていくとは、1.文章を正確に読みとる、2.示された条件を整理する、3.何が問われているのかを理解して、自分で考えて正解にたどりつくというプロセスを踏むということ。この3つの力を養うために作成したのが、この推理パズルなのです」

その効果のほどは、宮本算数教室での長年の指導経験から誕生したパズルですから、折り紙付きです。

◆考える力がついてないと成績は伸びなくなる

宮本先生は、「暗記力」「計算力」などより、「考える力」を身につけることが何よりも大事とおっしゃいます。

「あるとき、サピックスでヒトケタ順位の子がうちの塾にやってきました。ところが私が出した問題はひとつも解けませんでした。初めての問題ばかりだったからです。

その子はそれまでまじめに勉強して大量の問題を解いてきたから、どんなテストの問題も一度やったことがある問題だった。テストのすべての問題について解き方を覚えていたからヒトケタ順位だったのです。そして物を考えるということがどういうことか知らなかったみたいですね。高偏差値・低学力の典型的なケースです。

彼は、おそらくそれまでは親を喜ばせるために勉強をしていたのでしょう。でもうちに来て初めての問題に出会い、初めて自分で考えていいんだということを知ったらしい。みるみる考えることを楽しむようになりました。問題を解くことが喜びになっていったのです。その後は順調で、筑駒から東大に行きました

人間は考えなければ生きていけません。考えるためには、言葉を知っている必要があります。語彙を増やすことも必要です。よりよく深く考えることは、自分にあった生き方を見つけるために絶対に必要です。

ですからお母さん方は、これを覚えなさい、早くやりなさいなどと言って、子どもが自分でじっくり考えようとすることを邪魔しないでほしいのです。考えることが楽しめるようになれば、成績は確実に上がるのですから」

いかがですか? ちょっと耳が痛い方もいらっしゃるかもしれませんね。実は、編集部のスタッフ(もちろん大人)もこのパズルにちょこっとチャレンジしてみました。なるほどしっかり頭を使って考えなければ答えにたどり着けません。でも正解が出たら、うれしい! ぜひお子さまに、考えることの楽しさを身につけさせてあげてください。一生の財産になること請け合いです

◆◆◆◆参加者募集! 宮本哲也先生発刊記念講演会◆◆◆◆

★テーマ:基礎学力を育てるために、親がやるべきこと、やるべきでないこと
■日時:2014年7月15日(火曜日)10時30分開演(開場:10時00分)
■場所:丸善&ジュンク堂書店渋谷店(東急本店 7階)喫茶コーナー
■参加費&定員:無料、80名(申し込み先着順)
■申し込み方法:丸善&ジュンク堂書店渋谷店へ直接電話でお申し込みください。
■電話番号:03-5456-2111(定員になり次第締め切り)
■営業時間:10:00~21:00

※小さいお子さまの参加はご遠慮ください。
※丸善&ジュンク堂書店渋谷店にて『算数と国語を同時に伸ばす方法』『算数と国語を同時に伸ばすパズル』のどちらかをご購入いただいたお客さまを対象に、講演会終了後サイン会を実施いたします(お持ちこみの本・色紙・グッズ等へのサインはできません)。


宮本哲也

算数と国語を同時に伸ばすパズル 初級編中級編
宮本哲也著、小学館刊。いずれも(本体)600円+税、7/14頃発売。
算数と国語の基礎学力である「読解力」と「論理力」が、問題に取り組んでいくうちに自然と身に付くパズル。総ルビで見やすいシンプルなデザイン、小学1年生からチャレンジできます。初級編・中級編とも、問題は後ろにいくほど難しくなります。鉛筆を持たずに頭の中だけで解こうとすると大人でもすぐに行き詰りそう。最初にのっている例題をヒントに取り組んでみてください。最後のページに、初級(中級)認定証がついているので、お子さまが1冊すべてクリアしたらぜひ認定証に名前を書いてあげてください。…購入はこちらから

宮本哲也さん

宮本哲也(みやもと てつや)さん
1959年生まれ。早稲田大学第一文学部演劇学科卒業。大手進学塾を経て、1993年、宮本算数教室を設立。無試験先着順にもかかわらず独自の指導法により最終在籍生徒のほとんどが難関中学に進学という実績をあげている。『算数と国語を同時に伸ばす方法(小学館)』『賢くなるパズル(学研)』など著書多数。