2020年2月20日に、文部科学省より2020年度の国公立大学(一般入試)の確定志願者数が発表されました。志願者数は43万9,565人、志願倍率は4.4倍となりました。今年度の出願状況は前年度と比べてどのような結果となったのでしょうか。文部科学省および河合塾から発表された出願状況の概況を紹介します。
志願者数、志願倍率ともに減少傾向に
2020年度の国公立大学一般入試は2月5日に締め切られました。前期、後期、中期合わせて171大学、592学部の募集人員は10万146人(国際教養大学、新潟県立大学は独自日程のため除く)。これに対し、志願者数は43万9,565人、志願倍率は4.4倍となり、志願者数は前年の46万9,836人に対し、約3万人減少。志願倍率も前年の4.7倍から0.3ポイント減少という結果です。
特に国公立大入試の中心となる前期日程の志願者数に大きな減少が見られました。
前年度が25万8,535人に対し、2020年度は24万3,052人となっており、前年比94%となっています。河合塾によると、24万人台前半という数字は過去20年を振り返っても最小の数値であり、「今春は18歳人口の減少に加え、既卒生も減少したため、国公立大入試もこの影響を受けたためでないか」と推測。また今年はセンター試験の平均点がダウン。「思うように得点できず、国公立大への出願に消極的になった受験生も少なくなかったのでは」と見ています。
さらに「難関大学を敬遠する動きは見られなかったものの、前年低倍率の大学など、合格の可能性が高そうな大学を探して出願した受験生が多かった様子がうかがえた」という分析もしています。
2020年度入試は大学入試制度が変わる前に合格しておきたいという傾向が強いと言われていましたが、まさにその状況を反映しているといえるでしょう。