文系高年収職業ランキングから見る、進路選択の幅:大学リサーチ第28回

大学リサーチ
2015年5月25日

文系高年収職業ランキングから見る、進路選択の幅

inter-edu’s eye
文系で高年収の職業というと何を想像しますか?数年前と比べ年収に関して、大きな変化はありませんが、あることが変わってきていることが分かりました。今回は文系における高年収職業ランキングを中心に、これからの職業選択の考え方をリサーチしてきました。

文系で高収入の職業はコレ!

文系高年収ランキング

下表は文系における高年収職業ランキングですが、上位は弁護士、司法書士、税理士など士業が占めています。続いて不動産鑑定士、公務員が続いていますが、10位にはグローバル化が加速している現代で需要が高まる語学習得者がランクインしています。中国語に限らず多国語習得者は活躍の場が広がるでしょう。

以前の大学リサーチで取り上げた高年収ランキングでも、文系の職業は半数の割合になっています。つまり結論からいうと文系・理系のどちらも年収という点ではそれほど差がないことが分かります。

1位 弁護士
2位 司法書士
3位 税理士
4位 不動産鑑定士
5位 公務員(国家・地方)
6位 マンション管理士/管理業務主任者
7位 通関士
8位 ファイナンシャルプランナー 
9位 中小企業診断士
10位 中国語習得者

出典元:職業・適職ランキング

文系のトップ10の職業に共通していえることは「手に職」の仕事という点です。一度資格を取得すれば高年収はもちろん、独立開業など自由な働き方をすることもできます。今回ランキングに入っていない職業でも資格を取得し、努力すれば自分の思う環境で働くことは十分に可能です。とくに近年は移り変わりの激しい時代で、世の中に対するニーズもどんどん変化しています。アイディア次第で自分が新しいサービスを生み出すこともできるのではないでしょうか。

弁護士の女性数は14年前と比べ数倍!

「リケジョ」など、近年理系への女性進出が目立ちますが、文部科学省の学校基本調査(平成26年度)では文系の代表とも言える人文科学<文学、史学、哲学、その他>の学生数が男性(11,460人)、女性(19,690人)と女性の方が高い割合になっています。

文系に女性が多いのは男性より言語能力、連想記憶力、知覚速度において優れているためといわれています。理系の女性も増えていますが、まだまだ文系においては女性の数が多いのが現状です。

次に文系を代表する高年収の弁護士の男女比率を見ていきましょう。弁護士白書で発表されているデータによると女性の弁護士数は年々増えています。2000年から2014年の実数を比べてみると1,530人から6,336人と増加していることが分かります。

男女の職業選択の幅がボーダーレス化している?

職業選択のボーダーレス化

近年の特徴として男女の職業の「ボーダーレス化」が見られます。例えば男性では保育士が増え、女性は士業などの人数が増加しています。これは男性・女性それぞれのよい所を生かし、サービスの向上やニーズへの対応をしていこうという動きでもあります。多様化する時代でこの動きは今後ますます強くなっていく可能性は十分にあります。

ここで気をつけておきたいことは「自分のキャリア設計」です。女性の場合ですと、とくに結婚・出産がターニングポイントになります。身につけた知識・技術を復職後にどう生かせるのかは考えておくといいでしょう。企業側も女性が復帰後に、働きやすい体制づくりに力をいれている所も増えてきています。

男女どちらにもいえますが、キャリア設計を早めにしておくことがこれからの職業選択のポイントになってくるのではないでしょうか。

エデュナビトップへ