これから医学部受験を目指す家庭が考えておきたいこと

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医学部の新設、定員数の増加など何か動きがあるたび話題になる医学部。今回の大学リサーチではなぜこれほどまでに人気が集まるのか、そしてこれから医学部受験を考えるご家庭に向けて、学力以外に身につけておきたいことをお伝えします。

狭き門に対して殺到する受験生

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現在、日本には81校の大学に医学部が設置されています。いうまでもなく、医学部を受験する受験生は医師を目指すことになりますが、その第1関門となる医学部受験の合格は非常に狭き門で、他学部では考えられない高倍率になっています。

文部科学省のデータによると平成30年度は国立大学で入学定員4,700名に対し受験者数が17,744名。公立大学は入学定員842名に対し受験者数が3,351名。私立大学で3,620名に対し、104,136名と受験者が殺到。実質競争倍率が最も高い大学で49倍となりました。

医学部の募集定員は医療崩壊問題、地方の医師不足問題などを受け、2016年度には東北医科薬科大学、2017年度には国際医療福祉大学に医学部が新設され、年々増員されています。それに比例するかのように受験者数も増加しているのが現状です。

受験者数増加の背景には何がある?

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次になぜ受験者数がここまで増えたのかを見ていきましょう。

学費の大幅な減額
ご存知の通り、医学部の学費は非常に高額で、国公立大学の授業料が6年間で約330万円前後なのに対し、私立大学医学部では6年間で約4,000万円以上のお金が必要になります。しかし2008年に順天堂大学が学費を2,090万円に大幅減額したのを皮切りに他大学でも減額の傾向が強くなり、今では6年間の総額が2,000万円台の大学も珍しくはありません。中でも、先ほどお話しした国際医療福祉大学では何と、1,850万円と非常に低い学費で授業を受けられるとあって、注目を集めています。

条件と引き換えに入学しやすくなる地域枠
「地域枠」とは、将来地域医療に従事しようとする学生を選抜するためのもので、医師になった後、地元で一定期間働くことが条件にはなりますが、センター試験・面接・小論文などにより合否が決まるため、難しい二次試験を受ける必要がなかったり、奨学金を支給されたりする総称(地域・大学により名称は異なる)です。
一例ですが、順天堂大学医学部の新潟県地域枠では募集人員2名に月額300,000円を6年間、総額として2,160万円を支給してくれます。貸与ではありますが、新潟県が指定する医師不足医療機関等に9年間勤務するなどの条件を満たせば、免除されます。

受験方式の多様化
これは私立大学に強く当てはまりますが、ママ世代の頃と比べAO入試、センター試験利用入学試験、同時出願など受験方式が多様化しています。

では次に医学部受験を視野に入れた家庭が考えておきたいことを見ていきましょう。

医学部受験をするにあたり考えておきたいこと

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医学部に合格するためには、何よりも「学力」が必要になります。ではどうすれば身につくのか、その第一歩として「中高一貫校への入学」が挙げられます。「さらに深堀り!2018年医学部合格で結果を出した高校は?」 でもご紹介しましたが、関東圏で医学部現役合格率ランキングトップ10はすべて私立中高一貫校という結果になっています。これを全国に広げても、現役合格者を多く出しているのは、私立中高一貫校となっているので、医学部受験は私立中高一貫校選びから始まっているといっても過言ではありません。

そして学力と同時に求められるのが「コミュニケーション能力」です。医師として現場に立つと患者と会話をしながら治療を進めたり、チーム医療で協力し合いながら仕事をしていきます。そのときに必要となるのがコミュニケーション能力になります。

大学側もここを考慮し、学力試験とは別に面接を導入している大学が数多くあります。その中でも東大理Ⅲでは2018年度の入試で11年ぶりに、面接試験が導入されました。その目的は患者とのコミュニケーション能力などの適性や医師への動機づけを早い段階で判断する必要性を感じているため、成績は良いが医師の自覚に欠ける学生も少数だがいるためと説明されています。

年収の高さは確かに魅力に映るかもしれませんが、今やコンビニより多いと言われる歯科医院同様、医師の数が増え飽和状態になれば年収も下がってしまう可能性もあります。そういったときに自分はなぜ医師になりたいのかを医学部受験では問われることになります。このあたりをしっかり意識することがこれからの医学部受験には必要になってくるのではないでしょうか。

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