センター試験速報 英語

2020年度

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全体概観

大問数・設問数・マーク数とも変化なし。大問の配点も昨年と同じ。

難易度:昨年並み

出題形式は昨年と同じ。大問6題からなる構成で、配点にも変化はなかった。

第1問、第2問は発音・アクセント・文法・語法を中心とした基礎学力を試す問題で、全体配点の約30%が与えられている。

第3問~第6問は、全体配点の約70%を占める読解問題で、単一のパラグラフの理解を問う基本問題から長文読解問題まで、実際に英文に接する際に考えられる様々な状況を想定した題材を用いて、英語の理解力・運用力を問う出題となっている。具体的な出題内容は、第3問がパラグラフ理解、議論の要点整理、第4問が図表を伴う英文読解、説明書からの情報収集、第5問が物語文の読解、第6問が説明的文章の読解である。なお、第4問Aは、例年文章と図表を読んで答える問題であるが、今年は本文中ではなく設問文中に図が入る出題形式だった。

長文の語数は、第4問A(説明文)が約420語、第5問(物語文)が約650語、第6問(説明文)が約570語である。試験全体の総語数は約4300語で、2012年以降は4000語を超える出題が続いている。

設問別分析

【第1問】A 単語の発音 B 単語のアクセント

今年も例年同様に発音とアクセントの出題で、Aは「下線部の発音がほかの三つと異なるもの」を選ぶ問題が3問、Bは「第一アクセントの位置がほかの三つと異なるもの」を選ぶ問題が4問と、形式・問題数ともに変更はなかった。発音問題は、全問において、下線部の発音の違いが明らかであり、昨年より易しい。アクセント問題は基本的なレベルであった。

【第2問】A 文法・語法 B 整序英作文 C 対話文中の英文完成

例年同様の出題形式で、Aが文法・語法問題、Bが整序英作文問題、Cが対話文中の英文完成問題であった。Aは基本的な出題が多かったが、単語の正しい使い方や定型表現を知っているだけでなく、それをどれだけ正確な形で修得しているかが鍵となったと思われる。Bは正しい英文を作る力が試されており、どのような意味の英文を完成させるべきかを文脈から素早く推察して文を作らなければならず、あせりを感じることもあったかもしれない。Cは対話文空所補充問題と英文完成問題が融合された問題で、B同様、内容を素早く理解した上で、適切な内容かつ、文法的に正しい英文を完成させる必要がある。内容をきちんと理解できなければ正解に至らず、やや難しく感じられた受験生もいたのではないだろうか。

【第3問】A 不要な文の選択 B 意見内容の要約

昨年からの形式上の変更点はなく、A不要文選択の問題、B意見内容要約問題の2題であった。Aの不要文選択問題は、落ち着いて文脈を追うことができれば不要な文、つまり文章の流れを妨げる1文を選ぶのは、それほど難しくなかったのではないかと思われる。Bの意見内容の要約問題は、昨年までは1人の発言者の意見内容を選ぶ問題に加えて、複数の発言者に共通する意見内容を選ぶ問題であったが、今年は全員の意見をふまえて次にすべきことに言及する発言を選ぶものになった。

【第4問】A 図表を使った説明文読解 B 説明文書などの読み取り

問題形式・設問数に大きな変更はなかった。Aはスポーツにおける練習方法の違いとその効果を、ボールを的に当てるという実験で検証した文章で、例年通りの図表を含む読解問題であった。設問形式は、図表の内容から数値を計算させる問題や、後に続くであろう文章の内容を選ばせる問題など、昨年とは異なった出題もあった。Bはフリーマーケットの出店申請案内の読み取り問題で、設問数は昨年と同様であった。表の内容から計算させる問題など、設問内容・設問傾向も大きな変化はなく、読み取るべき内容をすばやく判断・抽出することが求められる点は例年通りである。

【第5問】物語文の読解

配点・設問数は昨年と同じ。内容はファンタジーが含まれるが、身近な題材で読みやすいものであった。作者が山で愛犬とはぐれてしまい、数週間後に探しに行くと、そこで不思議な老人と出会って、愛犬を取り戻すことができ、安堵感を得るという話。英文も文章の展開も平易でわかりやすく、設問にも紛らわしい選択肢はほとんど見られなかったが、話の内容をきちんと把握して、その意味をしっかりと理解する必要があった。本文の語数は昨年とほぼ同じ650語。

【第6問】論説文の読解

配点・設問数は昨年と同じであった。昨年は「道」の発達が人類の進歩につながったという話題だったが、今年は「自動販売機」の起源とその発展に関するもの。本文の語数は昨年とほぼ同じであった。問題形式も昨年とほぼ同じで、設問別に見ると、Aは昨年同様、指定されたパラグラフに関するオーソドックスな内容一致問題が4問、本文全体の主旨を問う問題が1問で、下線部を説明する問題が1つ含まれていた。Bは6つのパラグラフの内容をまとめる見出しを問うもので、ほぼ昨年と同じであった。総じて言えば、本文も設問も昨年とほぼ同じかやや易しいレベルであり、難解な語句は含まれていないので、落ち着いて考えれば理解できたであろう。

2019年度

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全体概観

大問数・設問数・マーク数ともは変化なし。大問の配点も昨年と同じ。

難易度:昨年並み

出題形式は昨年と同じ。大問6題からなる構成で、配点にも変化はなかった。

第1問、第2問は発音・アクセント・文法・語法を中心とした基礎学力を試す問題で、全体配点の約30%が与えられている。 第3問~第6問は、全体配点の約70%を占める読解問題で、単一のパラグラフの理解を問う基本問題から長文読解問題まで、実際に英文に接する際に考えられる様々な状況を想定した題材を用いて、英語の理解力・運用力を問う出題となっている。具体的な出題内容は、第3問がパラグラフ理解、議論の要点整理、第4問が図表を伴う英文読解、広告文からの情報収集、第5問が物語文の読解、第6問が説明的文章の読解である。

長文の語数は、第4問A(説明文)が約470語、第5問(物語文)が約650語、第6問(説明文)が約580語である。試験全体の総語数は約4200語で、2012年以降は4000語を超える出題が続いている。

設問別分析

【第1問】A 単語の発音 B 単語のアクセント

今年も例年同様に発音とアクセントの出題で、Aは「下線部の発音がほかの三つと異なるもの」を選ぶ問題が3問、Bは「第一アクセントの位置がほかの三つと異なるもの」を選ぶ問題が4問と、形式・問題数ともに変更はなかった。発音問題、アクセント問題とも基本的なレベルであった。

【第2問】A 文法・語法 B 整序英作文 C 対話文中の英文完成

例年同様の出題形式で、Aが文法・語法問題、Bが整序英作文問題、Cが対話文中の英文完成問題であった。Aは基本的な出題が多かったが、単語の正しい使い方や定型表現をどれだけ多く知っているか、品詞の正しい見極めをできるかなどが鍵となったと思われる。Bは正しい英文を作る力が試されており、どのような意味の英文を完成させるべきかを文脈から素早く推察して文を作らなければならず、あせりを感じた受験生も多かったかもしれない。Cは対話文空所補充問題と英文完成問題が融合された問題で、B同様、内容を素早く理解した上で、適切な内容かつ、文法的に正しい英文を完成させる必要がある。内容を理解できても、文法語法レベルでやや難しく感じられる問題もあったのではないだろうか。

【第3問】A 不要な文の選択 B 意見内容の要約

昨年からの形式上の変更点はなく、A不要文選択の問題、B意見内容要約問題の2題であった。Aの不要文選択問題は、落ち着いて文脈を追うことができれば不要な文、つまり主題から逸脱した、文章の流れを妨げる1文を選ぶのは、それほど難しくなかったのではないかと思われる。Bの意見内容の要約問題は、2017年から1人の発言者の意見内容を選ぶ問題から複数の発言者に共通する意見内容を選ぶ問題に変わったが、今年もその形が踏襲された。

【第4問】A 図表を使った説明文読解 B 説明文書などの読み取り

問題形式・設問数に大きな変更はなかった。Aは、各国で絵画に描かれている食べ物とそこでの生活の関係を考察した文章を題材とする、例年通りの図表を含む読解問題であった。設問形式は、図表に掲載されている数値に当てはまる内容を選ばせる問題や、最後の問題でもパッセージの内容そのものを聞くなど、例年とは若干異なっていた。Bは地域にある複数の城に関する案内の読み取り問題で、設問数は昨年と同様であった。表の内容から計算させる問題など、設問内容・設問傾向も大きな変化はなく、読み取るべき内容をすばやく判断・抽出することが求められる点は例年通りである。

【第5問】物語文の読解

配点・設問数は昨年と同じであったが、昨年出題された日誌形式から、2017年、2016年に出題された単一の物語の読解問題となった。これは、昨年の追試験の第5問とほぼ同様の出題傾向である。文章の内容は、家庭菜園に夢中になっていた父が怪我をし、代わりに娘が野菜を育てていく過程で努力することの大切さを学ぶというもの。語数は昨年とほぼ同じ650語。英文も文章の展開も平易でわかりやすく、設問にも紛らわしい選択肢はほとんど見られなかった。

【第6問】論説文の読解

配点・設問数は昨年と同じであった。昨年は「テクノロジー」の発達が人類の進歩につながったという話題だったが、今年は「道」の発達が人類の進歩につながったという話題。本文の語数は昨年より若干減った。問題形式的には昨年とほぼ同じで、設問別に見ると、Aは昨年同様、指定されたパラグラフに関するオーソドックスな内容一致問題が4問、本文全体の主旨を問う問題が1問で、下線部を説明する問題が1つ含まれていた。Bは6つのパラグラフの内容をまとめる見出しを問うもので、ほぼ昨年と同じであった。総じて言えば、本文も設問も昨年とほぼ同じレベル・形式であり、標準的で難解な語句は含まれていないので、落ち着いて考えれば高い正答率が期待できるだろう。

2018年度

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全体概観

第3問は対話文完成問題がなくなり配点が減少。第2問と第4問で配点が増加した。

難易度:昨年並み

大問数は6題で変化はなかったが、形式や配点に一部に変化があった。

形式面では、昨年までの第3問A(対話文中の空所補充問題)の出題がなくなり、第3問はA(不要な文の選択)、B(意見内容の要約)の2パート構成に減少した。一方、第4問B(説明文書などの読み取り)では設問数が1つ増加した。大問配点の増減は、第2問(+3点)、第3問(−8点)、第4問(+5点)であった。

内容面では、昨年までの第3問Aの会話文の要素は、第2問Cに統合された形で配点が増えたと言える。また、昨年・一昨年と物語文が出題された第5問は、今年は惑星探査の「日誌」を読み取るという出題だった。

今年の総語数は約4080語で、ここ7年続けて4000語を超える出題となっている。第1問・第2問は、発音・文法・語法等の英語の基礎力を試す問題で、全体配点の約30%が与えられている。第3問〜第6問は全体配点の約70%を占める読解問題で、パラグラフの理解を問う基本問題から始まり、実際に英文に接する際に考えられる様々な状況を想定した理解力・運用力を問う出題となっている。具体的な出題内容は、パラグラフ理解、議論の要点整理、図表を交えた英文読解、広告文からの情報収集、物語等の文章や説明的文章の読解である。長文の語数は、第4問A(説明文)が約410語、第5問(日誌)が約660語、第6問(説明文)が約600語である。英語のパラグラフについての理解と内容の要点把握という基礎力の上に、英文のタイプに応じた読み方が求められている。

設問別分析

【第1問】A 単語の発音 B 単語のアクセント

今年も例年同様に発音とアクセントの出題で、Aは「下線部の発音がほかの三つと異なるもの」を選ぶ問題が3問、Bは「第一アクセントの位置がほかの三つと異なるもの」を選ぶ問題が4問と、形式・問題数ともに変更はなかったが、Aでは、下線部の綴り字が4つとも違う問題が出された。発音問題、アクセント問題とも基本的なレベルであった。

【第2問】A 文法・語法 B 整序英作文 C 対話文中の英文完成

例年同様の出題形式で、Aが文法・語法問題、Bが整序英作文、Cが対話文中の英文完成問題であったが、Cの対話の分量が増えた。Aは基本的な出題が多かったが、単語の正しい使い方をどれだけ多く知っているかがポイントとなったであろう。これまで多くの英文に接してきた受験生にとっては有利だったのではないか。Bは英文を形作る力が試されており、完成する英文がどのような意味になるかを素早く推察して文を作らなければならず、手を焼いた受験生も多かったかもしれない。Cは昨年までの第3問Aの対話文空所補充問題と第2問Cの英文完成問題が融合された問題となった。こちらもB同様に、どのような内容の文を完成すれば対話が成立するかを素早く理解する必要がある。第2問は全体的には標準的なレベルと言ってよいだろう。

【第3問】A 不要な文の選択 B 意見内容の要約

昨年までAで出題されていた対話文中の空所補充問題がなくなり、Bで出題されていた不要文選択の問題がAとなり、Cで出題されていた意見内容要約問題がBとなった。Aの不要文選択問題は、落ち着いて解くことができれば不要な文、つまり主題から外れている文を選ぶのはそれほど難しくなかったのではないかと思われる。Bの意見内容の要約問題は、昨年、一人の発言者の意見内容を選ぶ問題から複数の発言者に共通する意見内容を選ぶ問題に変わったが、今年もその形が踏襲された。第3問は全体的に標準的な難易度であったと言えよう。

【第4問】A 図表を使った説明文読解 B 説明文書などの読み取り

問題内容に大きな変更はなかったが、Bの設問の数が1つ増加し、3つから4つになった。Aは、色が消費者に及ぼす影響について考察した文章を題材とする、例年通りのグラフを含む読解問題で、設問形式は、グラフの項目にあてはまるものを選ばせる問題や、最後のパラグラフに続くトピックを推測させる問題など、昨年とほぼ同様である。難易度としては、問題文・設問ともに標準的と言える。Bは料理教室に関する広告の読み取り問題で、設問数が昨年から1つ増加した。表だけでなく、料理教室の設立事情を述べた文章から解答を導き出す設問もあったが、その他は設問内容・設問傾向に大きな変化はなく、読み取るべき内容をすばやく判断・抽出することが求められる点は例年通りである。

【第5問】日誌の読解

配点・設問数は昨年と同一だったが、題材となる英文は、ここ2年続けて出題されていた物語文から、日誌の抜粋になった。日誌の内容は、科学的発見を使命とする惑星探査隊が生物の存在する惑星を探索するというもので、主観的な視点から描かれた文章を読み取るという点では、求められる力は昨年までの物語文読解と大きく変わらないと言えるだろう。下線部の単語の意味を問う設問が含まれてはいるが、日誌に書かれた細部を読み取るというより、日誌の筆記者の意図など、書かれた内容を全体的に正しく理解できているかどうかが問われており、日誌の英文自体は平易でわかりやすかったが、設問の選択肢にやや紛らわしいものも含まれていた。

【第6問】説明的文章の読解

科学技術の発達が人間の思考法に及ぼす影響について論じた文章を素材とする長文総合読解問題。形式的には従来とほぼ同じ内容一致問題で、本文の語数は昨年より若干増えた。設問別に見ると、Aは指定されたパラグラフに関するオーソドックスな内容一致問題が4問、本文全体の主旨を問う問題が1問で、昨年同様、下線部を説明する問題が1つ含まれていた。Bは6つのパラグラフの内容をまとめる見出しを問うもので、従来通りの形式であった。総じて言えば、本文も設問も、レベルは昨年と同じく標準的で、難解な語句も含まれておらず、落ち着いて考えれば高い正答率が期待できるだろう。

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