アフリカで中高生は何を感じた？初開催のスタディーツアー

アフリカスタディーツアー

9日間のツアーに参加したのは、中3から高2（当時）の9名。一行は成田空港からエチオピアのアディスアベバ空港へ渡り、航空機を乗り換えてタンザニアのキリマンジャロに到着。日中はさまざまな体験をし、夜はテントやロッジでの宿泊も経験しました。

高1 髙橋歩志くん「コミュニケーション能力と英語力、そして自己肯定感が向上」

ツアーに参加した理由を教えてください。

髙橋くん 日本人にとってメジャーではない土地に行きたかったからです。また、現地の医療に興味があり、学んでみたいと思いました。

現地で印象に残った出来事は何ですか。

髙橋くん マサイ族との交流です。彼らが持つ文化や生活様式はとても興味深く、豊かな人間性を持っていて、言語や音楽、ダンスは非常に魅力的で、その美しさに心を奪われました。さらに、家族やコミュニティの絆が強く、みんなが協力して生活しており、彼らの協調性や助け合いの精神にも感動しました。一方で、彼らが抱える貧困や病気の問題に直面し、社会的課題が山積みであることも感じました。
もう一つは車窓から見た現地の方の姿や運転手さんとの会話です。学校以外で英語を使ったことで、英語でアウトプットする楽しさや、英語で伝える力の大切さ、そして最後までやりきることの重要性をしみじみと感じることができました。

ツアーを経て学んだことや、ご自身に与えた影響について教えてください。

髙橋くん コミュニケーション能力と英語力、そして自己肯定感が向上しました。ツアー前は人前で話すことが苦手で、自分から英語を話すことができませんでしたが、現地でタンザニアの方と話したり、自分の考えや思いを伝えたりすることで、恥ずかしさがなくなり、自信を持てるようになりました。

高2 田中煌一朗くん「言葉が通じなくても人はコミュニケーションができる」

ツアーに参加した理由を教えてください。

田中くん 面白そうだし、いろいろな国を見てみたいと思ったからです。

現地で印象に残った出来事は何ですか。

田中くん 現地の学校で生徒と交流したことです。生徒が僕の踊りを笑ってくれたり、一緒に踊ったりもしました。また、マコンデ彫刻の見学と体験では、彫りの技術力に圧倒されました。

ツアーを経て学んだことや、ご自身に与えた影響について教えてください。

田中くん 現地の学生やガイドさんとの交流で、言葉が通じなくても人はコミュニケーションができると実感しました。自分が持つ積極性を活かしてほかの国にも行ってみたいと、より一層感じるようになりました。

アフリカへの印象は、ツアーを経てどのように変わりましたか。

田中くん 貧しく、砂漠しかないというイメージでしたが、街によっては都市があり、かなり発展していること、押し売りや交通整備などの問題があること、現地の方はコミュニケーション能力が想像以上に高く、素晴らしいセンスを持っていることを知りました。

高2 伊藤竹蔵くん「アフリカの人々も僕たちも同じ仲間だ」

ツアーに参加した理由を教えてください。

伊藤くん 将来、政治に携わる仕事をしたいと考えていて、そのときにアフリカでの経験を活かせると考えたからです。

現地で印象に残った出来事は何ですか。

伊藤くん 現地の学校で、小さい子どもとさまざまな交流ができたことです。そして、言葉が通じなくても人間は案外分かり合えることを体感しました。
サファリツアーも印象に残っています。荒々しい気候、美しい動物の生きざま、絵本やテレビでしか見たことのない風景を直で眺めることができて本当に良かったです。

ツアーを経て学んだことや、ご自身に与えた影響について教えてください。

伊藤くん 社会問題について当事者意識を感じることができました。タンザニアは治安が良く、とても素敵な国でしたが、一方でゴミが街のいたるところに散乱していたり、押し売りがあったり、子どもが働いている姿も見たりしました。このような状況に対して、すぐにはできないかもしれませんが、何らかの行動を起こしたいと感じています。

アフリカへの印象は、ツアーを経てどのように変わりましたか。

伊藤くん 参加する前は自分には遠い存在すぎて、あまり真面目に考えたこともなかったです。強いて言えば、貧しい、動物がいっぱい、途上国が多いという印象です。ツアーに参加して、アフリカの人々も僕たちと同じような営みがあり、想像以上に発達しているという事実に気づき、「同じ仲間だ」という意識に変わりました。

高3 中井大誠くん「アフリカは素晴らしい地域だが、僕たちの助けが必要な場所でもある」

ツアーに参加した理由を教えてください。

中井くん 最近のアフリカのニュースや街の様子を見て、関心を持っていたからです。

現地で印象に残った出来事は何ですか。

中井くん 植林活動とアル―シャの街の見学です。植林活動は現地の学生と交流する機会でもあり、アフリカの人々の暮らしや価値基準、風習などを学べたからです。また、アル―シャの街はそれまでの場所とは全く違う様子で、別世界だと感じました。

ツアーを経て学んだことや、ご自身に与えた影響について教えてください。

中井くん アフリカが抱えている問題を間近で感じることができました。あと、外国に対して恐怖や不安が全くなくなりました。

アフリカへの印象は、ツアーを経てどのように変わりましたか。

中井くん 動画サービスでアフリカの発展している都市を見て興味を持ったので、アフリカの都市部は日本とはほとんど変わらずにインフラ設備が整った国だと感じていました。しかし、現地に滞在してみて、アフリカはまだインフラ設備が整っておらず、自分たちが助けてあげなければいけないと感じました。

帰国後の報告会で、一番伝えたかったことは何ですか。

中井くん 日本人は先進国に興味を持つ傾向にありますが、アフリカという地域も素晴らしく、ほかの国よりも学ぶことが多いです。ですから、アフリカというだけで嫌悪感を示さずに、ぜひ現地を訪れてほしいと伝えました。

編集後記

画像を見るだけで、いかに多様な経験をしたかが伝わるアフリカスタディーツアー。しかし、彼らの言葉に耳を傾けると、画像からはうかがい知れない、人生観を変えるような大きな衝撃や影響を受けたことが分かりました。足立学園には、ほかにも留学制度やスタディーツアーがあり、髙橋くんは「足立学園では生徒が興味や才能を伸ばすことができます」と語ります。そして、足立学園の魅力について田中くんは「生徒はみんないい人で、男子校だからこその団結力というか、気兼ねなく接せる雰囲気があります。また、校舎が駅前から徒歩１分の場所にあるので交通の面でも便利。先生と生徒の距離もいい意味で近く、先生方は勉強にかかわらず、いろんなことを聞いてくれます」と教えてくれました。

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