生徒たちの成長を促すドルトン東京学園の先生たち

ドルトン東京学園中等部・高等部
生徒たちが主体的に学びを身につけ、育むことを提唱するドルトン東京学園中等部・高等部(以下、ドルトン)。そうした環境を支えるのは、生徒たちの力を信じ、引き出していく先生たちの力によるものです。
今回は先生方の視点でドルトンの学校生活や授業について語っていただきました。

新たな物事にも恐れず取り組むドルトンの生徒

先生から見たドルトン生の特徴について教えてください。

鈴木先生 学ぶことを楽しもう、面白がろうと考えている生徒が多いと感じます。そんな生徒たちを見て、私も「楽しいと思わせたい」と思って授業をしています。

鈴木宝先生

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担当教科:数学
中学3年生担任。教師になって3年(内1年は非常勤)、ドルトンに入校したのは2年前。ドルトンの教育目標と自身のやりたいことが一致していたことがきっかけとなった。
座右の銘:最後は気持ち次第でありどんなときでも大事にしたいということから「なんとしても」。
「生徒の心が動くような授業を実施したい。ドルトンの生徒たちと接しているとその点が面白いと感じるようになりました」

メリッサ先生 以前いた学校はシステマティックで、効率的ではありましたが、ルールに厳しいところがありました。しかし、ドルトンではなぜルールが必要なのか、生徒自身が考え行動しています。また自分の意見を言うことを恐れず、信じること、そして情熱を持って行動できていますね。

ポポロスキー・メリッサ先生

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担当教科:アカデミックイングリッシュ
中学1年生、2年生を担当。2005年に大学卒業後、来日し公立小学校や中学校の英語教師に。2019年ドルトン開校と同時に入校。
座右の銘:Appreciate every moment.(一瞬一瞬に感謝する)
「生徒が目指している目標を達成した時に教師としての喜びを感じます」

酒井先生 本校には「Yes」から始める文化が根付いていると思います。
本校の生徒たちは意見を言うときはもちろん新たな物事に取り組む際も恐れず、自信を持って行動できている。一歩踏み出す必要があるとき、それがしやすい環境があるからだと思います。
私は「Yes」だけでなくそのあとには「and」という言葉も続くと思っています。その「Yes」から踏み出す第一歩「and」を冗長するのが我々教師の役目だと思っています。
さらに生徒だけでなく、先生の新たなチャレンジを応援する文化も備わっているんです。だからこそ、生徒たちを後押しできるのだと思います。

酒井春名先生

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担当教科:家庭科主任・情報科(総務部長)
教師歴は15年。私立女子校や学習アプリ開発などにも携わった経験を持つ。拓かれた学校教育を目指すと同時に、新設校でもありドルトンの新しい教育方針に魅力を感じ2021年よりドルトンの教師に。
座右の銘:人の前に灯りをともせば自分の前も明るくなる
「想定以上のフィードバックがあるとき、生徒たちの人としての成長を感じ、感動します」

佐藤先生 生徒たちにはどの子も多様なバックグラウンドがあり、決して均一ではない、いわば凸凹のある個性の集団ですが、そうしたそれぞれの個性がそのまま受け入れられている土壌があります。それは学校全体で生徒を一人の人間としてリスペクトする文化があるからだと思います。生徒も同じように教師をリスペクトしているので、しっかり意見を言い合えるような関係性があると思います。

佐藤貴明先生

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担当教科:英語科(国際部長)
進学校や大学付属校などで教師を務め、新設校の立ち上げに携われる機会は滅多にないという思いから2021年、ドルトンに入校。
座右の銘:あきらめたらそこで試合終了
「人としての成熟度合いが増し、大きく変化していく姿に立ち会える感動は、6年間を通して生徒たちの成長に携われる中高一貫校ならではのことだと思います。そこに教師としての醍醐味を感じています」

貴校の教師になって「意識が変わった」と思うことはありますか。

ドルトン校舎内の画像
ドルトンの校舎。生徒達は開放的な雰囲気の中で学んでいます

鈴木先生 「こう言ったらこうなるだろう」という私自身が持っていた固定観念を飛び超えたような意見が返ってくることがあります。昨年実施した中学2年生の証明の授業で、「この補助線では証明ができないね」と授業を進めようとしたとき、「いや、頑張ればできるのではないか!」と、生徒たちの間で自発的にディスカッションが始まったんです。自分たちで発見しようとする意欲を感じ、予定通りの授業にはならなかったのですが、とても楽しく思えた時間でした。

メリッサ先生 ドルトンは生徒も先生も自身の考えを持って自由に動くことが多く、最初はそれに慣れるまで時間がかかりました。でも新しい視点で物事に取り組むことに、挑戦するという機会に恵まれたと思っています。今では自分自身、教師としての成長を感じています。

学年横断の「探究ラボ」は先生も驚く展開に

貴校の特徴として学年を横断して取り組む「探究ラボ」があります。ご担当されたラボで印象的だった活動はありますか。

鈴木先生 私は和菓子ラボを担当しています。本校の最寄り駅近くにある和菓子屋さんを講師に招いて行っていますが、昨年は定員30名のところ希望者が多くて抽選になりました。職人の技を近くで見る機会は滅多にないので生徒たちにとって良い経験になっています。ラボの最終日はオリジナル和菓子を作り、どんな思いで作ったのかを発表したのですが、講師の方もびっくりするようなものを作っていましたよ。みんな喜んで参加してくれて楽しかったです。

和菓子ラボで練り菓子を作る生徒たち
和菓子ラボでオリジナルの生菓子を作る生徒たち
ハリネズミの生菓子
生徒が作ったハリネズミの生菓子
桃から生まれた桃太郎の練り菓子
桃太郎の生菓子も!

酒井先生 私はランチ改善ラボを担当しました。もともと食堂の改革をしようというところからスタートしたのですが、本校のすぐ近くにNTTの研修センターがある縁で、NTTとの連携協定の一環としてスマートストアを学内に作ったのです。今ではラボの枠を超えて、商品発注から棚卸しまで生徒有志によって運営するようになりました。ラボの活動を通して社会とシームレスにつながる経験・学びが得られたと思います。

スマートストア
生徒による自主運営にまで発展したスマートストア

新しいことを体験し、新しい考え方ができる

受験生、受験生のご家庭へ受験生へのメッセージをお願いします。

メリッサ先生 担当している英語カリキュラムでは年に一度「Escape the City」という特別プログラムを開催しています。チームビルディングをベースにしたプログラムで、英語の知識を活用してパズルを解決し、独自の脱出ゲームを作成するものです。
私たちはこうした新しいことを体験し、新しい考え方ができる機会を提供しています。皆さんに会えることを楽しみにしていますし、皆さんの夢を一緒に見つけるお手伝いがしたいと思っています。

ネイティブの先生による授業
ネイティブの先生による授業。授業スタイルも特徴的

鈴木先生 本校には学びの自由があり、毎日が新しい発見が得られる学校だと思っています。
特に3月に行われる「Dalton Expo(ドルトンエキスポ)」が象徴的なイベントです。中学1年生ながらプレゼンテーションがとても上手な生徒がいて、教師一同驚嘆しました。彼らの本気度が分かるイベントなので、ぜひ来て欲しいですね。

ドルトンエキスポの画像
Dalton Expoで発表する生徒
ドルトンエキスポでプレゼンする生徒
Dalton Expo期間中はさまざまなテーマでのプレゼンが行われています

酒井先生 学校に合うか合わないかはやはり学校に実際に足を運んでみないと分からない部分が多いと思います。本校の説明会やイベントなど実際に来ていただいて体感して欲しいと思います。

佐藤先生 私としては教職員も自慢です。本校には生徒の個性をそのまま受け入れ、より良い形で発揮できるよう伴走してくれる素敵な先生たちがたくさんいます。私たちと一緒にドルトンでの学校生活を謳歌してください。

編集後記

ドルトンを訪れると、開放的な校舎の雰囲気や教室間を行き来する生徒たちの様子から「自由な校風」を感じます。でもその「自由」とは自分の意志や考えがしっかりあるからこその自由なのでしょう。そんな生徒たちを理解し、育んでいこうという同校の姿勢が先生方の言葉からも溢れていました。
7月には体験授業も行われます。同校の学びを実際に体験する良い機会です。ぜひ同校を訪れ、実際に学校生活をおくってみてはいかがでしょうか。

またドルトンの個性豊かな先生方は「先生ずかん」でも紹介中です!こちらもぜひご覧ください。
ドルトン広報室先生動画

イベント紹介

参加には事前予約が必要です。

イベント名 日時 内容
学校見学会 6月1日(土) ミニ説明会を含む校内の自由見学。案内役の教職員や在校生への質問も可能。
学校説明会 6月15日(土) ドルトンプランに基づく同校の教育の特色を説明。校内自由見学の際に、教職員や在校生への質問も可能。
体験授業【小5、6限定】 7月6日(土)/7月20日(土) 生徒の興味・関心を引き出すドルトンプランの学びを体験。
帰国生対象説明会 7月24日(水) 英語・国際教育・海外大学進学サポート、帰国生入試などについて説明。