医療系学部への合格者が増加!女子聖学院から医療の世界へ

女子聖学院中学校高等学校
女子聖学院中学校高等学校(以下、女子聖)は、2023年度大学入試において、早慶上理ICUをはじめとした難関大学へ多くの合格者を輩出。また、医・歯・薬学部などの医療系学部への合格者も近年増加しています。そこで、進路指導部長を務める先生と、2024年春に卒業した卒業生に女子聖の進路指導について話をうかがいました。

医療系学部への志望者も増!23年度の医療系大学合格実績

まずは、進路指導部長で理科担当教諭である相澤義徳先生に、女子聖における近年の大学進学傾向や進路指導についてうかがいました。

スーツ姿の男性
進路指導部長 相澤義徳 先生

昨年度における、医療系の大学合格実績を教えてください。

相澤先生 2024年春の医療系の合格実績は、医・歯・薬学部への合格者が6名(医学科2名、薬学部2名、歯学部2名)、医療・看護系では15名(医療5名、看護10名)でした。特に近年は、看護だけでなく、以前はほとんどいなかった理学療法や作業療法などの医療系学部への志望者も増加している傾向にあります。

近年の志望校に対する傾向や特徴についても教えてください。

相澤先生 近年は、医療系を志望する生徒が一定数おり、そのほかには理工系への進学希望者も増加傾向にあります。
医療系を志望する生徒のなかで、年内に実施される総合型選抜が浸透してきており、受験のスタートラインとなるケースが増えています。各大学で女子枠が設置されたことも大きな要因の1つでしょう。本校でもそういった制度を利用した合格者も増えています。

また、理工系については2024年の秋より芝浦工業大学との「高大連携」がスタートしました。理工系への進学希望者に対しても、各生徒の目標に合わせたきめ細やかなサポートをしていきます。

医療系学部を目指す生徒への進路サポートとして、どんなことを実施しているのでしょうか?

相澤先生 毎年、年度初めに看護学部を志望する生徒に向けた進路ガイダンスを行っています。また、高校2年生・3年生を対象に医療系大学の入試担当者を招いた進路講演会を開催し、年内入試に向けた準備を支援しています。こうした行事に中学生の頃から参加することができるのは、中高一貫校の強みでしょう。

医療系講座への受講人数の推移や受講する学生たちの様子はいかがですか?

相澤先生 医療系に限らず理系講座の受講者数は増加傾向にあります。2024年度秋には、JSG講座をさらに充実させ、生物の授業のコマ数を増やすなど、よりハイレベルな内容を学べる環境を整えました。生徒に積極的に利用していただきたいですね。

医療系を志望する学生たちが目指すのは、どんな職種(医師、看護師、薬剤師など)が多いですか?

相澤先生 医療系を志望する生徒のなかでは、特に看護師を目指す生徒が圧倒的に多いです。そのほか、医師や薬剤師を目指す生徒もいます。

医学部へ進学した卒業生に聞く

2024年春に女子聖を卒業し、東京女子医科大学医学部医学科に進学したM.A.さん。医学部進学を目指したきっかけや、女子聖の進路指導サポート、モチベーションの保ち方などを振り返ってもらいました。

ピースをする女性
東京女子医科大学医学部医学科 M.A. さん

医学部を目指したきっかけを教えてください。

M.A.さん 私は中学・高校時に、トライアスロンの救護ボランティアをはじめとする多くの医療ボランティアに参加していました。大勢の怪我人や熱中症の患者で緊迫している現場で、重症患者の対応に追われながらもチームを指揮する医師の姿を見て、「一人でも多くの命を救いたい」と医師を志すようになりました。

学校ではどんな進路サポートを活用していましたか?

M.A.さん 学校に大学の方が来校してくださる校内オープンキャンパスに参加したことがあります。そこでは、大学の受験情報などを大学の方に直接質問することで自分が得たい情報を集めることができ、ありがたかったです。

進路選択に関して、学校や先生から受けた指導やサポートで印象に残ったことを教えてください。

M.A.さん 高3になると受験勉強で忙しく、オープンキャンパスに参加する時間的な余裕がなくなります。先生方から「高1や高2のうちから、オープンキャンパスに積極的に参加したほうが良い」というアドバイスがあったからこそ、オープンキャンパスに多く参加し、各大学の雰囲気を真近に感じられたので、感謝しています。
また、学校のすすめで1日看護体験にも参加し、リアルな医療の現場を体験しました。自分の目標イメージをクリアにすることができ、貴重な経験となりました。

受験勉強中、進学先合格へのモチベーションをどのように保っていましたか?

M.A.さん 毎朝7時半に登校し学校の自習室で勉強するようにしていたのですが、そこには同じように勉強に励む仲間がいたので、自分を鼓舞することができたと思います。
また、自習の後、朝の礼拝で心を静め1日を始めるというルーティンを徹底していました。学校での友人たちとのたわいもない会話や、趣味の広島カープの応援でたまに息抜きをしながら、勉強のモチベーションを保っていました。

受験勉強が辛かったとき、どのように乗り越えましたか。

M.A.さん 高3の模試で思うような結果が出ず、壁にぶつかったこともありましたが、女子聖の仲間が声をかけてくれたり、何も言わなくても一緒の時間を共有してくれたりしたおかげで乗り越えることができました。女子聖での生活やそこでできた友人が、私にとって大きな支えとなっていました。

今後の抱負を教えてください。

M.A.さん 現在は、医師になる道をスタートしたばかりです。大学を卒業しても一人前の医師になるまでには、まだまだ長い道のりがあります。苦しいことがあっても目標を見失わず、これからも医師になる夢に向かってコツコツと努力していきます。

志を持って努力をし続けて、夢を掴み取って!

最後に、相澤先生とM.A.さんから受験生の皆さんへメッセージをいただきました。

将来、医療系の仕事を目指す受験生へのメッセージをお願いします。

相澤先生 女子聖はキリスト教教育を基盤として、個を磨くとともに共働する力も身に付く学校です。医療を志す方にとって、十代の心柔らかい時期に聖書の指し示す「いのちを重んじる」価値観に触れることは、大きな財産になることと確信します。ぜひ学校でお待ちしております!

M.A.さん 女子聖はそれぞれの目標に向かって切磋琢磨する、仲間同士の結束力が強い学校だと思います。私自身も女子聖の多くの仲間に支えられ、今があります。医学部を目指すことは決して簡単なことではないですが、志を持って努力し続けることで夢を掴み取ってほしいと思います!

2人の女性
受験生時代のM.A.さん(右)

編集後記

個を磨くとともに、共働する力も身に付けられる女子聖。M.A.さんが女子聖での学校生活を通じて一番印象に残っているのは、高3最後の運動会だそうです。勉学はもちろん、学校行事にも全力で取り組む姿勢は、志望校合格や今後の夢の実現にもつながっていくでしょう。

イベント日程

※すべての説明会は予約が必要です

イベント名 日時
記念祭 2024年11月2日(土),11月4日(月)
入試問題対策会 2024年11月16日(土)
第6回学校説明会 2024年11月16日(土)
2つの表現力入試説明会② 2024年11月30日(土)
入試体験会 2024年12月7日(土)