学校見学会でチェックしたい10のポイントと女子校現地レポート

共立女子第二中学校高等学校
多摩エリア(東京市部)に根差した学校として地元の方から愛され続けてきた共立女子第二中学校高等学校(以下、共立女子第二)。八王子駅や高尾駅に通ううちに、その校名を知ったという方も多いのではないでしょうか。今回は大講義室で開催された中学校説明会の後に催された校内見学ツアーの様子と一緒に、共立女子第二の特色をご紹介します。

説明会当日にチェックしたいポイントの決定版

どんなご家庭であっても、中学入試本番シーズンまでに必ずやっておきたいのが学校説明会への参加です。入試要項や学校の指導方針といった基本情報はもちろんのこと、校舎の状態や周辺環境からも得られる情報はたくさんあります。時間が限られる説明会当日に、どんなポイントをチェックするべきかをアドバイスします。

基本のポイント10か条

①原則として親子一緒に参加して通学経路を確認しましょう。
②偏差値だけで学校を判断せず、教育理念に共感できるかどうかを考えましょう。
③管理型や放任型など、わが子にあった校風を選びましょう。
④先生方の印象や話し方を気にしてみましょう。
⑤在校生の挨拶や表情、制服の着こなし方を気にしてみましょう。
⑥コース制を含む独自のカリキュラムから学習風景を想像してみましょう。
⑦難関大合格実績よりも進路指導の内容や現役合格率を気にしてみましょう。
⑧併設大学の有無と内進の条件を調べてみましょう。
⑨部活動の数と参加状況を教えてもらいましょう。
⑩施設を含む校舎全体の清潔感を確かめましょう。

大切なまとめとして、帰宅後にわが子との意見交換から気持ちをくみ取ってみましょう。

説明会で聞くことができる「ここだけの話」

説明会に参加する最大のメリットは、学校サイトには載っていない最新情報を知ることができる点です。インターエデュ編集部が取材時に聞くことができた共立女子第二のトピックスを抜粋しました。

多摩エリアのランドマークとなっている共立女子第二
学校自体が地域のランドマークとなっています
共立女子第二の中学説明会は初参加です
共立女子第二の中学説明会は初参加です

晴山誠也校長 本校は日本で初めて校名に「女子」を付けた私立校です。別学の魅力には、先輩から後輩へと受け継ぐ文化が挙げられます。例えば、毎週月曜のホームルームは全校集会を開いており、前回は高校生徒会長が自らの中学時代を振り返る中で、失敗談や職場体験の出来事などを話してもらいました。卒業生が参加した際には、職場での苦労を通して「やりがい」を得られるまでの過程を話してもらったこともあります。
大人の同性から成長のエピソードを聞けるのは貴重な機会であり、まだ子供でもある中学生にとっては少し先の未来を垣間見るチャンスでもあります。これからどのように生きていくのかを思い描けるところが本校の持ち味です。

保護者目線で話す様子が印象的だった晴山先生
保護者目線で話す様子が印象的だった晴山先生

入試広報部 加藤ゆり依先生 緑豊かで開放的な環境を活かした本校では「体験重視の学び」に力を注いできました。4つの実験室と1つの演習室を用いて、充実した理科実験教室やキャンパス内の菜園などから実技教科の取り組みを行っています。さらに、一人一台のタブレットに加えてBYOD方式(個人のパソコンやスマートフォンなどを活用すること)を導入し、使い慣れたデジタルデバイスによる授業改革が浸透しました。アナログ面では中学で礼法、高校で茶道・華道・装道といった伝統ある女子教育を実践します。
全生徒が一堂に会する八王子講堂では、英文暗唱コンテストや作文主張大会、朗読大会から合唱コンクールに至るまで、誰もが一度は壇上で活躍する機会を設けています。受験生の期待が高い部活動の入部率は中学で95パーセント、サッカー部・ソフトボール部・ゴルフ部などからバトン部・演劇部まで幅広い活動を通して学校生活全般が充実しています。

400mトラックと観客席を備えた大型グラウンド
400mトラックと観客席を備えた大型グラウンド

教務部主任 小川淳先生 高校からの新コース制導入とバランスの取れたカリキュラムを運用することで、95%を超える高い現役進学率と多様な進路を実現できました。とりわけ、部活動と家庭学習のバランスを取ってもらいたいので、宿題の量を調整しています。中学の3年間は共通クラスとなりますが、3年生に限っては英数国の一部で習熟度別によるグレード制を実施しています。主要5教科の単元を増やし、補習による成績下位者のフォローアップにも取り組んでいますので、今の時点から心配する必要はありません。
併設大学への内部進学者は全体の4割で、残りの6割は外部大学に進学していることになります。文系・社会科学系の志望者が多い中で、理系特進コースからは医学部医学科に進学した生徒もいますので、本人のやる気次第で進学先の選択肢は大きく広がります。
共立女子大学には2023年度から建築・デザイン学科が開設されました。資格職として人気がある看護師、管理栄養士、教諭、保育士に加えて、一級建築士への道が拓かれた点にもご注目ください。

入試広報部主任 戸口義也先生 2024年度中学入試のふり返りとして、受験生が頑張った結果、合格最低点がほとんどの回で上がっており、本校を受験する皆さんのレベルが底上げされていることが明確になりました。本校の場合は第一志望が多く、奨学生になるため何度も選考試験に再チャレンジするケースが見られます。入学されたご家庭へのアンケートでは、最終的な志望校選択は「わが子に合っているかどうか」によるそうです。そうやって選んだからこそ、毎日の学校生活に前向きになれているのだと思います。
適性検査型入試は導入から14年の実績があり、南多摩・立川国際の問題に準拠した内容としています。英語入試であれば英検対策で十分です。スペルミスは減点対象ではなく、むしろ積極的に書いている点を重視して採点対象にします。算数は記述式問題の数を増やすことになりましたが難易度レベルは従来通りで、途中の計算式で思考力を見させてもらいます。出題分野や傾向に変更点はありませんので、過去問を使って対策を取りつつ、10月・11月の入試問題研究会で配布予定のサンプル問題に挑戦してください。

中庭と校内菜園は、まるで公園のように緑がたくさん!
中庭と校内菜園は、まるで公園のように緑がたくさん!

いよいよ!お楽しみな校内見学ツアーがスタート

大学のキャンパスのように広大な共立女子第二の敷地は、小学生にとって最高の冒険が待ち受けるフィールドに見えることでしょう。2~3家族につき1名の先生がナビゲートしてくれた校内見学ツアーの様子を、スライドショー形式でご紹介します。

四季の移り変わりを肌身で感じる中庭の通路
四季の移り変わりを肌身で感じる中庭の通路
印象に残る1号館と4号館をつなぐ空中廊下
印象に残る1号館と4号館をつなぐ空中廊下
ガラス張りの職員室なら、すぐに先生が見つかるかも
ガラス張りの職員室なら、すぐに先生が見つかるかも
清潔感あふれる廊下の向こうから美味しそうな匂いが…
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週末なのに野外研究部の家族食事会が始まっていました
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ぬいぐるみに制服の組み合わせは最強です
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自習スペースも備えた図書館
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いつも誰かが集まるフリースペース
いつも誰かが集まるフリースペース
これが噂の新作「スラックス」です
これが噂の新作「スラックス」です
細やかな配慮で案内いただいた先生に感謝です!
細やかな配慮で案内いただいた先生に感謝です!

編集後記

今までに何度も足を運んでいるにもかかわらず、教室が並ぶエリアを訪れたことがありませんでした。今回初めて見学した施設・設備がたくさんありましたが、1~2回程度の来校では気づけない良さがまだまだあるかもしれません。9月に開催される白亜祭(文化祭)は必見です。ぜひとも親子一緒の時間を設けて足を運んでみてください。

イベント情報

イベント名 日時
キャンパス見学会 2024年8月22日(木)
白亜祭(文化祭)・ミニ説明会 2024年9月21日(土)・22日(日)
学校説明会・入試問題研究会(国算) 2024年10月12日(土)
学校説明会・入試問題研究会(国算) 2024年11月16日(土)