「櫻高祭」では行事を切り盛りする中で「社会人力」が養われる

日本大学櫻丘高等学校
東京都世田谷区に校舎を構える日本大学櫻丘高等学校(以下、日大櫻丘)は、2024年の6月22日(土)と23日(日)に文化祭にあたる「櫻高祭」を開催しました。64回目を数える祭典には約6000人が来場し、一大行事は大盛況に終わっています。1年生の頃から文化祭実行委員を務めた3名に、3年目の集大成となった櫻高祭の感想や意義について話を聞きました。

大きな達成感を得られた櫻高祭の文化祭実行委員たち

2024年の櫻高祭に文化祭実行委員として関わった3名に、詳しくお話をうかがいました。

T.R.くんは生徒会長としても活躍
T.R.くんは生徒会長としても活躍
2年連続で校内アートを担当したN.A.さん
2年連続で校内アートを担当したN.A.さん
ステージ発表の運営に携わったS.R.くん
ステージ発表の運営に携わったS.K.くん

高校最後の櫻高祭を終えて、まずは率直な感想を教えてください。

S.K.くん 1年生のときはコロナで制限がありましたし、去年の秋から1年弱かけて準備を進めてきたこともあって、一般公開として約6000人もの方たちに足を運んでいただき本当にうれしかったです。

N.A.さん 準備期間も櫻高祭の当日も重い責任感を感じていましたが、来場者はもちろん、仲間たちからも「楽しかった」という声が聞こえてきて「文化祭実行委員をやって良かったな」と心から感じました。

T.R.くん 自分は文化祭実行委員長として、2日間のイベントを通して多くの人の笑顔を見ることができて、大きな達成感を得ることができました。将来はライブや音楽フェスに関わる仕事をしたいので、とても貴重な経験が積めたと思っています。

今回のテーマは「Dive !! 仲間とならどこまでも」というものでした。

S.K.くん 1年生から3年生までの文化祭実行委員からアイデアを募って、最終的に文化祭実行委員長の案が採用されました。

N.A.さん みんなが持ち寄った中でも「Dive !! 仲間とならどこまでも」はとても良いと思いました。ほとんど満場一致だった気がします。

T.R.くん 「Dive !!」には海に飛び込むようなイメージを込めました。この櫻高祭を通じて改めて団結力を強めて、仲間たちと一緒にまだ見ぬ未来へ大胆に進んでいけたらという思いがあったんです。

アトリウムの吹き抜けには海をイメージさせるブルー系の長い布があしらわれました
アトリウムの吹き抜けには海をイメージさせるブルー系の長い布があしらわれました

それぞれ、文化祭実行委員としてはどのような役割を担ったのですか。

S.K.くん 私は主にステージ発表の運営に携わりました。日本大学文理学部の百周年記念館で行われるもので、チアリーディング部やバトントワラー部、吹奏楽部や演劇部が櫻高祭を彩ってくれました。当日は舞台袖にいたのですが、「これが高校生活最後の発表になる人もいるのか」と思うと、私自身の文化祭実行委員の集大成でもある気がして胸に込み上げるものがありました。

N.A.さん 私は2年生のときから引き続き、校門に飾る看板を作ったり、校内を装飾したりする校内アートを担当しました。2年生のときにやりたいようにやらせてもらったので、今年は後輩の声を積極的に取り入れました。誰かをサポートする役割もやりがいがあるんだなと実感できたのは良かったと思っています。

T.R.くん 先ほどもお伝えしたとおり、私は文化祭実行委員長として委員会をまとめることに力を入れ、企画の精査などにも関わりました。イベントでいうと、2年生のときに自分が主体となって手探りをしながら復活させた「ZEPP SAKURA」が盛り上がったのが感慨深かったです。「ZEPP SAKURA」はバンドの演奏やダンスの発表の場で、より発展するといいなと考えています。

校内アートのチームが校門に飾る看板を作りました
校内アートのチームが校門に飾る看板を作りました
食品の販売は両日ともに行われました
食品の販売は両日ともに行われました
バトントワラー部は見事なダンスワークを披露
バトントワラー部は見事なダンスワークを披露
「ZEPP SAKURA」には多くのグループが出演
「ZEPP SAKURA」には多くのグループが出演

櫻高祭の運営に携わったからこそ促された成長とは?

続いて、櫻高祭によってどのような成長が促されたのか、振り返っていただきました。

3名とも櫻高祭を通して大きな成長を果たせたと言います
3名とも櫻高祭を通して大きな成長を果たせたと言います

最上級生として意識したことはありますか。

S.K.くん 後輩に気を使わせないように、お互いに意見を言い合える関係性を大切にしていました。各々の意見のいい部分を合わせるような感覚で、前向きな話し合いができていたと思います。

N.A.さん 私も同じです。ノウハウを受け継いでほしいという思いもあって、しっかりとコミュニケーションをとるように心がけていました。準備以外の部分でもいい関係を意識し、後輩の意見を尊重することもできました。

T.R.くん 櫻高祭をより良い行事にしたかったので、誰かの発言を決して否定しないことを意識していました。実際に意見が活発になることで自分にとっても刺激になりましたし、それぞれの担当するイベントや役割が充実したものになったと感じています。

櫻高祭に文化祭実行委員として関わって成長した部分を教えてください。

S.K.くん 相手の意見に耳を傾けるコミュニケーション力が伸びたと思っています。それから、企画を考える力やそのアイデアを伝える力もついたと実感しています。実際、2年生のときにスタンプラリーという企画を立ち上げ、3年生になってより充実させることができました。

N.A.さん 人に任せることを覚えました。私は何でも自分でやろうとする傾向があるのですが、それだとどうしても仕事が回りません。「やりたい!」と思っている人を信頼して、みんなで取り組むことで物事の完成度が高まることを知れたのは大きな成長だと感じています

T.R.くん 私は全体を見守る立場だったので、課題を発見する力と、そうした問題に柔軟に対応する力がついたと思います。2日目に雨が降った際、外で食品を販売するのを急遽校内での実施に変えたり、屋根がない通路にテントシートを張ったり、リーダーとして状況に応じて対応することができました。

急遽の大雨にも生徒たちは臨機応変に対応
急遽の大雨にも生徒たちは臨機応変に対応
演劇部は「救いようのない救世主」という演目を熱演
演劇部は「救いようのない救世主」という演目を熱演
吹奏楽部は「奏思奏愛」をテーマに演奏
吹奏楽部は「奏思奏愛」をテーマに演奏
「ZEPP SAKURA」は体育館で行われました
「ZEPP SAKURA」は体育館で行われました
2年生の各クラスは教室でさまざまな模擬店を開催
2年生の各クラスは教室でさまざまな模擬店を開催
来場者や在校生から多くのメッセージが届きました
来場者や在校生から多くのメッセージが届きました
1年生による合唱コンクール
1年生による合唱コンクール
チアリーディング部は3学年揃っての演技を披露
チアリーディング部は3学年揃っての演技を披露
中夜祭での3年生によるダンス発表。大いに盛り上がりました
中夜祭での3年生によるダンス発表。大いに盛り上がりました
吹奏楽部はドリルとステージ演奏を行いました
吹奏楽部はドリルとステージ演奏を行いました
「ZEPP SAKURA」は2日間とも大きな盛り上がりを見せました
「ZEPP SAKURA」は2日間とも大きな盛り上がりを見せました
お祭り気分で楽しめるゲームがたくさんありました
お祭り気分で楽しめるゲームがたくさんありました
2年生の全12クラスが特色ある催し物を開催しました
2年生の全12クラスが特色ある催し物を開催しました

受験生やその保護者に伝えたい日大櫻丘の魅力

最後に、受験生やその保護者に向けて、日大櫻丘の魅力を語っていただきました。

「勉強にとても集中できる」「何事にも全力を尽くす」「自主性が育まれる」といった特色があるそうです
「勉強にとても集中できる」「何事にも全力を尽くす」「自主性が育まれる」といった特色があるそうです

S.K.くん 日本大学文理学部に併設された高校なので、文理学部の充実した図書館や広い自習スペースを使える点は特色だと思います。勉強にとても集中できる環境が整っているうえ、わからない部分があれば休み時間や放課後に先生方が手厚く教えてくださいます。櫻高祭を含め行事の規模も大きいので、3年間の高校生活を楽しめるはずです。

N.A.さん 日本大学の「自主創造」という教育理念に影響されているのか、一人ひとりがまじめで、何事にも全力を尽くす校風が気に入っています。部活も勉強も楽しみながら頑張る周囲の友人からは当然刺激を受けます。日本大学の付属校でありながら、他大学への進学もしっかりサポートしていただける点も大きな魅力だと感じています。

T.R.くん 生徒会や文化祭実行委員会が学校の運営に大きく関わっているように自由度が高いので、必然的に自分の言動に責任を持つようになって、人間として成長できると思います。櫻高祭をはじめ、自分たちで学ぶ環境を自分たちで作っていける部分が日大櫻丘の特長であり、自主性が育まれる3年間を過ごすことができると思います。

編集後記

取材を通し、櫻高祭は日本大学の教育理念である「自主創造」が凝縮された祭典だと感じました。3名がこのイベントを通じて育んだコミュニケーション力、企画を考える力やそのアイデアを伝える力、あるいは人に任せる姿勢、課題を発見する力と、そうした問題に柔軟に対応する力は、社会でも重宝されるもの。高校生のうちに主体性を持って一つの行事を切り盛りし、「社会人力」を養えた経験はかけがえのないものと言えるでしょう。

イベント紹介

説明会も授業公開も、スリッパなどの上履きと下足袋が必要です。

イベント名 日時
第1回入試学校説明会【要予約】 2024年10月12日(土)
授業公開【要予約】 2024年11月2日(土) 8:40~11:30
第2回入試学校説明会【要予約】 2024年11月9日(土)
第3回入試学校説明会【要予約】 2024年11月30日(土)