PTA活動で息子を支える保護者の学校愛

芝中学校・芝高等学校
インターエデュの学校紹介記事の中でも、常にトップレベルの人気度を誇る芝中学校・芝高等学校(以下、芝)。最難関大への進学者を多数輩出する男子進学校として知られていますが、保護者にとって学校はどのように見えているのでしょうか。

わが家が芝中高に入学させた理由

高校3年のお子さんを見守りながら、PTA役員として年間行事を支えつつ学校運営にも深く関わる3名からお話をうかがいました。

PTA会長
PTA会長の上井パパ
PTA副会長
PTA副会長の石井ママ
PTA庶務リーダー
PTA庶務チーフの岡田ママ

芝を知ったきっかけを教えてください。

上井パパ 私は関西出身で大学も地元で通っていたので、東京の私学事情には詳しくありませんでしたが、東京国際フォーラムで開催されていた合同相談会に参加して初めて、芝という学校を知りました。男子校出身だったので、息子には共学校をすすめるつもりでしたが、説明会で武藤校長が話された「多感な6年間を預けてほしい」という熱意が他校よりも強く印象に残りました。中学受験は親の気持ちが大きいと思っているので、学校選びについては時間をかけて話し合うことを心がけてきました。

石井ママ 息子は私立小に通っていたのですが、中学は女子校しかありません。当然のように中学受験をするわけですから、低学年の頃から受験校を探してきましたし、子ども本人も勉強しなければいけない気持ちを持っていました。そこで男子校を選んだ理由は、男子が少ない環境で小学生時代を過ごしてきた本人の希望があったからです。毎年たくさんの学園祭をまわり、中でも優しく接してくれたお兄さんたちの存在があって、芝を受験することに決めました。

岡田ママ 夫が中学受験経験者で男子校に通っていたので、おっとりタイプの息子には男子だけでのびのび過ごせる男子校の良さを知ってもらおうと情報を与えていました。芝にご縁があったのは、武藤校長のおかげだと考えています。小6の学校説明会では息子も大きな影響を受けましたが、それよりも親である私たちの方が、武藤校長のお話から大変感銘を受けたことを覚えています。

東京タワーのすぐ横に位置する芝の校舎
東京タワーのすぐ横に位置する芝の校舎
どこでも話題にのぼるカリスマ校長の武藤道郎先生
どこでも話題にのぼるカリスマ校長の武藤道郎先生

中学受験を通して得られた教訓や気づきはありますか。

上井パパ 9割の家庭はお子さんが通塾しているはずでしょう。息子の場合は小4からのスタートで周囲からは遅いと言われるくらいでしたが、いまだに塾の前を通ると心が沈むそうです。受験のためにサッカーを休ませたこともストレスにつながっていたので、今から思えばもっと良いやり方があったのでは…と思うこともあります。

石井ママ わが家でも受験期の後半にはサッカーを休ませたのですが、それでも時間が足りなすぎる中、息子と私が二人三脚になって大きな困難を乗り越えてきました。管理型の勉強をさせていましたが、本人があまり文句を言わないことがありがたかったです。皆さんに通用するものではないと思いますが、たゆまず努力した結果が合格となり、息子にとっては大学受験でも活かされる自信になりました。

岡田ママ 共働き家庭なので夫婦が分担して勉強を見てきましたが、SAPIXは授業についていくのもやっとでした。模試結果で一喜一憂することを繰り返してきましたが、当時小学生だった息子にとっては「受験が目的ではなく、ママと一緒にいられること」がモチベーションになっていたようです。当時は苦しみながら伴走してきましたが、今から思い返せばとても楽しく、一生に一度だけしか体験できない素敵な思い出になりました。

受験生であれば誰にとっても念願の入学式
受験生であれば誰にとっても念願の入学式
武蔵野の森総合スポーツプラザで開催される運動会
武蔵野の森総合スポーツプラザで開催される運動会

芝に入学して過ごした息子の6年間

念願の芝生となり日々の学校生活を繰り返す中で、徐々に男子として成長してきたわが子の様子を語っていただきました。

入学後のお子さまに成長を感じられるのはどんなところですか。

上井パパ 先生方のバックアップを受けながらサッカー部を続けてきましたが、グラウンドが遠い場所にあったりすると遅い時間に帰宅する場合があります。中1の頃は心配だったのですが、今は自分で考えて行動できるようになりました。芝生は勉強をやって当たり前ですが、6年間の部活動は勉強と同じくらい大切な学びです。

石井ママ 入学当初は小さな体で満員電車に乗っている息子が心配で、当初は一緒に登校していましたが、友だちと通うから大丈夫と言われて頼もしい気持ちになりました。部活動を引退する時期には、高2フロア全体の空気が変わったと聞いて、伝統校の持つ「風」を感じました。

岡田ママ 小学校では目立たない性格だったのですが、吹奏楽部の部長として部活動を支える立場を経験できたのは芝のおかげです。普通の学校だったら人前に立つこともなかったかもしれません。芝には自分の判断で行動する文化があり、部活動をはじめとして何事にも熱心に取り組みます。

普段の活動成果をお披露目する大人気の学園祭
普段の活動成果をお披露目する大人気の学園祭
学園祭には調理部やPTAといった有志団体も参加します
学園祭には料理部やPTAといった有志団体も参加します

今後の芝に期待していることを教えてください。 

上井パパ 中高一貫の6年間は大学受験を目指すための期間ではありません。とても多感な時期の男子が、人格を形成する大切な時期であり、芝はとても良い環境を提供してくれました。勉強に偏らない校風や指導方針は、今後も継続していただきたいです。

石井ママ 芝温泉と呼ばれる独特の温かさがこの学校の良さだと考えています。学校愛にあふれた先生、卒業生、在校生で成り立っている特別な場所ではないでしょうか。

岡田ママ 現在の芝に大変満足しています。他校ではグローバル教育を採り入れたなどと聞きますが、芝はもっと大事なことに取り組んでいるように思います。一時の雰囲気に惑わされない、伝統校としての芝であり続けてほしいと願っています。

編集後記

9月に開催される学園祭では、PTAによる催事コーナーが設置されます。毎日の登校に欠かせない「お弁当」の写真やアイデアレシピ、保護者から集めた「芝生のアンケート」の展示や、質疑応答、そしてもちろん今回お話を聞かせていただいた3名も参加される予定です。この機会にぜひ、芝温泉の雰囲気を体験してみてください。

イベント情報

イベント名 日時 備考
学園祭 2024年9月14日(土)・15日(日)9:30〜 各回の説明会後、校内を自由に見学できる時間を一時間程度設けております。
第3回 学校説明会 2024年10月25日(金)11:00〜12:00
第4回 学校説明会 2024年10月26日(土)11:00〜12:00