芝の名物行事 中1「真鶴半島で磯の生物観察」

芝中学校・芝高等学校
中高一貫型の男子校を受験するご家庭であれば、誰もが知っていると言えるほど著名な芝中学校・芝高等学校。中学3年間のうちに体験する校外学習のバリエーションや、ときには大胆過ぎるようにも思えるその内容は、もはや芝の名物行事となりました。新入生の声を通して、芝流の学び方の一端をご紹介します。

芝生は校外学習によって大きく育つ

運動会や一学期中間考査を経て、初めての校外学習に参加した1年生の皆さんから真鶴半島ツアーの感想を聞かせてもらいました。

校外学習の前に準備していたことや、心の中で考えていたことはありますか。

S.H.くん いろんな生物全般と触れ合うのが好きで、釣研究部に所属していることもあって、以前からとても楽しみにしていました。4月に海岸で生物採集する機会があったので、少しだけ事前の練習になったかもしれません。

S.H.くん(生物部・バドミントン部・釣研究部)
S.H.くん(生物部・バドミントン部・釣研究部)

T.K.くん 海には1度しか訪れたことがなく、慣れない潮の香りが気になったのを覚えていました。それでもチームワークで協力しながら生物採集するのは楽しそうですし、みんなと仲良くなれるチャンスだと思って参加しました。ただし、危険な生き物がいるかもしれないと聞かされていたので緊張もありました。

T.K.くん(デジタルテクノロジー部)
T.K.くん(デジタルテクノロジー部)

J.S.くん 浜辺を歩いたことはあっても磯をじっくり観察した経験がなくて、知り合ったばかりの友だちとグループ活動でどういった生物が見られるのかを話し合っていました。地形にも興味があって、お母さんとお父さんにも真鶴半島の話をしたら、「私たちも行ったことがある場所だよ。良い思い出を作っておいで」と言われました。

S.S.くん(ギター部)
J.S.くん(ギター部)

真鶴半島で初めて体験したことや観察から、どんな物事に気づきましたか。

S.H.くん 大きな赤ガニが小さな魚を捕食している様子を見られました。磯の石をひっくり返すと、いろんな生物が一箇所に固まっていて、生態系のすごさを実感できました。何よりも嬉しかったのは、今まで見たことがない生物を発見できたことです。それでも磯場では見つけられなかったカメノテ、ウノアシ、オニヤドカリ、ボウシュウボラなどはインターネットで調べて、学校に提出するレポートに絵を描いてまとめました。

都会っ子には刺激的かも?
都会っ子には刺激的かも?

T.K.くん 初めに思っていたとおり、生物採集にはチームワークが必要で役割分担が欠かせませんでした。石を動かすために力仕事をするなど、みんなの得意なことで協力し合うことになり、僕は網や手を使って捕まえる係を担当しました。楽しみながら勉強ができたので、これからも校外学習にたくさん参加してみたいです。
ヒトデの図鑑を作りたくて、真鶴半島での調査結果だけでなくインターネットの画像からも調べた結果をさらに分類してみました。デザインも含めてたったの5時間でレポートを仕上げたんですよ!

チームワークで生物採集
チームワークで生物採集に挑戦します

J.S.くん 僕の場合は生物が苦手で、虫も魚も触ることができません。今回の校外学習を通して「生物の知識がないから怖いんだ」と気づきました。友だちがボウシュウボラを見つけて手に載せてくれた時のインパクトが強くて、「ホラガイたちの生きる環境」というレポートを書き上げました。貝類はすごく多くて調べるのが大変なので、生態系や生息域から分類したうえで考察や感想をまとめましたが、全部揃うまで収集するのが好きだったりするので楽しい作業でした。

これからの行事で楽しみにしているものを教えてください。

S.H.くん 大自然に生きる動物たちを間近に見られる多摩動物公園が楽しみです。生態をある程度は観察できるはずなので、新しい知識を増やせると嬉しいです。

レポートの出来栄えこそが芝生の真髄です
レポートの出来栄えこそが芝生の真髄です

T.K.くん びっくりするようなミッションが用意されている林間学校に参加したいです。何が待ち受けているのか分からないところにワクワクする魅力があります。

分類の細かさが素晴らしい!
分類の細かさが素晴らしい!

J.S.くん クラス対抗の合唱コンクールが待ちきれません。全員の団結力が試される行事なので、練習や本番を通してみんなともっと仲良くなるのが目標です。

関心ある対象物への集中力がすごいです
関心ある対象物への集中力がすごいです

芝生になって実感していることや受験生におすすめしたい点を教えてください。

S.H.くん 他の学校よりも自由な空気があると聞いていましたが、その通りでした!先生たちも個性的で面白いのですが、僕は学校説明会で聞いた武藤校長の話がとても好きでした。芝の新しい一面が見られるので、ぜひ参加してみてください。

T.K.くん いろんな事を自分自身で決められるところが芝らしいと思います。学園祭で来校した時には天文気象部の理科実験に参加して、普段の理科授業にも期待できました。実際に入学してからは、蚕の解剖や液体窒素を使った実験があって、教科書には載っていない体験から学ぶことがいっぱいありました。

J.S.くん ギター部は高校生と一緒に活動する部で、先輩たちと良い人間関係ができそうです。授業中の先生方がとても分かりやすい授業をしてくれるのですが、好きな地理の内容は難しいと思っています。これからもテストは平均点以上を狙っていきたいです。

真鶴半島に同伴された理科の先生も加わりました
真鶴半島に同伴された理科の先生も加わりました

先生からのメッセージ

芝生は一人ひとりで物事の考え方や個性も異なりますが、それを把握したうえで好きなことを追い求めてほしいと願っています。そのために校外学習による体験を重ねていくわけですが、そうした要素はテストの得点に反映されないことも多々あります。
そうだとしても、探究しようとする気持ちが『大学進学後の強みになる』と言われる時代です。芝生として何事にもチャレンジし、人生の軸となるものを見つけ出してください。

編集後記

東大・医学部医学科をはじめとする難関大学合格実績でその名を知られる芝ですが、そのような結果を出した芝生たちも年間行事に組み込まれている校外学習の数々を体験してきました。環境や社会など生徒自身を取り巻く環境を知ることが、以降の勉強へのモチベーションや進学目標につながっているのではないでしょうか。

イベント情報

イベント名 日時
第3回 学校説明会 2024年10月25日(金)
第4回 学校説明会 2024年10月26日(土)
第5回 学校説明会 2024年11月9日(土)