万全の状況で臨むために万が一のお守り校の準備を!【future vol.8】

みなさまこんにちは。
11月になり中学校の「募集要項」が出揃ってきていますね。ここ3年程の募集要項を見比べていると、「感染症に関する事項」が毎年変化している学校もあります。考えたくもないですが、万が一、受験当日にわが子が指定感染症になったら? 子どもは大丈夫だけど家族が感染していたら? そのとき慌てないためにも一読して、受験日に確認するファイルやノートなどに転記しておきたいですね。

受験しない予定の学校についても学ぶ

受験しない予定の学校についても学ぶ

そして本当に考えたくないですが、何かあったときの抑えの抑え校(と言っては語弊があるかもしれませんが)の準備も今の時期にしておきたいところ。2月5日以降にも受験日がある学校の資料請求。可能であれば、説明会や見学会にも参考程度の軽い気持ちで出向くのも勉強になると思います。参加することは本人に知らせる必要はないと思います。

昨年、現在中学1年生の長男の受験時、実はこっそり1校お邪魔してきました。学力的な心配ではなく、体調不良による不調の心配です。今以上にコロナに対してピリピリした世の中でしたので、咳や、発熱の症状が出ているだけでも受験できない学校や、救済措置が受けられる学校ではないところも受験校の一つだったからです。また、2月1日に感染症になってしまい、全校受験できなくなる可能性もゼロではない以上、心配性といわれるかもしれませんが、“万が一”があったとき、そのときに受験できる学校を受けるのではなく、たとえ同じ学校であってもわが子にその学校の良さやわが子に合っていると思う部分をプレゼンできるようにしていたかったのです。
要は、たとえ“万が一”があったとしても、“とりあえず”とか、“仕方なく”受験する学校は作りたくなかったのです。

冬期講習が始まると受験校のことで忙しくなりますし、過去問の管理や塾の送迎、お弁当作りなど今以上に保護者も体力を使います。見学会などを開催している学校もなくなってきますし、ご家庭によっては1月から小学校をお休みする予定もあるかもしれません。精神的にも余裕をもって情報を得られる年内のうちに、抑えの抑え校、万が一のお守り校の準備をオススメします。

偏差値だけでは判断できない見学で気づく「お守り校」の良さ

長男が通っていた啓明館では、最難関校の合格を勝ち取るお子さんから、偏差値50以下の学校を第一志望にするお子さんまで幅広くいらっしゃるので、よくお受験漫画やドラマで描かれるような、偏差値50以下は受ける価値無し! なんていう先生はいらっしゃいませんでした。

ですが、子どもたちにとっても親にとっても、偏差値はパッと見て学校の人気度が分かると言いますか、切っても切れないものですよね。偏差値40の学校のこと、よくも知らずに(調べもせずに)「あそこは受けないな…」って切り離しがちですよね。

でもまさに昨年私がこっそりおうかがいした学校は、偏差値が出ないレベルの学校でした。受けることはない、でも万が一のお守りだから…と、学校に対して失礼な気持ちのままうかがいましたが、施設は清潔で、生徒さんは国際色豊かで、楽しそうに部活に取り組み、先生方はとても親身に質問にも答えてくださり、何より面倒見のいい学校過ぎる! と、思いました。偏差値の高い学校で多く言われている「主体性」であったり、「自由」な校風とはまた違う、まだ自分で何をしたいのか、何をしたらいいのかを決められないお子さんにはむしろこちらの学校のほうが、子どもの可能性を伸ばしてもらえそうだ、と思いました。

幸い昨年の受験本番は体調も落ち着いていて、2月1日に合格をいただいたことから長男にこちらの学校の話をする機会もなく終わりましたが、駅でこちらの学校の制服をお見かけしたときに「その節はお守りになってくださりありがとうございます」と未だに思います。逆にもしうかがっていなかったら、駅でこちらの制服をお見かけしたときに「どこも受からなかったのかな…」と、かなり失礼なことを思っていたかもしれません。こちらの学校にうかがったからこそ、偏差値は良い学校かどうかを表す数値ではないことをあらためて痛感しました。