今年一番の、そして442年ぶりの天文イベント
こんにちは、秀鈴です。
前回の記事から約4か月の間に、療養中だった父が亡くなるなど、なかなか慌ただしい日々を過ごしておりました。
「覚悟をしておいて」と言われたのが8月。いろいろとできるだけの準備と覚悟はしていましたが、亡くなるタイミングはやはり当人次第ですね。
無事葬儀も終えて、少し一息ついたタイミングで、今年、楽しみにしていた天文イベントがありました。
11月8日の皆既月食と天王星食です。
「日本で皆既月食中に惑星食が起こるのは1580年以来442年ぶり!」ということで、ニュースでも話題になりました。1580年というと、織田信長がいろんなところをガンガン攻め込んでいた安土桃山時代! それ以来ということで、本当に珍しい現象なんです。
小学生の頃から宇宙に興味を持って以来ン十年、これは見逃せません。絶対晴れて欲しいと1週間前から「晴れ」を願い続けてきました。
そして当日はきれいな快晴! たまたまテレワークの日だったので(弊社は部署ごとに週1出勤で他の日は原則テレワークです)、昼の休憩中に自宅ベランダに三脚を設置し、マニュアルモードで撮影するため、明るいうちにカメラのレンズをピント合わせスタンバイ。
仕事終了後は、急いでまだ地平近くの満月を試しに撮影。
あとは食が始まる時間まで、おにぎりを作ったり(月食は長丁場なので)しながら待っていました。
天王星食の撮影で痛恨のミス!でも…
月が地球の影に入るタイミングになり、少しずつ欠けだす月。
皆既月食の撮影は刻々と月の明るさが変わることもあり、もう何度も撮影しているのに毎回あたふたしますが、地球も月も結構な速さで動いていることを体感します。
そしていよいよ天王星食!
なのですが…、なんと見過ごしていました、私。
天王星が月へ侵入する時間を思いっきり間違えていたのです。気がついたときにはもう月の後ろ側へ…。
まあそんなものです^^;;
でも皆既中と月と天王星の撮影は成功。
天王星の明るさは6等星。ものすごく暗くて空がきれいで、視力の良い人だったら見えるかも? というくらい暗いので、いつも見えている木星や土星と比べると、普段はなかなかその存在を感じることができない惑星です。なんせ地球から26億キロほど、ボイジャー2号が9年かかってたどり着いた惑星です。こうしてしっかりその姿が写せた(見えた)ことになんだか満足してしまいました。
(天王星食の瞬間はいろんな映像で見れましたし。)
月食観測中は、高校時代の地学部仲間とLINEでやり取りしながら、見えた、写せたと大騒ぎ。
会社から帰宅中の仲間からは、「みんな空見上げてるよ、おもしろいね」との報告がありました。
多少の時間差はありますが、日本ではほぼ同じ時間帯に起こる現象なので、全国で空を見上げている人がいっぱいいるのかと思うと、ちょっと楽しくもなりました。
今は地球に接近している火星が見頃
ちなみに、今は火星がきれいに見えます。
ちょうど12月1日が2年2か月ぶりの火星最接近(火星と地球の距離が近くなる)で、その前後の期間は火星がとても明るく大きく見えるのです。
夜8時頃、東の空を見ると、大きくて明るい火星と、おうし座のアルデバラン、オリオン座のベテルギウス(「アルデバラン」「ベテルギウス」は昨年、歌が大ヒットしましたね)の、赤い星の代表格ともいえる3つの星が、さながら夏の大三角のようなトライアングルを形づくって輝いています。それぞれの明るさ、赤色の加減が違い、ルビーのようでもありガーネットのようでもあり、とてもきれいです。
都内の明るい場所でも割と見えやすいので、ぜひこちらもご覧になってみてください。
ただし、夜は暗いので、ぜひ足元にはご注意を。
また見上げながら歩くと電柱などにぶつかる危険性もありますので、くれぐれもご注意くださいませ(経験者談)。