探究学習の成果を発表!八王子学園の探究ゼミ研究発表会レポート

2月21日(水)、八王子学園八王子中学校・高等学校(以下、八王子学園)において、第8回探究ゼミ研究発表会が開催されました。
発表会では、中学1年生〜3年生が、後期探究ゼミで取り組んだテーマを発表します。半年間生徒たちはどのような研究をしてきたのでしょうか。

「食」「AI」「エコハウス」15講座における研究成果

探究研究ゼミ発表会会場

探究学習は八王子学園が力を注ぐ学習の一つです。

同校の探究学習は前期と後期に分かれ、前期は探究スキルを身につけるため学年ごとに設定されたテーマで研究します。後期は中学校の教員がそれぞれの専門・関心分野に基づいたゼミを開設します。生徒は学年の分け隔てなく、興味のある講座を選択し、半年かけて研究に取り組みます。より専門的な学びに触れ、興味を持ったテーマをさらに深く突き詰めて研究していくのです。

そして、後期探究ゼミの集大成となるのが、今回レポートする探究ゼミ研究発表会です。

後期のゼミ講座は全15講座あり、「日本の観光地について」、「AI」、「なんでも良いから短距離を早く走る方法」、「血液型は性格に影響するのか」、ブラック校則について考える「学校って何するところ?」、「震災を考える」などなど、多彩な内容です。「食」によって地元八王子を盛り上げよう、という講座もありました。

食をテーマにした研究発表の様子
学食から考える「八王子の食」がテーマの研究。発表した油淋鶏ラーメンは学食のメニューになるそうです

血液型と性格についての研究発表の様子
血液型と性格の研究ではグループで発表。メンバー全員で登壇

震災をテーマにした研究発表
震災をテーマにSNSで流布されるフェイクニュースについて発表

未来へのプレゼントをテーマに発表した生徒の様子
会場大盛り上がりだった発表「未来へのプレゼント」

生徒たちの発表は「こんな視点があったのか!」と思うようなものや、研究テーマをとことん突き詰めた内容などさまざま。また発表形態も、個人だったり、学年を超えたグループで発表したりと講座によって異なっていました。グループ発表の場合は、発表パートを分け全員が登壇します。

生徒の発表を聞いている先生方からも、「おお!すごいな、この発想」という感想や、「このテーマは何先生のゼミ?」と、生徒たちの自由な発想に興味津々の様子でした。ゼミ担当の先生も、ドキドキしながら生徒の発表を聞いていたのかもしれません。

受賞した生徒たちにインタビュー!

優れた発表をした生徒にはプレゼン賞、優秀賞、最優秀賞が贈られました。今回の受賞者は全員3年生。研究は個人で行ったとのこと。発表回終了後、受賞の感想をお聞きしました。

表彰式の様子
発表会後に表彰式

受賞した3名の生徒の写真
今回の受賞生徒たち

プレゼン賞「未来へのプレゼント」:中山小豆さん

中山さんの写真

会場からの反応が大きくて嬉しかったです。
半年かけて探究したテーマなのですが、発表自体の準備は思うように進まず、ギリギリまで工夫を重ねました。
発表の際は、普段あまり大きな声で話さないので、ハキハキとはっきり話せるように心がけました。
入賞できると思っていなかったので、とても嬉しいです。

優秀賞「エコハウスをデザインしましょう」:網野祐希さん

網野さんの写真

エコハウスについて全く分からないところからスタートして、調査したり実験をしたりしながらデザインを考えていきました。大変でしたが、自分なりのエコハウスをデザインでき、達成感を味わうことができました。
私のほかの発表がが本当に面白い着眼点のものばかりだったので、受賞できるかな、と思っていましたが、最終的に優秀賞がいただけて良かったです。

最優秀賞「AIのこれまでとこれからの向き合い方」:富崎暖心さん

富崎さんの写真

国語の教科書に「AIによる創造性」という内容の作品が掲載されていたことが発端です。今とても発展している分野でもあり深いテーマだと感じ、自分でも調べてみようと思いました。

まだ難しい分野でもあるので、どうすればみんなに伝わる内容になるか、そもそもちゃんと伝わるか不安で、発表までに何回も練習を重ねました。どのようなテーマがいいのか、AIに決めるまでいろいろと考えていましたが、しっかり研究ができ、その成果をみんなにうまく伝えることができて良かったです。

学年の関係なく学べる八王子学園の探究学習

ゼミを担当する先生方は、生徒の関心分野との接点になりそうな事項を探し、ゼミテーマを決めているそうです。

今回の発表会を取材し、学年の垣根なく、自分の興味・関心を持ったテーマを学び、思考を広げ、そして深めていける環境が八王子学園の魅力になっていると思いました。

エデュログアルバム

八王子学園の探究ゼミについて紹介!

学校公式サイト