生徒自身で企画する説明会
2020年に活動を開始した生徒広報委員会。オープンキャンパスや、学校説明会後の校内ツアー、学園祭では中学受験生向けの相談窓口「中学受験コンシェルジェ」を出展するなど、年々活動の場を広げ、同校の広報活動にはなくてはならない存在となりました。
今回取材した生徒広報委員会による学校説明会は、すべての発表内容やスライド作成を委員会に所属する生徒たちが作成します。
今年最後の生徒広報委員会説明会の開催日当日、学校に入ると、説明会会場となるマルチメディア教室への案内表示を持った生徒達が立ち、来場する保護者と受験生を案内していました。
この日は15組の保護者と受験生が参加。初めに中学3年生の河野さんから、八王子学園の生徒がどんな1日を過ごすのか、「八学生の一日」をテーマに登校から下校までの流れを説明。次に、同学年の鳴海さんからは学校内のさまざまな施設・設備について紹介がありました。一番大きい校舎は地上9階、地下は4階までと規模が大きい同校。どんな施設があるのか、どのように生徒に使われているのかなどを特徴を交えて説明していました。
中学2年生の桑原さんは入学からの1年半を振り返り、多くの行事を体験して感じたこと、思い出に残ったことなどを感情豊かに紹介していました。「中学校生活はちょうど半分。これからの半分が楽しみで仕方がない」と語る桑原さん。家が近いからという理由で同校を志望したそうですが、入学して良かったという言葉で締めくくられました。
5年ぶり復活のオーストラリア海外研修報告も
プレゼンテーションの最後は、今夏、5年ぶりに実施された中学3年生のオーストラリア海外研修の体験談です。
司会は生徒広報委員会委員長・高校1年生の網野さん。現在の高校生たちはコロナ禍の影響でオーストラリア研修は未体験です。「中学3年生が現地でどんな体験をしたのかとても気になっている」という網野さんから、中学3年生の河野さん、鳴海さんに質問する形で進行していきました。
二人からは、現地の学校で体験したことのほか、休日にはホストファミリーとスーパーマーケットや観光名所を巡ったことやバーベキューなどにも行ったという話があり、とても充実した10日間を過ごせたようです。
説明会の締めくくりとして二人から受験生へ応援メッセージが送られました。
鳴海さんは都立が第一志望だったものの不合格となってしまい、併願で受験した私立の中からどの学校にするか検討した際に、学校説明会で明るい雰囲気が印象的だった八王子学園に決めたとのこと。「充実した3年間を過ごしました。最後までちゃんと勉強すれば最終的にはいい結果を得られると思います」と語りました。また河野さんからは「行事が多くみんな真面目に取り組むのでその分の達成感があり楽しく過ごせています。受験生の方にはこの学校でぜひこの体験をしてほしいです」と、自分が体験したからこそ話せる言葉で説明会へ参加した受験生にエールをおくりました。
学校内の見所を回る校内ツアーへ出発!
生徒たちのプレゼンテーションが終わったあとは、4つのグループに分かれて校内ツアーに出発です。学校を代表する施設をくまなく回るので見所は盛りだくさん。ツアー中は保護者からも質問が投げかけられていました。生徒の上履きがスリッパの理由、スマートフォンはどうしているのか、学校が力を入れている教科は? など、さまざまな質問にも丁寧に応対していました。
1つのグループにつき、生徒2名が引率。八王子学園の代表的な施設を巡ります
理科総合実験室。保護者からは「どんな実験をしているのか」、「実験することは多いのか」といった質問が寄せられていました
生徒たちもお気に入りのスカイウォーク。オーストラリア課外研修の様子を紹介した掲示を興味深そうに見ていました
食堂も見学。同校では来年9月よりスクールランチ制度がスタートします。「それは助かる!」と喜ぶ保護者のみなさん
58,000冊の蔵書がある図書館。さまざまな検定の教科書が豊富に揃っており、図書館で勉強すれば購入しなくてもOKとのこと
生徒たちが使う教室も見学。授業ではプロジェクターをよく使うこと、探究学習など発表することが多いという説明がありました
編集後記
校内ツアー後はマルチメディア教室に戻りアンケートに回答して終了となるのですが、保護者たちはすぐに帰ることはなく、広報委員会のメンバーに適性検査型入試の勉強方法などを質問する姿が見られました。
厳しい中学受験を直近経験してきた生徒たち。どんなことに重点を置いて勉強してきたのか、親身になって回答していました。
生徒と直接話すことができる今回の説明会。日々、学校生活を送ってきている生徒ならではの視点で紹介されることで、保護者の方も八王子学園に入学したあとの我が子の姿がイメージできたように思われました。
そして学校の魅力を伝えたいという思いにあふれた広報委員会の生徒たちの活動は、充実した学校生活をおくっているからこそなのだと感じました。