【男子中をつなぐ特集2024】Vol.04 男子校の良さはどこにある?先生が本音をぶつけ合う座談会 第2弾(2ページ目)

希少な教育環境となった「男子校」の現状

数少ないからこそ、各校独自の個性が際立つ男子校。各々が持つ歴史的背景や特色はもちろん異なりますが、男子校の先生方に共通する理想や問題意識が浮き彫りになってきました。

合同相談会
大盛況となった各校の個別相談会
お父さまと参加する小学生も多数いました
先生に同席する生徒にとっても学びがあるはずです

世田谷学園 宝地戸先生
2023年度には全国の男子校数が99校になったそうです。つまり、100校を切り、全国の学校において2%程度に減ってしまいました。こうした現状の中で、都心に位置する男子中だけを一度に知ることができる貴重な場が、東京私立男子中学校フェスタ2024(以下、男子中フェスタ)の強みですね。

開成 永野先生
数万人規模の来場者を集める合同イベントにも参加しますが、共学校の圧倒的な多さや、大規模だから避けようがない慌ただしさに巻き込まれて、本校の良さを伝えきれていないのではないか、という気持ちになることもあります。

日大豊山 田中先生
共学に向いた流れが強くなっている一方で、男子校独自のジェンダー教育も大いに成り立つと思いますよ。家庭科や探究の授業などを通して、お母さんが家庭内で担っている大切な役割や、わが子に注ぐ愛情の深さを知る機会はたくさんあります。

お兄さんのような立場で部活動の魅力を発信します
思い思いのパフォーマンスには魂が込められています
男子校といえば外せないのが鉄道関連の部活動

麻布 松田先生
私自身が共学校出身で、東京の学校がどれだけあるのかさえ知らずに教師になったという背景があります。教鞭を執るようになって実感した男子校の良さは、単純に楽しく伸び伸びと過ごせる環境だということです。失敗を繰り返しながら少しずつ成長した結果、みんなが社会に飛び出て各々活躍する姿を見せてくれています。

明大中野 佐々木先生
いずれの男子校にも異なる良さがあると思っています。そうした違いや魅力を一度に体感できるのが男子中フェスタです。直感でもかまわないので、何か気になるものを感じ取ってくれた小学生に受験してもらいたいです。

芝 池之上先生
6年間も通い続けるには、まず学校を好きにならないといけないでしょう。そのために、本校を気にかけていただける保護者の皆さんには「偏差値以外の幅広い指標」を持って出来るだけ多くの学校を訪れてみるように声をかけています。

どの体験授業も参会者でいっぱいでした
大勢の来場者を前にして物怖じしない男子校生たち
ジオラマ観察を通して制作者の意図を考えるのも一興です

高輪 松崎先生
これだ!と思える学校に入学するのが正解です。新しく入学してくる生徒にとって、人生の基礎を築き上げる生活の場となるのですから、受験生自身が最終的な決断を出来たらよいですね。

足立学園 飯山先生
共学校の部活動に例えると、吹奏楽部のメンバーが担当する楽器は、大きな打楽器なら男子、繊細な管楽器だったら女子といったようなイメージが原因で偏りがちになると予想できます。男子校ならば本人がやりたい楽器を究めることができるでしょう。個人を尊重してくれるという点が、別学ならではの特長だと思っています。

京華 國廣先生
男女別学という側面に限らず、私立と公立の違いにも注目していただきたいです。私立校は創立の歴史に紐づいた建学の精神を実践すべく、指導方針やカリキュラムが定められています。私たちは男子校の教員である限り、生徒の自立を支える仕事に誇りを持って取り組み続けていきます。

男子校による座談会の内容はいかがでしたか。先生方による力強いメッセージはこれだけではありません!次回は新たな男子校10校の先生方が登場する座談会をご紹介します。どうぞお楽しみに。

男子中学校フェスタ2024 公式サイト
https://www.tokyoboys-school.com/

【男子中をつなぐ特集2024】Vol.01(前の連載ページ)
https://www.inter-edu.com/edunavi/educational-information/20240531-03/

【男子中をつなぐ特集2024】Vol.02(前の連載ページ)
https://www.inter-edu.com/edunavi/educational-information/240723-01/

【男子中をつなぐ特集2024】Vol.03(前の連載ページ)
https://www.inter-edu.com/edunavi/educational-information/240830-01/