アンケート結果から見える中間層と富裕層の二極化傾向!?
中学受験を終えた方、受験費用(塾・講習・家庭教師・模試・受験料等)合計はどのくらいでしたか?
中学受験にかかった費用に関するアンケートの結果を、2019年と2017年とで比較してみました。注目すべき点は2つありました。いずれの年も350万円以上の層が突出して多いことと、この2年間で250~300万円の層が減り、100~150万円の層が増えたことです。
ますは注目ポイントの1つ目、350万円以上の層が突出して多いことについて解説します。大手中学受験塾では、中学受験をする子どもの通塾は新4年生の2月から始まり、3年間が一般的です。それを踏まえると、この層のご家庭では、受験に1年間約118万円、つまり1か月10万円近くを出資している計算になります。これは子どもが1人だとしても、保護者の世帯年収が少なくとも1,000万円を超えていないと捻出は難しいでしょう。全体の約20%近くの層が350万円以上の出費が可能だということは、いかに中学受験できる層が一部の裕福なご家庭に限られているかということを示しています。
2017年に比べて2019年に350万円以上の層が微増しているのは、教育費に出資を惜しまない富裕層のうち300~350万円の出費をしていた層が、中学受験の激化を意識してお金をかけるようになってきたのかもしれません。
次に2つ目のポイント、250~300万円の層の減少について見てみましょう。2017年と比べると、2019年はこの層が3%減っています。この分は200~150万円の層にスライド、200~150万円の層は下の層へのスライドと玉突きで、100~150万円の層が増えたという見方もできます。このように分析をすると、中学受験をするご家庭は比較的裕福ですが、その中でも中間層と富裕層の二極化が進みつつあると言えそうです。