【公立・私立の共学保護者座談会:後編】塾との綿密な連携とサポートで乗り切った中学受験(2ページ目)

子どもに合ったタイプの塾を選ぶことがカギ

エデュ:通われていた塾の先生からは、受験に向けて学習指導はもちろん、さまざまなアドバイスがあったと思います。塾での心に残ったエピソードはありましたか。

A 広尾学園中学ママCさん:うちの子どもはよく塾をサボっていて(笑)。でもある時、塾の先生が息子に「受験できる環境がどれだけ恵まれているかわかる?」って聞いてくれたんです。「この与えてもらっている環境をどう生かすかは自分次第だよ」って。それからサボらなくなりました。

A B 一同:それはすごい言葉!

A 広尾学園中学ママCさん:きっと彼の中でもいろいろ甘えもあったと思うし、現実逃避もあっただろうし。また何もかも嫌で、ちょっと反抗期も重なったと思うのですが、先生にそう言われて彼なりに考えたんでしょう。それが6年生の11月頃。ああ言っていただいて、ありがたかったです。

エデュ:Bさんのお子さんが通われていたena国際部は帰国子女専門塾ですね。ハワイでの学習環境とはだいぶ違うと思いますが。

A 市川学園中学ママBさん:そうですね。娘は先ほどお話ししたように受験勉強の本格的なスタートが6年生の冬と最後のほうだったので、マンツーマンでやってもらいました。

エデュ:弟さんもena国際部に通われたんですか?

A 市川学園中学ママBさん:はい。ハワイだと勉強で人と競い合うということがないんですが、塾だと模試の成績を張り出しますよね。息子は6年生になった時点でena国際部に入って、そこですごい闘争心が出てきました。それからお友だちができたことで、みんな同じような環境の子たちですから、一緒に勉強していましたね。休みの日も自分からenaに行って勉強したりとか、ちょっとでも上に行きたいと思ったようです。成績を張り出されるというのは彼の性格には合ってたかなと感じました。

エデュ:Aさんが塾を選んだ理由は、小学生らしい生活を大切にしてくれたからとのことでしたが。

A 桜修館中学ママAさん:息子は偏頭痛持ちで、睡眠を削ると途端にダメになってしまうんです。でも睡眠時間を削らずに、というのが難しくて、最後は個別みたいなかたちを取りました。

塾の方でもそういったことを考慮してくれて「とにかく彼は寝ないとダメですから」ということで、遅い時間の授業なども配慮してもらうこともありました。私もこれで大丈夫なのか心配になってよく先生には相談しましたが、「大丈夫ですよ」と励ましてくれて。私自身のケアもだいぶしてもらったというところはありますね。ちょうど夫の父親が亡くなるということも重なって、本人も不安定になった時期もありましたが、そういったときに先生方が理解を示してくれたのは良かったなと思います。