新型コロナ対応の中学受験塾。中学受験対策の変更を考える家庭も(2ページ目)

受験対策を見直す家庭が4割強に。在宅する親の増加で家庭学習時間を増やす傾向

このような中で、中学受験対策を見直したご家庭はどのくらいあるのでしょうか。

「新型コロナウイルスの影響を受けて、中学受験対策を変えましたか。」という質問では、「変えた」という回答が43%、「変えていない」が57%でした。

表2

「変えていない」というご家庭が過半数を占める一方で、4割以上のご家庭では中学受験対策を変えた、もしくは変えることを考えているようです。

そこで「変えた」と回答した方を対象に、具体的にどのように変えたのかも聞いてみました。すると、「自宅学習の時間を増やした」が39%、「新しい学習ツール(学習アプリなど)を使うようになった」が22%、「親が教えるようにした」が19%でした。「親が教えるようにした」と回答した方の中には、「在宅勤務となり教える時間ができたから」という回答も目立ちました。

表3

「その他」を選択した方の中には、

●中学受験対策をどう変えた?

「本当に中学受験をする気があるか、一から話し合いをした。」

「2月から近場の進学塾に通わせようと考えていたが、新型コロナの影響で入塾を断念。休校を機に遠方の塾のWebコースを始めた。」

という回答が見られました。

イレギュラーな通塾スタイルが続く中、各家庭で対策を模索している様子が見て取れました。

模試が行われないことへの不安、受験が通常通り行われるかという心配の声も

次に、「新型コロナウイルスの影響で中学受験をすることに気になること、心配ごとはありますか」という質問では「子どもの学力低下」18%、「子どものやる気」「志望校の情報収集」が共に17%、「他のご家庭の学習状況」が14%、「塾の費用」が13%…と続きました。

表4

心配なこととしては、

●コロナ禍での中学受験で不安なことは?

「模試が自宅受験となり、(成績など)子どもの正確な位置がつかめていないこと。志望校の教室を借りての模試ができなくなっているので、試験に慣れずに本番が来てしまいそう。」

「果たして、来年の1月、2月に入試が行われるのか。行われるとしても、例年どおりの形式で行われるのかどうか。」

といった、受験そのものへの不安も複数寄せられました。

一方で「家庭で集中して勉強するほうが、学校でまわりのペースに合わせて勉強するより余程効率的で良いと感じている。」と、現状を肯定する声も寄せられました。