わが子が「面白い!」を見つけ、将来に生かしていくには? ~ロボット工学の世界的権威者に聞く~【後編】(2ページ目)

「面白い!」と思うには、やらされるのではなく自分でやること

エデュ:「面白い!」と思うには知識も忍耐力も必要で、さらに廣瀬先生から伝わってくる「好奇心が旺盛」であることも大切だと感じました。

廣瀬先生:以前、研究室の懇親旅行でジェットコースターに乗らざるを得ないことがあったのですが、実は私はジェットコースターが大の苦手でした。
しかしその時、人の車に乗せてもらうときは時々車酔いする場合があるけど、自分で運転している時には決して車酔いしないことを思い出し、自分がジェットコースターの運転手になったつもりで乗ってみたらいいんじゃないかとふと思い付き、試してみたことがありました。

「面白い!」と思うには、やらされるのではなく自分でやること

急斜面を落下し始めるときに、さあこれから落下だ!アクセル全開で落ちるぞ!と身構えてみると、面白いことにそれほど怖くなく、かえって面白いと感じられたんです。

「怖いよー。なんで金払ってこんなものに乗らなければならないんだ!」と悪態付きながら座席に体を押し付けて前を見もしないでいるようにするのではなくて、前つんのめりになってさあ行くぞと進行方向を凝視すればいいんです。

私は、この体験はとても重要だと感じています。何かやるときに、やらされていていやいややらなきゃと考えるのではなくて、これは面白いぞ、ガンガンやってみようと考えれば、なにごとも面白いと感じられるということです。

だから私も、ベンチャー企業を立ち上げ、自分でやりたいことを思いっきりやっています。こういった感覚で「面白い!」と思ってやっていく姿勢に、将来につながる何かがあるのかもしれません。