お子さまのタイプと感染症対策で判断
プロ家庭教師 西村則康先生:お子さまのタイプによります。毎日学校で楽しく過ごし、受験のストレスを発散しているようなお子さまは、学校休んで勉強をやろうとすると逆効果になることが多いです。
一方、学校でよい子を演じ切ってきたお子さまの場合、学校に行くことがストレスになっていることもあります。そういったお子さまの場合は、直前時期に少し学校を休むということが学力面にいい影響を与えることもあります。
もう一つ考えなくてはいけないのは、感染症対策です。
例年受験生の保護者には、「クラスの中で1・2名がインフルエンザにかかり始めたらちょっと休んでおく方がいいですね」という言い方をしています。
お子さまの心の安定、過去問対策のために休むことも視野に
中学受験カウンセラー 安浪京子先生:教育に携わる立場として、まず学校へ行くことを前提としています。
その上で、学級崩壊している、いじめが横行しているなど、子どもが学校に行くことによってさまざまな理由で気力も体力も消耗してしまう場合は、鋭気を養うために休ませてもよいと考えます。(中略)
また、1月に第1志望校の過去問が2年分しか解けていない、あるいは第2・第3志望の過去問に全く手をつけられていない場合も、過去問を解くための時間を確保するために学校を休むことを視野に入れます。この数回の過去問経験があるかないかが合否に大きな影響を与えるためです。
家庭の教育方針に従って、ぶれない判断が大切
進学教室アントレ代表 柏原大夢先生:1月に学校を「休む」「休まない」の判断はご家庭の方針やお考えによるので、ご家庭で決断することが大切です。
たとえば、「学校は絶対休んだらダメ」と言ってきたご家庭のお子さまに学校を休ませると、罪悪感を持たせることになります。もし結果が残念だった場合、休んでまで対策したのにと、ショックに追い打ちをかける形にもなります。学校には行くべきとお考えなのであれば、不安なことがあっても学校に行き続ける方がよいと思います。(中略)
また、感染症対策という観点で学校を休ませるというお考えもあってよいと思います。過去に1月30日にインフルエンザにかかってしまい、2月1日から4日まで一度も受験できず、5日だけを受験した生徒もいました。
1月「休む、休まない」判断のポイントは4つ!
先生方の判断材料のポイントとしては、①お子さまと学校との関係、②ご家庭の教育方針、③過去問の取り組みの程度、④感染症対策が挙げられました。
今年は特に、新型コロナウイルスの状況も踏まえた判断が必要です。お子さまも交え家族全員で話し合い、受験に向かう意識を合わせていきたいですね。
安浪先生からは、学校の休み方の工夫として、早退を使うなど、お子さまに負担がかからないような方法や、お子さまが学校を休んだときに親として気をつけたいことについてもアドバイスがありました。ぜひ「受験生・保護者への応援メッセージ」でご確認ください。
参照元:
・プロ家庭教師 西村則康先生からのアドバイス&メッセージ
・中学受験カウンセラー 安浪京子先生からのアドバイス&メッセージ
・進学教室アントレ代表 柏原大夢先生からのアドバイス&メッセージ