中学受験の漢字・熟語対策! 効率よく覚えるコツとワザ

漢字や熟語の習得は、読解や文章力の土台ともなり、国語の成績をアップしていくためには欠かせません。しかし、漢字学習を毎日やっているのに、覚えられないという中学受験生も多いようです。そこで、直井メソッド国語専門塾を運営する株式会社エデュケーションラボ代表取締役社長、直井明子先生に漢字の学習方法についてお話をうかがいました。

漢字や熟語を覚えられないのは、誤った学習方法のため?

漢字や熟語を覚えられないのは、誤った学習方法のため?

漢字や熟語が覚えられない原因は2つあります。

1つ目は、「意味記憶(言葉の意味や知識、概念に関する記憶。「1年は365日である」といった知識や情報のこと)」を想定しないで作られている漢字教材を使っていることです。
たとえば、短い例文だけで構成されていて、脈絡もなくさまざまな漢字を取り混ぜて覚えさせるドリルなどです。
2つ目は、こういった漢字ドリルを使って、ひたすら書取り練習を繰り返すことです。

なぜこの学習方法がよくないかというと、長期記憶(保持時間が長く、数分から一生にわたって保持される記憶)として定着しないからです。漢字を学ぶ段階で、漢字と熟語の意味が腑に落ちていないまま、書取り練習を繰り返すだけだと、短期記憶(短期間に保持される記憶)に留まってしまいます。加えて、意味記憶もできていないため、想起することもできません。
結果、塾の小テストでは点数が取れたとしても、実力テストでは点数が取れないということが起きます。

書取り練習は、書いた文字が残るので「学習をした」という確認ができます。しかし、それで覚えた漢字や熟語が長期記憶になり、数か月後に正しく思い出せるのかは別問題です。
書取り練習は、机に向かって勉強をしたという気休めにもなりやすいので注意が必要です。