中学受験の漢字・熟語対策! 効率よく覚えるコツとワザ(3ページ目)

中学受験生はマストチェック! 漢字学習の進め方

小1から小3で習う漢字で、抽象的な意味の熟語を履修する!

学校の漢字学習の中で漏れてしまっているのが、小学1年生から3年生の発展的な意味の熟語です。間違いやすいものも多くあるので、中学受験でもよく出題されます。

小学生の発達段階として、抽象的な語彙が理解できるのが、10歳前後です。よって、小学1年生から3年生で習う漢字の中で抽象的な意味の熟語は、当該学年で履修しません。しかも、学年が上がっても履修する機会がありません。そのため、当社オリジナルの国語力育成システム「ロゴス」では、小学1年生から3年生の発展的な意味の熟語は、別に学習し直すように組んでいます。

毎日の漢字の学習習慣が身についている場合の学習法

6年生までの漢字を、6年の夏休みの前には終わらせましょう。秋以降は、理科社会の対策に時間がとられるため、同音異義語などの出題パターンに慣れる練習をするに留めます。上位校では、簡単な漢字の「とめ・はね・はらい」が採点対象になっているため、それが案外落とし穴となります。「とめ・はね・はらい」が正確にできない理由として、鉛筆の持ち方が悪いケースが多いです。その場合、運筆練習をすることが早道になります。最近、受験直前期になって取り組むケースもよく見られるため、怪しいと感じたら早い段階で運筆練習に取り組みましょう。

まだまだ漢字の学習にむらがある場合の学習法

あわてず、できていない学年まで遡り、学習計画を立て直すことです。学年を下げて学習の負荷が少ない状況で、漢字ごとに編集されたドリルを使い、書取り中心ではなく、意味記憶中心の学習方法に切り替えましょう。書取りよりも、音読と意味記憶でテキストを読み込んでいく方が、早く進められ、当該学年に追いつきやすいです。塾で取り組んでいるドリルもできるだけ同じような学習方法で学ぶ工夫をしましょう。

漢字はどの学校でも出題され、得点ができると安心感に繋がります。それ以上に、正しい覚え方をすれば語彙が増えて、読書も読解も楽になり、文章力も向上させやすくなります。中学受験を機に、正しい国語の学習方法を定着させてあげてください。

株式会社エデュケーションラボ 代表取締役社長 直井明子先生

直井メソッド国語専門塾を10年にわたり運営。成績が上がりにくい国語という教科で、成績を上げられる方法を追求。構造読解法という独自理論により受験指導を実施。語彙、論理力などの基礎トレーニング部分で学習成果を出すために、国語力育成システム「ロゴス」を開発。他塾や教育機関などでの活用が広がるよう活動している。