高校受験 志望校選択時の親の関わり方とは?(2ページ目)

志望校選択で確認すべきポイントとは

では実際に、親が学校の情報収集をする際、どんなことをチェックすれば良いのでしょうか?

学費

志望校が、私立なのか、公立なのか、それとも国立なのか、希望する学校によって学費が異なるので、親にとってはとても重要な問題です。
お子さんが私立を志望しているけれども経済的に厳しい場合には、国や自治体が学費の一部を助成する制度があります。

例えば、国の「高等学校等就学支援金制度」では、年収約910万円未満の世帯が対象です。支援金の額は年収に応じて異なりますが、自治体の助成とあわせると授業料が実質無償になる場合もあります。
支援制度は各自治体によって異なるので確認が必要です。
また私立高校の場合は、特待生や奨学金制度を設けている学校もありますので、こうした情報も確認しておきましょう。

また、学校によって購入する学用品も異なります。学費以外の制服代や必要な学用品のおおよその価格も確かめておきましょう。

説明会、相談会

説明会や行事などに足を運び、教育方針、理念、また学校の雰囲気だけではなく、在校生の様子なども見るようにしましょう。

昨年は新型コロナウイルスの影響で、個別相談会や説明会をオンラインで実施したり、事前予約制度を導入した学校が多く、今年もその傾向が続いています。参加者の定員を制限している学校も多いので、参加方法、応募期間を親がチェックをし、子どもと共有しておくことも大事なポイントです。

私立を希望し併願優遇や併願確約を利用する場合

併願優遇や併願確約(「高校受験と中学受験の違い」参照)を利用する場合、親子(場合によってはどちらか一方)で、個別説明会への参加を必須にしている学校もあります。内申基準や入学に必要な条件を確認するためにも必ず参加しておきましょう。

通学時間

通学時間は短いほうが良いに越したことはありませんが、どうしても通いたい高校が遠い場合もあります。
しかしたとえ、片道1時間半かかる学校であっても、電車1本で1時間座っていられてスクールバスを利用していたお子さんは、通学が苦になることなく3年間通い切ったという例もあります。
乗換の有無や回数、お子さんの体力を考えることも大切です。

希望する部活の有無

志望先にお子さんの希望する部活が、必ずあるわけではありません。
また一部の私立高では、特定のクラブはスポーツ特待生のみなどの制限があるケースや、特進コースなどに進んだ場合、部活動参加が難しいというケースもあります。
希望する部活がある場合には、受験前にきちんと確認をしましょう。

進学実績

大学進学実績は、お子さんの進路に関わる重要な指標になります。
進学先だけでなく、推薦枠の有無、現役合格率など、公表されている数値を丁寧に見ておきましょう。

模試の成績

先生が成績基準で志望校を勧めている場合には、学校が求める内申基準や業者テストの偏差値は大切な指標になります。お子さんだけが見るのではなく、ご家庭でも把握しておきましょう。

志望校選びは、お子さんにとって大切なことです。
「本当にその選択で良いのか」を、親として検証し、適切なアドバイスをおくるためにも、志望校の情報は親が詳しく知っておくことが大切です。

中学3年生になると手が離れてしまうお子さんが多いですが、手や目を離しても心を離さずに、お子さんにそっと寄り添って適切なサポートを心がけましょう。

【参考
私立高校の授業料実質無償化で受験は変わる?【2020年度版】