中学受験【前編】6年生秋からの模試の受け方・結果の捉え方(2ページ目)

模試を受けるときの注意点は?

模試は入試本番の練習にもなります。時間配分をどうするか、どの問題から解いていくか、緊張の度合いも確認しましょう。

時間配分の確認

最も時間配分が大事になる教科が国語です。模試を受ける前に、前回受けた模試でシミュレーションをしておきます。ここまでで〇分、ここまでで〇分と目途を考えておきましょう。

問題を解く順番

模試を受けるときの注意点は?

まず問題全体を眺めます。たとえば算数の場合、最初の計算問題が複雑なことがあります。もし「面倒くさそうだな」と感じたら、2番目のやさしい問題から始めて1番目は後回しにしようという判断でも問題ありません。
また、答案用紙を全部埋めるという意識は捨てて、解いた問題が確実に正答できるように取り組むようにしましょう。

落ち着いて試験に臨む練習

試験時、「点数を取らなくては…」と肩に力が入った状態になってしまうお子さんは、ミスが増えてしまいがちです。試験開始に問題全体を眺め、できる問題から始めると気持ちも落ち着きます。

模試前はテストの取り組み方の確認を!

模試の前にやることとして、テスト対策のようなことをイメージしている方もいると思います。しかし、模試は出題の範囲も広いので、過去の模試で間違った問題のやり直しは効果が期待できません。また、そもそも模試で良い点数を取ることが目的ではありません。

よって、前述の1、2、3を踏まえて、
「30秒眺めてから解き始めるんだよ」
「問題文は最後まで読んでからやるんだよ」
「算数の空きスペース、筆算だけではだめだよ。途中の経過もちょっと書き残しておかないと勘違いするよ」

といった、問題の解き方・取り組み方の確認をしましょう。

西村 則康(にしむら のりやす)先生

西村 則康(にしむら のりやす)先生

プロ家庭教師・名門指導会代表、中学受験情報局主任相談員、塾ソムリエ。 40年以上、中学受験指導を一筋に活動し、開成、麻布、桜蔭中学などの最難関中学に2500人以上を導く。受験学習を、暗記や単なる作業だけのものにせず、「なぜ」「だからどうなる」という思考の本質に最短で切り込んでいく授業は親からの信頼も厚い。『御三家・灘中合格率日本一の家庭教師が教える 頭のいい子の育て方』(アスコム)、『中学受験は親が9割 最新版』(青春出版社)、『難関校合格のすごい勉強習慣』(日本能率協会マネジメントセンター)など著書多数。