夏期講習を受けるときの心構え
夏期講習で行われる国語の授業は演習中心となります。カリキュラムに沿った問題を決められた時間で解き、授業の後半で答え合わせをして先生の解説を聞くというのが基本的な授業内容です。夏期講習は期間も長いですし宿題も出されるため、家に帰って復習をする時間はほとんど取れません。間違えた問題の解き方を授業内で理解するのが理想です。
授業の受け方
夏休み前までの授業と異なり、詳しい説明もないまますぐに問題に取り組みます。問題の解説を理解するために、お子さまが論理構造をどれだけ理解しているかを確認しましょう。
論理構造があまり理解できていない子の場合
夏休みの時点で7割くらいのお子さまは、5年生までに習った論理構造をしっかり理解できていません。いきなり授業を受けて「今日は対比の問題を解きます」と言われて対比の内容が思い出せない状況だと、授業の中でしっかりと内容を理解することができません。夏期講習のカリキュラム表に、授業で取り上げる内容が書かれています。授業を受ける前にカリキュラムを確認し親子で会話をしましょう。
「今日は物語の心情を取り上げるって書いてあるよ。心情ってどうやって読み取るのか覚えている?」と聞いて、わからなかったら5年生のテキストに書いてあるまとめのページを振り返りながら「心情は出来事とつなげて考えるのだね!」と話をしてあげましょう。保護者が事前に声がけをすることで、お子さまは内容を意識しながら授業を受けることができます。
また、論理構造は1回習っただけでお子さまが理解できるものではありません。5年生のテキストに論理構造の読み取り方をまとめたページがあるので、コピーをしてまとめておくと、繰り返し確認することができます。
論理構造を理解している子の場合
すでに文章の論理構造の読み取り方を理解している子は、授業の中で解答技術を磨いてください。読み取りはできているのに答えを間違えた場合、先生の解説を聞きながら間違えた理由を考えてみましょう。設問の条件は理解できていたか、文章の中から解答の根拠となる箇所を探し出せていたかを確認し、自分で解けるようにすることが大切です。夏休みの時点で解答技術が完璧な子はほとんどいません。間違えた問題と向き合って、授業中での理解を深めましょう。
今持っている力で一番良い点数を取る練習を
授業の中で問題を解くときには、時間を意識しましょう。お子さまは1問目から順番に解いてしまいがちです。1問目に抜き出しなど時間がかかる問題が出題されると、時間が足りなくなることがあります。秋には過去問演習が始まるので、夏休みのうちから時間の感覚を身に付けて、どの問題から解けば一番良い点数が取れるか意識しながら取り組むと良いでしょう。