【大学受験】大学入学共通テスト直前、新型コロナ感染者・濃厚接触者になってしまったら?

1月14日、15日に実施される大学入学共通テスト(以下、共通テスト)を目前に、新型コロナウイルスの感染が広がっています。受験生は最後まで気を抜かずに体調管理に最善の注意を払い、本番に臨めるように心がけましょう。
しかし、感染力が強く、気をつけていてもかかってしまうのが新型コロナウイルスです。大事なのは、感染した場合や濃厚接触者になってしまった場合の対応を知っておくことです。
独立行政法人大学入試センターの公式サイトの「令和5年度新型コロナウイルス感染症対策等について」に詳しい説明があります。対応方法のなかから、重要ポイントをまとめました。(※内容が変更される場合があります。最新の情報や詳しい内容は、大学入試センターの公式サイトをご確認ください。)

新型コロナウイルスに感染した場合は?

新型コロナウイルスに感染した場合は?

共通テストの当日、または、数日前に感染し療養期間中の場合は、共通テストを受験することはできません。1月28日(土)、1月29日(日)に行われる追試験の受験を申請します。

追試験の受験を申請する方法は?

手順は下記の通りです。

1. 受験生本人または代理人が、受験票に記載されている「問合せ大学」にあらかじめ電話で連絡します。
2. 追試験の申請受付時間内に、「受験票」「医師の診断書」(医療機関を受診した際の領収証や診療明細書など「医療機関を受診したことがわかる書類」も可)を「問合せ大学」に持参し申請します。

【申請受付期間】
・1月10日~1月13日まで、9:00~17:00
・1月14日(共通テスト1日目)、7:30~18:10
・1月15日(共通テスト2日目)、7:30~17:50

申請の内容が確認され、追試験が許可されると「追試験受験許可書」が交付されます。

追試験申請に必要な書類を「問合せ大学」に持参できない場合は?

「問合せ大学」に持参し申請とありますが、新型コロナウイルスにかかってしまった場合、自治体では療養期間中の外出自粛をアナウンスしています。申請は代理人でも可能ですが、代理人がご家族の場合は、濃厚接触者となってしまうので、外出が難しい場合もあるでしょう。「問合せ大学」に行けない場合は電話にて状況を伝え、指示を受けます。

ほかにも、感染拡大のために医療機関がひっ迫するなどの理由で自宅待機となり、医療機関にかかれず、医師の診断書が用意できない場合もあるでしょう。そういったケースに関しては、「令和5年度大学入学共通テストにおける新型コロナウイルス感染症対策等に関するQ&A」Q11に対応方法が記載されています。

濃厚接触者となった場合は?

同居している家族が感染した場合や、感染者と長時間接触するなどで、濃厚接触者となった場合は自宅待機となります。試験当日が待機期間中である場合は、下記すべての条件(※注1)を満たさないと受験はできません。

  1. 自治体または、自治体から指示された医療機関が実施するPCR等の行政検査の結果、陰性であること
  2. 受験当日も無症状であること
  3. 公共の交通機関(電車、バス、タクシーなど)を利用せずに、人が密集する場所を避けて試験場に行くこと
  4. 試験は終日別室で受けること

(※注1、1.に関して、自治体が行政検査を実施していない場合は、抗原検査キットが入手できる場合は陰性確認するが、入手できない場合は2.~4.を満たしていれば受験可。)

その上で、1月14日、15日の受験を希望する場合は、1月13日(金)午前10時までに、受験票に記載されている「問合せ大学」に電話連絡をします。条件を満たせない場合は、追試験を申請します。

では、前日まで体調が良くても、当日に発熱してしまった場合はどうなるのでしょうか。

試験当日に体調を崩した場合は?

当日に発熱や咳があり、体調を崩してしまった場合は、無理をせずに追試験の申請を行いましょう。受験が可能かどうかの判断は「健康状態チェックリスト」を参照します。

判断の基準は、1つ目の項目として、

  1. 高熱の症状がある(38.0度以上
  2. 息苦しさ(呼吸困難)がある
  3. 強いだるさ(倦怠感)がある

このうち1つでも当てはまれば、当日受験はできません。
また、2つ目の項目として

  1. 発熱の症状がある(37.5度以上38.0度未満
  2. 咳の症状がある
  3. 咽頭痛がある

このうち2つ以上当てはまると、当日受験はできません。

試験会場で体調不良となった場合は、休養室に移動し、チェックリストに基づいて試験が続けられるかどうかを判断します。受験継続が難しいとなった場合は、追試験受験申請をし、帰宅となります。

受験生の感染防止対策、やるべきことは?

試験1週間前からやるべきこと

新型コロナウイルスは、ワクチンを接種した人も、一度感染したことがある人も、かかってしまうほど感染力が強く、いつなんどきかかるか分かりません。普段から検温して体調の変化を見逃さないことが大事です。

配布されている「受験上の注意」にある「健康観察記録」にて体温を測定し、健康観察をします。「健康観察記録」は試験当日に持参する必要がありますので、忘れないようにしましょう。

試験当日にやるべきこと

試験会場では必ずマスクをします。マスクは、鼻と口の両方を確実に覆って正しく着用できなければ、試験を受けることはできません。また、文字や地図等がプリントされているマスクや、フェイスシールドやマウスシールドの着用のみも禁止されています。

もし、病気・障害等の理由でマスク着用が困難で、マスクなしの受験を希望する場合は、出願時までに「受験上の配慮申請」をします。現時点、または、試験当日に着用が困難となった場合は別途対応となります。

詳しくは、「令和5年度大学入学共通テストにおける新型コロナウイルス感染症対策等に関するQ&A」Q13からQ20を参照してください。

試験が近くなると緊張もあり、こういった受験上の注意点に関する確認が抜け漏れしやすくなります。記事を参考に今一度チェックしてみてください。

■参照元
・令和5年度新型コロナウイルス感染症対策等について
・令和5年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト「受験上の注意」
・新型コロナウイルス感染症対策Q&A