【大学受験】公立校から京大に続々合格!西日本の注目進学校をピックアップ

2023年度の大学入試では、東大合格者数でランキング上位の進学校が軒並み合格実績を下げるという番狂わせがありました。このように大きな変動は京大合格者数にも見られるのでしょうか。近年の数値や教育の特色に着目しながら、西日本の注目校をピックアップしていきます。また、2022年度からスタートしたインターエデュの関関同立(関西大学・関西学院大学・同志社大学・立命館大学)合格者数ランキングの見どころも併せてご紹介します。

東大とは真逆?京大入試の志願者数は増加傾向

東大と京大を比較する例えとして、古くから「東の横綱、西の大関」といった表現が使われてきましたが、実際には入試形態(東大は科類を選択)や医学部の偏差値といった点を除けば、両校どちらも最難関大という点で変わりはありません。その一方で、大学入学共通テストが導入された2021年度の京大一般選抜入試における志願者数は、過去最低の7,045名となりました。2023年度の志願者数は7,417名となり、ようやく底打ち感から脱却できたようです。

京大入試のこうした背景には、以前の記事(3月29日公開「東大人気に陰りあり?共通テスト・新学習指導要領の影響は?」)で言及したように、大学入学共通テストの難化による東大敬遠や現役志向の高まりといった要因が関連しているように思われます。就職や資格取得など明確な目標を持った学生にとっては、入試時に学部を選択できる点が京大の魅力に映ると考えても良いでしょう。

ランキング結果で最初に目につくのは、10校のうち5校が公立の共学校という点です。東大入試であれば私立の男女別学校がランキング上位の多くを占めています。そうした状況と異なるところが京大入試の独自性であると言ってもよいでしょう。

インターエデュが注目する“京大入試で知っておきたい”3校

はじめにご紹介したい学校は、公立校でありながら昨年に引き続きトップの座を守り切った大阪府立北野高等学校です。若干実績を減らしながらも、東大同様の難易度である京大入試で特筆すべき結果を出している背景として、1コマ65分授業や大阪府のグローバルリーダーズハイスクール(GLHS)指定校として探究的な学習を実践していることが挙げられます。

また、灘高等学校は東大入試において筑波大学附属駒場高等学校と肩を並べる存在として広く知られています。学校所在地は西日本(兵庫県神戸市)であっても、首都圏の進学校をしのぐ合格実績を出し続けているのはとても興味深いところです。

2016年度の京大入試で合格者数60名を輩出し、その後に落ち込んだ実績を回復してきた京都市立堀川高等学校は、昨年比で大きな伸長を見せました。大阪府立北野高等学校との類似点として、スーパーサイエンスハイスクール(SSH)指定校やスーパーグローバルハイスクール(SGH)指定校など行政・提携校と協働しながら詰込み型学習から脱却した「深い学び」を実践していることが挙げられます。