難関男子校ママたちに聞く! 後悔しない受験直前期の過ごし方「入試当日に向けての心構え編」(3ページ目)

「楽しんで受けておいで」と、当日は満面の笑顔で送り出そう!

エデュ:最後に、受験生の保護者にお伝えしたいことや、これだけは言っておきたいアドバイスなどありましたら、お願いします。

駒場東邦中ママCさん:受験すると決めてから、わが家は親子ゲンカが絶えませんでした。私の視野がその時はすごく狭くなってしまっていて、「あの子はあんなに進んでるのにうちは何で⁉」みたいなことがモヤモヤ、イライラの元になっていたんだと思います。でも、受験が終わるころにはちゃんと順調に成長していたんだなと感じていました。もう少し視野を広くもって見守るくらいの気持ちがあれば良かったなと。私の反省をふまえ、ぜひ、保護者のみなさんには、気持ちにゆとりを持ってお子さまを見守ってほしいと思います。

筑波大学附属駒場中ママBさん:今ふり返って、良かったと思うのは、塾の先生と細かいやり取りをたくさん重ねてきたことです。どんなことがあっても、講師の悪口を子どもに言わないようにし、子どもにとって塾が安心できる場所になるように、信頼関係を築くことが大切だと思いました。また、親が「自分の子は絶対に合格する」という信念をしっかり持つことです。「落ちたらどうしよう」というネガティブな気持ちを本人に持たせず、「ここまで頑張ってきたんだから、あとは楽しんで受けておいで!」と、当日は笑顔で送り出してください。私は口下手な方で、入試当日は子どもに気の利いた言葉が言えないだろうと思い、「合格」というカードの裏にメッセージを書き、お弁当に忍ばせました
息子はこれを見て、1教科しか残っていなかったけど、「やらなきゃ」と思った瞬間だったと言っていました。

想い込めてお弁当に

開成中ママAさん:中学受験はゴールではなく、ひとつの過程に過ぎません。わが家が受験を経て、いちばん良かったと感じたのは、家族の絆が深まったこと。2月の受験が終わったとき、「がんばったね」「よかったね」と家族で手を取り合って喜ぶ瞬間は、中学受験をしていなかったら、味わえなかったと思います。
あと、お子さまが勉強嫌いになったり、追い詰めてしまったりしては元も子もないので、「本当にやって良かったね、楽しかったね」という受験にしていただければなと本当に願っています。

入試当日に向けての心構えポイントまとめ!

2月1日からの約1週間は、いま思い出しても、緊張や不安で心がキュッと縮みます。でも、不思議なことに、すべての受験を終えるころには、家族が一丸となって山登りに挑み、みんなで登頂を制覇したような、すがすがしい気持ちになりました。ちなみに、「楽しんでおいで!」と受験会場に笑顔で送り出すのは、体験上、効果絶大。ことばとともに、肩や背中をポンと軽くたたくのがわが家流です。では、今回のポイントを振り返りましょう。

1. 当日の朝は、少し早く起きて、体を動かしたり、軽く問題を解いたりすると、緊張がほぐれ、リラックス効果あり。

2.子どもが受験中、ママはゆっくり休んだり、神社にお参りしたりして心を整え、子どもを笑顔で迎えよう。

3.本番の受験後は、脳が興奮状態になり、体は疲れているのに覚醒して眠れなくなることも。日ごろから、「これがあれば安心して眠れる」という睡眠グッズなどを用意しておくのがおすすめ。

4.塾との信頼関係を築き、子どもにとって「安心できる場所」にすることが、安心して本番を迎えるカギになる。

5.中学受験はゴールでなく、一つの過程にすぎない。「ここまで頑張ってきたんだから、あとは楽しんで受けておいで!」と、当日は笑顔で送り出そう。

【連載】難関男子校ママたちに聞く! 後悔しない受験直前期の過ごし方

連載①過去問対策編
過去問をやる時間がない…!多くのご家庭が悩まれる過去問対策について、先輩ママはどのように進めていたのでしょうか。

メンタル・前編

連載②メンタル・前編
直前期にもかかわらず、YouTubeにゲーム。イライラマックスで子どもと喧嘩してしまった!どんなエピソードがあったのでしょうか。

メンタル・後編

連載③メンタル・後編
保護者のメンタルコントロールは直前期とても大切です。気持ちを落ち着ける方法、前向きになる願掛けなどをご紹介します!