今回は2022年入試を経験した先輩ママにお集まりいただき、受験校を決める過程で苦労したことや、出願書類の準備などで工夫したことについてお話しいただきます。
【参加者】
東京都市大学等々力中学校ママ Aさん
フェリス女学院中学校ママ Bさん
某女子大学付属中学校ママ Cさん
条件に合う併願校が見つからず、対象範囲を広げてようやく決定
エデュ:直前期は過去問に取り組みつつ、なおかつ受験校を選ぶ時期です。皆さんはどのように受験校を決めていったのでしょうか。
東京都市大学等々力中ママAさん: 第1志望は、娘が1年生の頃から行きたいと切望していた学校に決まっていましたがチャレンジ校でした。そのため、併願校は、過去問対策を考慮して問題傾向が似ていること、校風が好みであること、通学圏内であること、入学金振り込みのタイミング、当日の移動などを同時に考えなければならず、最終的に受験校は7校になり、まさにパズルのようなスケジュールになりました。
併願校も女子校志望でしたが、なかなかピッタリ来る学校が見つからず、11月に入って共学校にも幅を広げたところ、家族全員反対する要素がなく、併願校としてすべての条件を満たしていたのが今通っている等々力だったんです。ここが決まった後は入試校決定に迷いがなくなりました。
フェリス女学院中ママBさん:わが家は結構早い段階で本命校も併願校も決まりました。
娘は4年生のときにフェリスの文化祭を見て、行きたいと希望していました。でも私自身は伝統校ということで格式高いイメージがあり、別の学校をと思っていたのですが、本人が惚れ込んでしまったので…。
併願校については、神奈川南側在住のため、近くにある鎌倉女学院、清泉女学院、湘南白百合を受験するのが、もうトレンドというかルートのようになっているので、必然的に決まってしまったという感じです。
某女子大学付属中ママCさん:うちも割と早くに決めていました。第1志望にしようと思っていた学校は受験する前から、3校、候補に考えている学校がありました。併願校はすべてその学校から行きやすいところという点と、合格がもらえそうなところという視点で10校ほど回って決め、最終的には第1志望候補のうちの1校とご縁があり入学しました。
また子どもの性格とか、知り合いから情報を聞いた上で、のんびりした子どもなのでできれば大学付属がいいなと思い、あと通学に時間をかけたくないと考えて、家から近い付属をということで探していきました。
そういうところもあり、学校選びは割とブレがなかったように思います。
志望動機の学校への好印象をつかむために一工夫
エデュ:直前期は入試に向けて親が準備することが多いと思います。出願書類や写真など提出物を準備するとき、これは大変だったなどエピソードがあれば教えてください。
フェリス女学院中ママBさん:出願書類の中に保護者が記載する志望理由・活動報告書などの資料が多い学校があり、それを作成するのが本当に大変でした。
たとえば、フェリスでは保護者記載の「家庭での教育及び学校生活において」が約200字、「志望動機」約200字、それと志願者本人記載の「志望動機」約100字。併願校だった鎌倉女学院や清泉も保護者記載の項目がありました。
これらはすべて、まずスマホのメモアプリに下書きをして、さらに学校への印象を考えてから、直筆で丁寧に記載したため、時間もかかりとても苦労しました。
東京都市大学等々力中ママAさん:わが家の受験校は、出願書類はすべてインターネットからできたので、書類作成であまり苦労ということはなかったんです。
ただ出願用の写真は写真館で撮影しました。
というのもうちはお姉ちゃんがいて、彼女は日能研に通っていたのですが、塾で写真を撮影してくれたんですね。そのときは、まったく考えずに普通の格好で行かせてしまったのですが、ほかの生徒さんたちの親御さんはみんな来ていて、お子さんたちはシャツとジャケットを着てきたそうなんです。
そういうこともあって、下の子は周りと違う、みんなきちっとした格好の写真なのに自分だけ違うとなると萎縮しちゃうようなタイプなので、ちゃんとジャケットを着て写真館で撮影しましたね。
某女子大学付属中ママCさん:うちも日能研でした。確かに塾で撮影してくれましたね。当日は襟のある服を着てくださいとだけ言われて、ちゃんとジャケットを着たように加工してくれるんですよね。
受験する学校には面接があったので、当日までにジャケットなどを用意しました。あと出願書類は念のため、すべて2セット用意しましたね。
エデュ:Bさんは志望動機をとても時間かけて書かれたようですが、書き方で工夫したことはありますか?
フェリス女学院中ママBさん:まず書き出しの部分などは、第一人称を「私共」という表現にして、夫婦総意であることを示しました。
また学校のホームページやパンフレットを読み込んで、「建学の精神」への共感を必ず志望動機に入れるようにしました。
それから、学校に訪れたときの雰囲気を「大きな愛」や「厳かな愛」といった表現で表し、締めくくりは必ず「娘が貴校で充実した学校生活を送れることを」と書きまして、6年後の目標も「〇〇で活躍してほしいと願っております」という、その学校で特色としている分野を取り入れるなど学校ごとに考えて記載しました。
もしかしたら、志望動機は学校側の最終判断の材料になり得ると考えると、学校側が読んだときに「家族一丸で当校を志望してくれている」という熱意を示すことが大事だと思います。