男子御三家の受験者数前年比は開成114%、武蔵92%で差が拡大
長引くコロナ禍が少し落ち着き、通学・通塾が再開されたことで、全体の受験者数に増加傾向が見られることが予想されました。2022年度には現役東大合格者数が飛躍した開成(2021年度比30名増)や、前年度の高倍率を忌避して受験者数が減る隔年現象の影響はあったのでしょうか。
注目の開成は受験者数1193名(前年度比143名増)・2.9倍となりました。
武蔵は受験者数579名(前年度比47名減)・3.1倍となり、隔年現象の影響を強く受けているようです。また、現役東大合格者数を減らした影響が見られます。
麻布は受験者数を公表していないため、出願者数のみで見ると918名(前年度比16名減)となり、例年との大きな変化は見られません。
女子御三家の受験者数前年比は桜蔭113%とトップの人気を発揮
女子御三家のなかでもずば抜けた現役東大合格者数を誇る桜蔭は、2022年度に69名を輩出し、なかでも東大理三の合格者数は開成を上回る実績を残しているほか、2023年10月に完成する新校舎への期待もあって人気が上がると予想されました。そこに、雙葉が医学部医学科の実績で追い付きを見せる格好になっていました。これらの要素が受験者数に関係したのでしょうか。
桜蔭は受験者数607名(前年度比70名増)・2.1倍となりました。この数値を見ると、今後数年間は不動の人気を誇ることになりそうです。
女子学院と雙葉は受験者数を公表していないため、出願者数のみで見ると女子学院は700名(前年度比69名減)、雙葉は401名(前年度比20名増)となりました。女子学院の受験者数減が目立つものの、2021年度の受験者数が723名だった点を考慮すると、例年と大きく変わらないといえるでしょう。
超難関校の大本命・筑駒の受験者数は前年比109%で若干の難化傾向
御三家に次いで高い人気を誇る難関校は、大学入学共通テストへの対応やICTを活用した授業の導入など、多様な視点から評価が変わり、志望校選びに影響した可能性があります。
2月5日入試の筑駒は受験者数521名(前年度比42名増)・4.1倍となりました。
首都圏全域から多くの受験生を集める浅野は出願者数1734名(前年度比3名増)、
医学部医学科への実績で手堅い人気校の海城は受験者数545名(前年度比56名増)・3.4倍、
東大合格者数で定評ある駒東は出願者数611名(前年度比46名増)、
2科入試を廃止した洗足は受験者数265名(前年度比52名減)・3.2倍、
進学校としての評価が定着した鷗友は受験者数551名(前年度比22名減)・2.8倍、
医学部医学科への進学実績でトップレベルの豊島岡は受験者数964名(前年度比35名減)・2.4倍、
神奈川御三家の一角を担う栄光は受験者数760名(前年度比75名増)・2.9倍、
現役東大合格者数の躍進で人気が高止まりの聖光は受験者数711名(前年度比91名増)・3.3倍という結果でした。
2月10日は「2/1午後入試受験者数」、2月17日は「大手3塾合格者数・占有率」の速報ページを掲載いたします。2023年度の中学受験について詳しく知りたい方は、そちらも併せてご覧ください。
■関連記事
中学受験2023