大人にとって1か月はあっという間ですが、子どもにとっては長い期間です。家にこもりきりとなり親子バトルが始まってしまった…というご家庭も。
そこで、中学受験のお悩みQ&Aでもおなじみ、アートオブエデュケーション関東指導部長の富田佐織先生に、1か月間の過ごし方と親の関わり方についてうかがいました。
親子でイライラしない、勉強もはかどる!1日のスケジュールと注意点とは?
1日30分、外で体を動かす時間を取ろう
小学6年生は今、成長期、思春期、反抗期を迎えています。子どもは自分の感情をうまくコントロールできない状態にあり、受験のストレスも加わって、家族に当たり散らしてしまったり、物を投げたりしてしまうこともあるかもしれません。エネルギーを発散させるためにも、1日中家のなかで過ごすことがないようにしましょう。
とくに体を動かすことが好きな男の子の場合は、1日30分でも良いので運動する時間を取りましょう。ケガを避けられるスポーツ、ランニングや素振り、バドミントンなどがおすすめです。
可能であれば、保護者がお子さまと一緒に体を動かすと良いでしょう。
最近テレワークで自宅にいる保護者も多く、お子さまの顔を見るとつい、「まだできないの?」「もっとできるでしょう」と余計な一言を言ってしまいがちです。
保護者も一緒に体を動かしてストレスを発散させ、お子さまとコミュニケーション&リフレッシュをしましょう。
無理に早起きはしない。学校へ行くときと同じ時間帯に起きる
学校がお休みだからといって、朝だらだらと寝ていることがないように、普段学校へ行くときと同じ時間帯に起きるようにしましょう。
入試の1か月前くらいから、受験当日と同じ時間帯に起きる習慣をつけたほうが良いという話もありますが、私は5日~3日前から起きられるようになれば十分だと思っています。
2月1日からの受験期間はせいぜい5日から1週間です。その期間は、緊張感もあって寝坊することはまずありません。
今のお子さまは昔と比べて体力がないように感じますし、この寒い時期に、朝無理やりに早く起きることは体調を崩す原因にもなりかねません。
学校の時間割に合わせて1日を過ごそう
お子さまの1日の過ごし方に悩まれる保護者もいると思います。
1番良いのは、学校の時間割を利用することです。次のような1日の流れをイメージしてみてください。
学校へ行くときと同じ時間帯に起床、起きたらすぐに計算3問、漢字5個などをやって頭を動かします。毎朝やることで、朝から頭が働く癖がつきます。
ご飯を食べたあと、1時間目が始まる時間帯から勉強を始めます。
例えば、1時間目と2時間目は算数、3時間目と4時間目は国語、お昼ご飯を食べたら、休憩、5時間目は外で体を動かして、6時間目は社会…といったスケジュールです。
ポイントは、学校へ行っているときと同じように休憩時間は必ず取り、メリハリをつけることと、その日に勉強することをざっくりと決めるのではなく、必ずやるべきタスクを組み込むことです。
まず、カレンダーを用いてやるべきことを落とし込みます。前受け校の受験日程、過去問演習の予定を書き込み、そこから1週間のスパンでやらなければならないことを日割りでスケジューリングしていきましょう。