楽しみながら算数力アップ!名探偵コナンの本(2ページ目)

親子で一緒に取り組んでみよう

算数

読者のレビューに、「子どもと一緒に解くことで、コミュニケーションにも繋がります。コナンの謎解きをしているようで楽しんでいます」という声がありましたが、本当にそんな感じです。

図形の問題など、親子で一緒に紙を折ったり切ったりして、答えを見つけるとよいと思います。中には大人でもすぐには答えが出せない問題もあります。そういうときは、親子でこうではないかな、ああではないかなと話し合ってみるのがおすすめです。

親子で一緒に取り組むと、子どもが問題のストーリーを正しく理解できているかもわかると思います。子どもたちの読解力不足がささやかれる昨今、算数力だけでなく読解力を鍛えるツールとしても使えます。

さて、いろんな問題を解いていくと、もしかしたら中には、子どものほうが先に正解にたどりつくときもあるかもしれません。それもご愛敬です。子どもは、ママ・パパに勝った喜びで、さらに算数センスを磨いていくことと思います。

実は、本書を手にとる前、算数センスって何のこと?と不思議に思っていたのですが、やっていくうちに何となくわかってきたように思います。ファッションのセンスと同じです。おしゃれが好きで、いろんなアイテムを見たり着たりしているうちに、なんとなく磨かれていくのがファッションセンス。算数センスも同じで、いろんな算数の問題を、試行錯誤しながらやっていくうちに磨かれていくものなのだろうと思います。すぐに正解が出せるかどうかなんてどうでもいいのです。できなければ何度もトライしてみる。忘れた頃にやってみたら解けた!というのも大きな喜びにつながります。

算数センスは、早めに育てておきたい

冒頭に、学校の授業がこんなふうだったらいいのに、と書きましたが、よくよく考えて、これは撤回します。というのは、このように問題を解くのが楽しいと、算数好きの子がどんどん先に行きたがって、学校のような集団指導にはふさわしくないと思ったからです。

算数も他の科目も、それぞれに好きな子・得意な子、苦手な子・嫌いな子がいるものです。ですから、この本は家庭に置いていて、これまでの算数体験にあわせて、親子で楽しんでもらうのがベストだと思います。

もともと算数好きな子は、何も言わずにこの本を渡すだけで、勝手にどんどん問題を解いていくことでしょう。反対に算数が嫌い・得意でない子は、算数というだけで拒否反応を感じる可能性がありますから、まずは、そんな先入観を取り除くのが最初のミッション。そのために、ぜひ親子で取り組んでみてください。

算数が、テストの点数をあげるための退屈な勉強ではなく、暮らしのいろいろな場面で役に立つ学びであり、自分の将来の可能性を高めるものでもあることを、子ども自身に感じ取ってもらうことが何より大事なのではないでしょうか? そうすればほうっておいても算数の成績は上がります。

監修・出題の藤丸卓哉先生は、長年、科学の世界を、子どもたちに面白くわかりやすく伝えることをモットーに執筆やイベントで活躍なさってきた方。その藤丸先生と名探偵コナンの最強タッグが、算数への苦手意識を払拭する最良のツールを作ってくれました。『名探偵コナンの10才までに算数センスを育てる157問』を、ぜひお宅のリビングに置いて、親子で一緒に楽しんでください。

名探偵コナンの10才までに算数センスを育てる157問

原作/青山剛昌、監修・出題/藤丸卓哉、小学館刊、本体1500円+税
名探偵コナンの10才までに算数センスを育てる157問,小学館

AI時代に勝つ応用力までしっかり身につく。累計発行10万部を越える「名探偵コナンの10才までに覚えたい難しいことば」シリーズの算数版!総ページ数400ページに問題数157問の大ボリューム!10才までに習った算数の知識がなければ解けない、応用問題を集めました。コナンが活躍するストーリーをきちんと読まなければ解けない問題も多く、今の子ども達の多くが苦手としている文章問題の読解力を鍛えるのに最適です。基礎問題から私立中学入試レベルの問題まで幅広く採用。多少難しい問題でも、10才までの知識があれば解けるようにアレンジしてあります。また、コナンのヒントで正解にたどり着ける工夫もされています。1問に1ページずつ解き方を丁寧に解説していますので、理系的センスだけでなく、学校で学ぶ算数力もレベルアップするのは間違いありません。特に、勉強に苦手意識を持つ子どもでも楽しめるよう、描き下ろしのコナンの漫画を掲載。漫画を読んでいると、いつの間にか算数の問題を解いているような流れになっていますので、学んでいるという堅苦しいイメージを持たず、飽きずに続けることが出来ます。

出題者である藤丸卓哉氏は、つぶやきシロー氏と子ども達に科学の不思議な世界を紹介する「科学の手品deショー」で全国行脚したことがあり、またローカル局のTV番組「数学マジック」で問題作成とMCを担当していたという経歴の持ち主。子ども達が喜びそうな、ひと癖ある算数の問題を作るのはお手ものですが、教師生活50年以上の経験を活かし、算数の基礎もきちんと押さえてあります。