「こころ」ではなく「行動」に注目!反抗期に親だからできること【反抗期を科学する・9】(4ページ目)

実践!親だからできる反抗期の対応

実践!親だからできる反抗期の対応

そして、これは実際に悩んでいるお父さん、お母さんに本当にやってもらいたいのですが、子どもの『行動』を記録するのです。
記録のやり方にはコツがあって、間違っても日記のように長々と文章を連ね、自分の気持ちを書いてはいけません。すべきことは、科学的な観察です。子どもの気になる『行動』について、短い言葉でメモします。そのときに、その『行動』が起こった時間(もしも続くようであれば、その『行動』が終わった時間も)、そのときの状況、(もしわかったら)その『行動』の原因、その『行動』のすぐあとの様子(短くてOK)を書きます。

ご家庭での実践シミュレーション

例えば、さっきから例にしている中2男子の場合、こんな風になります。

ご家庭での実践シミュレーション

「○月×日(月)午後8時、帰宅後、返事もせずに自室へ。部活で疲れてる。自室に入って30分後に、無表情で夕食をとる、いつの間にか機嫌が直る」

こうした記録、おそらく2週間くらい取ってみると、だんだんわかってくることがあるはずです。つまり彼らの『行動』の原因や目的がはっきりとしてきます。

例の中2男子の場合はこんな感じです。

  • 「あれ? この子が不機嫌な行動をとるのは、部活がある日ばかりだな。とすると、原因は部活だったのかも?
    そういえば、嫌な先輩がいるって言っていたから、その先輩が原因で、親は関係なかったのかも…」
  • 「自室に入るのは、自分の気持ちを平らにするための時間が必要だからなのかな…」
  • 「親がいろいろ言うと、逆に機嫌が悪くなってしまうから、そっとしておいた方がいいのかも」

もちろん、こんな風に簡単に謎解きができる場合ばかりではありませんが、1週間、2週間と記録を続けてみると、分かってくることが多いはずです。