「こんなものを覚えて何になるのだろう」と、暗記に苦しんだ経験はありませんか。今回は、百人一首に全く興味を持てないお子さんの保護者からの相談です。
《お悩み》百人一首を覚える気にさせるコツを教えて!
中高一貫校に通う中1の息子は自他ともに認める理系男です。
学校の長期間の休みの宿題として、百人一首を暗記するように言われたそうです。
「なんでこんなことしなくちゃいけないんだ」「無理だー!」とわめいています。
学校でもまだ古文は何もやっていないので拒否反応に近いです。
「教養のため」と言うのも、息子には伝わらないようです。
私たちも覚えましたよね。でもあれは何のためだったのでしょう。
「覚えておくと将来こんな役にたつことがある」など、やる気を起こさせるような動機付けがありましたら教えていただけないでしょうか。
(投稿者 冬休み楽しみさん)
百人一首は古文への入り口、大人になってから暗記は無理などの意見も
寄せられた意見にも古文の勉強に役立つ、暗記ができるのは子どものうちだけ、といった投稿が多くありました。
「古文へのとっかかりを学ぶためなのでは?と思います。
私は、学生の頃に覚えさせられた記憶などありません。有名なものは教科書の中でいくつかやったような気もしますが。娘は小学校の1年生か2年生の頃に覚えさせられていました。
中1になった今、覚えているのかな?」
「大手塾で大学入試の国語、小論文の添削指導経験があります。私自身、高校で理系だったにもかかわらず、国語が得意でした。特に古文などはほぼ満点をとっていたのですが、出る作品は限られていますので、主なものは古文自体を覚えてしまっていました。
古文の文法や言い回しなどを個別に覚えるよりは、文章の中で覚えてしまう方が頭に残りやすいですし、センスも身に付きます。
つまり、百人一首を覚えておけば、のちのち古文の勉強をするときに必ず役立つのです。
我が家の中高一貫校1年生、理系男も、定期テストの度に覚えさせられています。」
「父兄会で同じ質問をなさった方に、先生は笑いながらおっしゃいました。
『ある程度の年齢となり、人生の機微がわかり、百人一首に心が動く年齢になったときに暗記しようとしても、記憶力の衰えでなかなかままならないのです。このとき初めて、意味もわからず暗記したことに感謝するはずです』って。
この理由で、うちの娘達は小学校1年から、冬休みに10句ずつ暗記です。独り寝の寂しさを歌ったものなどを諳んじてると吹き出しちゃうのですが。」