毎日数分の楽しい音読を
教育学者の齋藤孝先生が、画期的な新刊を発表されました。題して『小学生なら声に出したい音読366』。以前ご紹介した齋藤先生のベストセラー『小学生なら知っておきたい教養366』3部作 と同じシリーズです。366というのは、毎日1ページずつ楽しんで1年間で全ページ制覇!という構成になっているからです。
音読が学力向上に効果的ということはご存知だと思いますが、それにしても毎日いったい何を音読すればいいのでしょう? 本書には、1ページにひとつ、数分間で楽しめるさまざまなジャンルの音読素材が掲載されています。その幅広いことといったら、さすが齋藤先生!早口言葉などの「言葉遊び」から始まり、古典文学から現代文学、児童文学、俳句、短歌、漢文、詩、落語、ことわざ、童謡、Jポップなどの歌詞と、ありとあらゆる言葉の世界が網羅されています。
オールジャンルの言葉を楽しむ
本書では、週ごと、つまり7ページごとにひとつのテーマが設定されていて、たとえば、「鉄板俳句神7」「音がおもしろい!」「月を愛でる」「永遠の桜」「日本名作古典」「自分の芯をつくる」「こわい話」「リズムがいい日本語」などなど。中には、「うんちやおならの話」という週もありました。声に出して読んでリズミカルだったり、面白かったり、心地よかったり、しみじみしたり…。最初のページから順番に音読するのではなく、お子さまが関心を持ちそうなテーマの週からスタートするのもいいと思います。
各ページの右上には「正」の文字がのっています。1回音読するごとに1画なぞり、5回音読したら「正」の字が完成。齋藤先生によると、5回読むとだいたいスラスラ読めるようになるとのことです。また古文など内容が読み取りにくいものには、現代語訳がついています。
さらにページ下には簡単な解説ものっています。声に出して読む楽しみに加えて、これ何?と思ったときに、さらに知識を深めていくきっかけにもなります。