「本当の自己肯定感とは?」をテーマにお送りしてきた本シリーズは今回が最終回です。子育て博士・和久田学先生より、保護者が自信をもって子育てをし、親自身が自己肯定感をキープすることの大切さを、子育てに頑張るお母さんお父さんへの励ましのメッセージとしていただきました。
【ご相談】コロナ、加齢の影響で子どもに対してマイナス思考になりがちです
「中学生と小3の子どもがいます。
長引くコロナ禍、また年齢からくる心身の不安定から、マイナス思考になりがちです。
特に最近、下の子どもに対して『もっと小学校低学年のうちに、いろいろしてあげられたのではないか?』と自分を責めるような気持ちになります。
上の子が低学年だった頃に比べて、明らかに勉強や習い事のフォロー時間が少なかったですし、逆にテレビやiPadを見せる時間は多かったと思います。
自分の仕事や上の子の中学受験で忙しかったことを言い訳にしていたところもあります。
悔やんでも時間は取り戻せないのに、おかしいですよね。
でも、下の子に申し訳ない気持ちになってしまいます。」
【子育て博士の回答】子育てに遅すぎるということはありません!
今回の相談のように自分自身を責めてしまうことを「個人攻撃の罠」というのだそうです。「これにハマっては駄目!」と和久田先生。そして、「子育てに遅すぎることはない」ととても心強い言葉をかけてくれました。
お知らせ
子どもの発達科学研究所では、今回の連載の内容を含めたスペシャルセミナーを開催します!
子育て博士 和久田学が、「本当の自己肯定感」についての正しい知識や研究結果をお伝えするとともに、今注目の「アクティブラーニング」の観点から、自己肯定感を高めるコツを提案します。
本当の自己肯定感について知りたい方、アクティブラーニングを取り入れた学びをご検討中の方、お子さまの将来のために備えておきたいとお考えの方、ぜひご参加ください。
回答者紹介
和久田 学(わくた まなぶ)先生
公益社団法人子どもの発達科学研究所 所長・主席研究員。小児発達学博士。大阪大学大学院招聘教員、日本児童青年精神医学会会員及び教育に関する委員会委員他歴任。
教員経験ののち、博士号を取得した稀有な経歴を持つ研究者。日本の教育、子育ての世界に科学的根拠に基づく先進的な研究やプログラムを導入。「愛と科学は両立する」を信条に、子どもたちが本来持っている能力を存分に発揮できるよう、研究・開発・社会実装に力を注いでいる。
著書に『科学的に考える子育て~エビデンスに基づく10の真実~』(緑書房)、『学校を変える いじめの科学』(日本評論社)。その他論文多数。
本メディアでは、2021年7月から10月にかけて「反抗期を科学する」をテーマに全12回に渡り連載。
公益社団法人子どもの発達科学研究所 とは?
子育て、発達障害、いじめ予防、就労支援等に関し、科学的根拠に基づくプログラムの研究開発と提供を行う日本では数少ない社会実装団体です。
いじめ予防に関するオリジナル動画コンテンツの制作やプログラムの普及を行うほか、子どもの「こころ」の発達や「学び」に関する正しい支援・対応が学べる講座をシリーズで提供し、教育関係者や保護者の方々から高い評価を得ています。
すべての子どもの幼児期から思春期における成長を科学で支え、健やかな未来へと導くため、研究、開発、コンサルティングなど、幅広く活動しています。
公式サイト:https://kodomolove.org/